《印刷用》ガッテン!:これって見間違い?目の異常が引き起こす大事件 NHK総合テレビ 毎週水曜日・午後7時30分から放送中 http://www.nhk.or.jp/gatten/ これって見間違い?目の異常が引き起こす大事件 2016年10月05日放送 今回の番組について 最近「ものが見づらくなった」と感じることありませんか?それ、視力低下 や老眼ではなく「色覚異常」が原因かも。 今回発見したのは、加齢とともに色も見えにくくなるという事実。なんと後 天的な色覚異常の人が約3000万人もいるそうなんです。そのため、靴下 の色を間違えたり、化粧が濃くなったり・・・。時にはコンロの炎を見間違 えて危険な目に遭う人もいるんです。 ポイントは「青い色」。それをしっかり自覚して、照明で上手に対策しま しょう! 1/3 《印刷用》ガッテン!:これって見間違い?目の異常が引き起こす大事件 今回のお役立ち情報 色は誰でも見分けづらくなる 実は、私たちは「色」をいい加減に見ています。同じ色のはずなのに、全く 別の色に見えたり、人によって違う色に見えたり。これは、脳がさまざまな 条件や自分の経験などから、実際の色とは別の色を勝手に 想像 してしまう から。ところが、まったく別の理由で、色を見間違えたり、見落としたりす ることがあるんです。しかも誰でも。 その理由とは、加齢による色覚の低下。人の色覚は20代前半がピーク。 20代後半から、だんだんと細かい色を見分けることが難しくなってきま す。原因は二つ。網膜の一番下の層にある、「錐体」という色を見分けるセ ンサーのような役割をしている細胞が劣化すること。そして、光を取り込む 「水晶体」が黄色く濁ってくることです。特に、見分けづらくなるのは、青 や紺系の色。高齢者に多い「着衣着火」も、この色覚の低下が関係している と考えらえています。炎の青と背景の色が見分けにくくなり、実際の炎の大 きさより、小さく見えているからです。 問題は、ほとんどの人が無自覚で、自分は見えていると思っていること。若 い時より、色の見分けは難しくなっていることを自覚したり、周囲の人が注 意してあげたりすることが大事です。 加齢による色覚異常でおきる 見間違い の例 1. 紺や黒の服や靴下の色をひんぱんに間違える *明るい場所では、「白と黄色」の見分けも難しくなります。 2. 5円玉と50円玉を間違える 3. 化粧が濃くなる 4. 炎の大きさが実際より小さく見える →着衣着火 5. 階段を下りているとき、最後の段に気づかず、転倒してしまう 加齢による色覚異常かどうかを知るには? 「標準色覚検査表(SPP)」(第2部、あるいは第3部)で知ることができ ます。 *検査は眼科医とご相談ください より簡単に分かる方法としては、次の二つがあります。 2/3 《印刷用》ガッテン!:これって見間違い?目の異常が引き起こす大事件 1. 紺や黒の靴下・服をよく間違える 2. 雨粒が見えにくくなる これでくっきり!家での工夫 人の目は、入ってくる光が少ないと、色を見分けづらくなります。暗い階段 やクローゼットの照明を明るいものに変えることで、色覚の低下は補うこと ができます。特に、青の成分が多い「昼光色」と呼ばれる照明を使うと、服 や靴下などはより見分けやすくなります。ただし、明るい照明は、夜に浴び 過ぎると体内リズムを崩す原因にも。また、白や黄色の服などは、明るい照 明では、かえって見えにくくなります。最近は、壁のスイッチ一つで、明る さや色味を切り替えることができる照明も市販されていますので、そういっ たものを使うのもオススメです。 コンロの炎は、照明で見やすくすることはなかなかできません。自分が思っ ている以上に、炎が出ているかもしれないと自覚して、注意することが大切 です。 Copyright NHK (Japan Broadcasting Corporation) All rights reserved. 許可なく転載することを禁じます。 3/3
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