やはり俺の軽音マネジメントは間違っている ID:98253

やはり俺の軽音マネジメントは間違っている
沢野ゆず
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︻あらすじ︼
勢いで書いた。反省と後悔はしています。なのでチラシ裏投稿。
目 次 やはり俺の軽音マネジメントは間違っている ││││││││
1
やはり俺の軽音マネジメントは間違っている
﹃中学校生活で身についた知識とそれについての考察 1│2 17番 比企谷八幡
集団とは、嘘であり、悪である。場合によっては世界への冒涜にも
なりうる、忌むべき存在である。
集団に身を置く者達は、常に自己と周囲を欺く。そしてその記憶を
楽しい思い出として心に刻むのだ。彼等に掛かればイジメも、嘘告白
もボディペイントも異物混入︵体内︶も万引きも傷害も、そして裁判
でさえも、輝かしくも楽しく、そして美しい思い出でしかない。
例を挙げよう。仮に集団でいることでイジメも裁判でさえも罪の
意識なく行えてしまうのであれば、大規模テロやクーデター、大虐殺
﹂
⋮⋮ごめんなさい、調子乗りました。
反省
してるしてる。ハチマン、ウソ、ツカナイ。
してくれやがったのは恩師の平塚先生だ。因みに独身で、口癖は﹃結
婚﹄。え
?
だったかな
﹂
﹁比企谷、私が君達新一年生に最初の現国の授業で課した宿題は何
﹁はあ、作文ですが﹂
?
?
1
でさえも正当なものになるはずだ。だがそれを彼らは認めようとし
ないだろう。簡単な話である。ご都合主義、要は彼らは自分さえよけ
れば良いのだ。
違うであろう。テロも殺人も糾弾されるべき重罪だ。
結論を言おう。 これはなんだ、比企谷
ぼっちこそ至高にして究極の存在である。リア充爆発しろ。﹄
﹁それで
?
こんにちは、俺の名前は比企谷八幡。ピッカピカの高校一年生だぜ
?
そんなちょっぴりお茶目ボーイ比企谷八幡の作文を職員室で朗読
!
現国担当のくせして白衣が異常に似合う︵着用中︶の俺達の担任教
師は俺が内容を忘れたとでも思っているのか、呆れながらも訊いてく
る。きちんと理解した上で書いたはずなのだが。
﹁はあ、たしか⋮⋮二週間後、つまり今日までに﹃中学校三年間﹄を
題材に自由なテーマで400字詰め原稿用紙半分以上作文する。恋
愛のテーマは減点対象だったはずですが﹂
﹁合っているな。正しくそのとおりだ、君の記憶力はなかなかのも
のだ﹂
﹁はあ⋮⋮﹂
こちらとしては恋愛のテーマが減点対象であることに若干の私怨
と残りの嫉妬を感じざる負えない。なにそれ全部妬みじゃねぇか。
﹂
﹁で、だ。どうしてそれがこうなる 本格的なテロリストなのか
と疑ってしまうぞ﹂
﹁ペr⋮⋮ダメでしたでしょうか
﹁そこでだ。君にはいくつかの選択肢がある。一つ、3日間の教師
欲しいのであろう。
つまりは﹃これこれをして、この生徒は反省しました﹄という事実が
確かに教師がそういうことを言うのはあまりよろしくないだろう。
﹁なるほど﹂
処をせねばならないのだよ﹂
﹁幾ら個人としては賛同できるとはいえ、教師としては何らかの対
帰って折れた心を癒したい。俺ってニートなのか⋮⋮。
だからという訳では無いのだが、今日はいつも以上に早く帰りたい。
﹃部活してないとニートになる﹄という暴論が飛び交っていたのだ。
今日は入学かる二週間後。それはあまり関係ないが、後ろの席で
﹁ならなんで呼び出したんですか﹂
一つでしかないのだし、私個人としては概ね賛成だ﹂
いたまえ。││ダメではないよ。比企谷の考えもまた多くの考えの
﹁教師としてはあのようなアニメはオススメ出来ないな。学外でい
?
