2期間モデル(投資の選択) マクロ金融論2010 1 企業部門 労働量Lと資本量K⇒生産量Y (仮定) ・各生産要素に関して収穫逓減 ・労働は完全雇用で、一定。資本量を選択 ・投資によって資本量が増加(資本減耗= 0) ・企業の目標:企業価値(=現在から将来に わたっての配当の現在価値)の最大化 マクロ金融論2010 2 生産関数(収穫逓減) 生産量 Y Y1 K1 K 資本量 マクロ金融論2010 3 限界生産物 資本の限界生産物 F K F ( K1 ) K K1 マクロ金融論2010 K 資本量 4 生産関数 Y1 F ( K1 , L1 ) Y2 F ( K 2 , L2 ) L1 L2 L K 2 K1 I1 マクロ金融論2010 5 企業の意思決定 ・企業は企業価値を最大化するように生産を 行う。そのためには、現在時点における投 資量を決定する必要がある。 ・企業価値=現在から将来にわたっての配 当の現在価値 Y2 w2 L2 (Y1 w1L1 I1 ) 1 r1 マクロ金融論2010 6 企業価値最大化の条件(1) 投資量 I1の選択によって企業価値最大化 F ( K1 I1 , L ) wL F ( K1 , L ) wL I1 1 r1 ・投資量の増大⇒①現在の配当を低下 ②将来の配当を上昇 マクロ金融論2010 7 現在の投資量 I1 を増加させても、 F ( K1 I1 , L ) wL F ( K1 , L ) wL I1 1 r1 が増加しなくなる状況が、企業価値 が最大。 F ( K 2 , L ) K 2 K 2 I1 0 I1 I1 1 r1 F ( K 2 , L ) K 2 0 1 I1 1 r1 マクロ金融論2010 8 企業価値最大化の条件(2) F ( K 2 , L ) 1 r1 K 2 ・ 将来時点の資本の限界生産物が実質粗 利子率(=1+実質利子率)に等しくなる ように現在時点の投資量を決め、将来時 点の資本量を決める。 マクロ金融論2010 9 最適投資量 I K (r1 ) K1 * 1 * 2 最適投資量は、実質利子率の減少関数。 ↑ 資本に関する収穫逓減より、最適資本量 は実質利子率の減少関数。 マクロ金融論2010 10 生産量 Y Y2 Y1 I1 K1 K2 マクロ金融論2010 K 資本量 11 Q K 1 r1 I1 K1 K2 マクロ金融論2010 K 12 閉鎖経済における貯蓄・投資 C2 A2 C2 Y2 F ( K1 I1 ) C Y2 F ( K1 ) A1 I1* C1 Y1 C1 マクロ金融論2010 13 小国開放経済における貯蓄・投資 C2 A2 D Y2 F ( K1 I1 ) (1 r1 ) B1 C C 2 B1 Y2 F ( K1 ) A1 I1* Y1 C1 マクロ金融論2010 C1 14 消費・貯蓄、投資、対外貸借 投資←資本の限界生産物と利子率 消費・貯蓄←時間選好率と利子率 閉鎖経済:投資が国内貯蓄に制約。 開放経済:対外貸借により、投資は、国内 貯蓄の制約から独立。投資と貯蓄との ギャップは対外貸借によって埋められる。 マクロ金融論2010 15
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