神様の奴隷になって転生しました マンゴー・オ・レ ︻注意事項︼ このPDFファイルは﹁ハーメルン﹂で掲載中の作品を自動的にP DF化したものです。 小説の作者、 ﹁ハーメルン﹂の運営者に無断でPDFファイル及び作 品を引用の範囲を超える形で転載・改変・再配布・販売することを禁 じます。 ︻あらすじ︼ 生前傭兵だった男はとある神の手によって転生する。 だがそれはただの転生ではなく、神の奴隷としての転生だった。 これは神の奴隷となり、転生先で起こる事件を解決する男の物語で ある。 目 次 プロローグ │││││││││││││││││││││││ 1 プロローグ 唐突だが俺は死んだ。別に事故で死んだわけじゃあない、死ぬべく して死んだだけだ。 俺は生前、世界各地を回る傭兵だった。依頼されては戦地へ赴き人 周りは を殺す、そんな毎日を送っていた。まぁ本当に、死ぬべくして死んだ わけだよ。 んで、そんな俺が目を覚ましたわけだが⋮⋮ここどこよ 見渡す限りの白い空間で、俺以外の人はおろか物や植物すら無い。 一つ分かるのはここがあの世だってことだけだが、地獄ってもんに も見えねぇし⋮⋮。 ﹁目を覚しましたか﹂ 突然聞こえてきた女の声。すると俺の目の前に一人の白衣の女が 現れる。黒髪ショートの背中に羽を生やしてるし、典型的な天使と いったところか。 ﹁天使ではありません、神です﹂ どうやら俺の思考が読めるらしく、自分は神様だと訂正を求める 女。 ああさいですか。にしても、こちらとしては地獄に落ちると思って いたんだが⋮⋮神様が何の用で る世界を救っていただきたい﹂ 淡々とした口調で俺にそう告げる神様。とはいえ、いきなりそんな ことを言われてもなぁ。世界を救ってくれって、スケールでかすぎね 迅速にお願いします﹂ おいおい、それって脅迫じゃねぇの いいのかよ、神様とあろう それより早く決めて 存在が人を脅してよ。信者たちが聞いたら泣いちまうぞ ﹁罪人である貴方に親切な対応が来るとでも ください﹂ ? ? ? 1 ? ﹁ええ、貴方をここに呼んだ理由は他でもありません││貴方に、とあ ? ﹁ちなみに拒否すれば即刻地獄行きなので、返答は慎重に、それでいて ? ﹂ あいあい、わかりましたよ。けどその前に、一つだけ聞きたいこと があるんだが。 ﹁質問を認めましょう。それで、聞きたいこととは ﹂ ああ、俺が聞きたいのはたった一つ⋮⋮なんで俺なんだ ﹁⋮⋮なんで、とは ? ? 普通だったらもっと他に生き返らせるに値する人間がい ﹁い い で す か 私 が 貴 方 を 選 ん だ の は 都 合 が い い か ら で す。確 か ⋮⋮勘違いだと ﹁⋮⋮貴方は一つ勘違いをしていますね﹂ 俺がそう聞くと、神様はまたも淡々とした口調で答える。 るだろうに。 むんだ ねぇやってねぇ男だ。そんな男になんで世界を救ってくれと、そう頼 俺はあんたの言う通り罪人だ。生前も碌でもないことしかやって ? ? かし、今回に限りはやや事情が違うのです﹂ 事情⋮⋮その世界とやらに関係があるのか ふっ、と嘲るような笑みを向けてくる神様。 げているのです。むしろ感謝の言葉を述べるべきでは ﹂ ﹁当たり前でしょう。本来は罪人は地獄行き、ですがそれを避けてあ んだが⋮⋮。 その言い方だと、俺はどうなろうと知ったこっちゃねぇって感じな 前良い行いをしたものを送るはずがないでしょう﹂ ﹁転生した先で待っているのは過酷な戦いの連続。そんな場所に、生 話だな。 存在し無いはずの異形か⋮⋮。なんだかアニメとか漫画みてぇな 一刻も早く対処しなければ手遅れになってしまうでしょう﹂ ﹁ええ。今その世界には存在し無いはずの異形に破壊されています。 俺の答えが正しいのか、神様は初めて表情を崩し微笑んできた。 ? に、生き返らせるのならば貴方のような罪人など選ぶわけがない。し ? ﹁殴れるものならどうぞ。まぁやったところでどうなるかは簡単に想 らいだ。 あ、その顔すげーむかつくわ。できることなら今すぐに殴りてぇく ? 2 ? 像がつくでしょうが。 ﹂ それより、調べたところだと貴方は生前かなり腕利きの傭兵だった らしいじゃないですか﹂ ああそうだよ。けどそれがどうしたってんだ ﹁いえ、傭兵だったなら人を殺すことには慣れていますよね ﹂ ? んじゃねぇの ﹁さて、一通りの説明は終わりましたが⋮⋮貴方はどうします そうさなぁ⋮⋮⋮⋮うん、いいよ。 ﹁そうですかそうですか、承諾してくれて何よりです﹂ ﹂ をさらっと言えるって、あんた神様じゃなくて悪魔の方が似合ってる ムカつくくらい綺麗な笑顔でそう言ってくる神様。そういうこと 貴方には即刻死んでもらいますからそのつもりでいてくださいね ﹁別に殺すのは悪人だけですよ。それにもし善人を殺害などしたら、 おいおい、神様が人殺しを黙認するなよ⋮⋮。 に越したことはありません。その点で言っても貴方は適任なのです﹂ ﹁転生先では人を殺すこともあるかもしれませんし、慣れていること ⋮⋮ ⋮⋮まぁ、言いたくはねぇが⋮⋮慣れてるっちゃぁ慣れてる、かな ? ? ⋮⋮あれ こ したけどなにも起きないんだけど⋮⋮。 取ると、そこへそっと口付けをする。 口付けね⋮⋮まぁそれくらいならいいか。俺は差し出された手を ﹁簡単ですよ、手の甲に口付けすればいいだけです﹂ こ いとわかんないんだけど⋮⋮。 ⋮⋮いやいや、手を差し出されてもどうすればいいか言ってくれな そう言い右手を俺へと差し出す。 ﹁では、ここに契約を結びましょう﹂ ニヤリと笑みを浮かべ 俺がその案を承諾する。俺がそう答えると思っていたのか、神様は ? ? 上がる。 そう言うと、俺の右手の甲に黒い怪しげな刺青のようなものが浮き ﹁ここに契約は完了しました。それでは早速転生を開始しましょう﹂ ? 3 ? なに、これってそんな厄 ﹁そ れ は ま ぁ、私 か ら の 餞 別 で す。廃 k ⋮⋮ 貴 方 の 助 け に な る か と 思ったので﹂ おい、今﹃廃棄﹄っていいかけたよな 介な代物なのか 俺の話を無視するなって││ ? 俺が抗議しようとするも、俺の意識はこの空間のような真っ白に包 おい ﹁それでは、頑張ってくださいね∼﹂ ? まれフェードアウトしていった。 4 !
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