東日本ユニオン JR東日本労働組合 (東日本ユニオン)業務通信 2015 年 6 月 5 日 № 18 中央本部は 6 月 5 日、申第 5 号「夏季手当に関する申し入れ」第 2 回団体交渉に臨みました。本部 交渉委員は、各地方より寄せられた夏季手当の要求満額を求める組合員や家族からの切実な意見、激 励を力にして、要求満額という正当な成果配分を強く求めました。 組合側 会社側 4 月 1 日にエルダー精勤手当に関して 18,000 円加 人件費には投資の意味合いもあるが、賃上げがボ 算との回答を受けているが、我々の要求はあくま ーナスにも反映することからしてトータルコスト でも 3 万円の加算であることを前段に確認する。 としてとらえるべきものと考える。ベースが上が 冒頭に経営側が述べた「人事賃金制度の見直しと ったことにより相対的にコストは上がる点を見る ベアを留意する」とした視点はどこか。 必要がある。 それらを切り離すつもりはないが、人事賃金制度 不安要素も無くはないが、成果を打ち消すもので の見直しで経営側は中長期を見通した中での実施 はない。一時金も業績や経営環境等を踏まえて判 という点を踏まえた要求である。 断する。 夏季手当は短期的成果に基づくべき。我々の要求 は好調な決算を踏まえての正当な配分要求であ り、実績や企業の責任を考えても常識的なものと 考える。 2015 年度通期の業績予想も達成できると考える。 見通しは過度に楽観視することはできない。 これまでも経営側からは予想達成に障害が無いと 大きな施策がスムーズに進んだ事は、社員の努力 は言えないと言われてきたが、それらを乗り越え の結果であり、それが業績にも反映していると考 て上野東京ラインや北陸新幹線延伸開業に至る成 えている。それと共に、とりまく情勢も含めての 果を上げてきた。 判断となる。 決算説明会で人件費を抑制すると言われている 抑制は手当のみならず人件費総体として見ての事 が、どこに反映されるのか。会社の手当に対する であり、大量退職も要素となる。費用構造の変わ 持ち出しは大量退職期を踏まえれば減っているの る中における人件費のコントロールとなるため、 ではないか。 2000 年のピーク時から浮いた差額全て転嫁とはな らない。 全て転嫁とならないが、全く転嫁しないとはなら 公益企業としての意識は常に触れている。今の指 ない。なぜなら労働密度は当時より格段に高くな 摘に関して、そういった見方をするお客さまもい り、社員のスキルも高まっているからだ。 るかもしれないが個々の考え方は様々だ。世間か 公益企業としての自覚も理解はするが、消費者心 ら突出感を持たれないようにする必要はある。 理からすれば当社に求めるのは「社員に配分より 運賃下げろ」ではなく「安全・安定」である。 営業収益は対前年 334 億円の増、GW 輸送も概ね GW 輸送は堅調であった。これらに賃金で報いる 順調であった。品質改革中期ビジョンもスタート ことでモチベーションにつながる点はあるが、賃 し、新たなリスク管理もスタートする事を踏まえ 金のみならず新たなチャレンジや「やりがい」等 れば前進のために満額回答は不可欠。 も総合的に捉えている。 公務員のボーナス減額も終わり、全体としても上 実質賃金もだいぶ落ち着いてきた。組合側の主張 がる傾向からすれば突出感は無い。持家制度との にある生活苦について、社員個々の生活実態全て 整合性も考えれば夏季手当にも反映させるべき。 を把握してはいないが、きちんと支払うべきは支 払い底上げもしている点も見て判断していく。 成果を生み出したのは社員の努力であり、支払い 会社としても、十分に認識している。 体力もある。55 歳以上の社員も人材育成に尽力し ている。 2015 年の通期予想は強気な数字を示している。 通期予想は北陸新幹線効果やうるう年の影響も大 きい。経済動向は水ものであるが、それらを踏ま え予想を立てている。経済状況はマイナスばかり ではないが、心配要素も含めて考える必要がある。 円相場も一長一短。インバウンドでは円安の恩恵 チャンスとして捉えている。 も受けている。好調な業績に対する正当な配分を 求める。今年はうるう年の他シルバーウィークも 期待できる。これらの加味はされているのか。 北陸新幹線開業で分離された並行在来線に働いた 様々な努力については感謝を申し上げたい。 社員は断腸の思いで業務を 3 セク会社社員に引き 継ぎ、開業を陰で支えた。そうした想いに応える 回答を求める。 団体交渉の最後に「報道では主要 100 社の 4 割が新規採用を増やすと言われており、当社にとって も明るい先行きをもたらす要素である。また、公益企業の責任として仙石線の全線開通や常磐線の一 部区間の復旧もしてきた」「賃金及び手当は労働条件の最たるものである!そのため に私たちは働いていることを確認したい」と述べると共に「『○ヶ月+○万円』との 回答ではなく、あくまでも要求に基づいた年功序列に見合った回答を求める」点を強 調しました。
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