の雑用。二つ、ボランティア活動を最長一日行う。三つ、部活動に加
入する﹂
2
?
ふむ。一番人と関わらずに済むのはボランティア活動か。でも屋
外のボランティアは絶対に嫌だな。となると、部活動か。教師苦手だ
し。部活動かー、文芸部とか美術部とかの人数少なくて特に活動も無
いような部活があればいいけどな∼。ニート嫌だし。ここは部活に
入ってニート脱出しかない。俺の夢は専業主夫であってニートでは
ない。ニートではない︵迫真︶。
と、俺が唸っていると平塚先生は言った、
﹁なに、焦って決めることは無い。今日一日悩んでみることだ。家
族と相談してみるのもありだな﹂
﹁分かりました﹂
﹁答えは明日の放課後に聞くとしよう﹂
﹁⋮⋮失礼します﹂
とりあえず帰って妹の小町と相談しよう。両親はどうせ興味ない
だろうし。もう無関心過ぎて家族旅行の時も俺だけ置いていっちゃ
お兄ちゃんが
﹂
!?
﹁ちょっと待ってて⋮⋮。││OK。あ、あの﹃働いたら負け﹄とか
その涙はセルフで出して欲しかったな﹂
言って、将来の夢が専業主夫のお兄ちゃんが⋮⋮﹂
﹁小町、小町
がった。んなことしなくても可愛いのは⋮⋮ゲフンゲフン、メガイタ
この妹、わざわざ席から立って棚から出した目薬で涙を演出しや
?
3
うレベル。プリキュア見れるからいいがな。
﹂
下らない思考に浸りながら帰路につく俺であった。
﹁なぁ小町よ﹂
﹁なぁにお兄ちゃん
﹁ええ
﹁お兄ちゃん部活に入ろうかと思うんだが﹂
りする。
で食事をするのである。小町が小さい頃はその関係で一悶着あった
因みに今は夕食をとっている途中。うちは共働きなので基本二人
お、おおう、なんでちょっと食い気味なんだよ。
?
そんなに驚くかね。たかが部活だぞ、妹よ。あ、驚きますね。
!?
小町は嬉しすぎて感激だよ
﹂
⋮⋮まぁ、その入る部活を相談
!
カッタンダローナー。いや、無いか。
﹁何部に入るの
日本語怪しいぞー
しようと思ってな﹂
﹁小町ー
?
﹂
の欄である。
﹁小町。俺が楽器なんてできるわけないだろ
﹂
﹂
ってあるし、上
俺だぞ
﹁うわー、凄い説得力。でもでも、ここに廃部寸前
手く行けば上手くいくんじゃない
?
エンジェル
な。さすが我が 妹 、小町。
﹁それに桜ヶ丘って今年から共学になったんでしょ
﹁そうだな、軽音部にしよう﹂
そんな簡単でいいの
だな。なにそれ小町が穢れる。
い
﹂
﹂ 俺 の 人 生 の 中 心 は だ い た い 小 町。小 町 の 中 心 は ⋮⋮ 自 分
な に
﹁嬉しいこと言ってくれますのぅお兄ちゃん。小町的にポイント高
﹁小町が決めてくれたことだしな﹂
﹁あれ
﹂
たの。八幡検定一級当てちゃう。禁断の恋に手を伸ばせば免許皆伝
ばいいということか。やだこの子いつからこんなに使える子になっ
男子が壊滅的に少ないが故に、女子が活動してるときの雑用になれ
?
確かに。一人で部活やってりゃ活動なんてしなくていいだろうし
!
?
小町が指で指したのは俺が持って帰ったプリントの一角、
﹃軽音部﹄
じゃない
﹁さすがお兄ちゃん、文化部は確定なんだね。ウ∼ン、こことかいん
﹁文化部の中でも楽なのがいいんだが⋮⋮﹂
外。あ、邪魔ですね、すみません。
ホントに大丈夫だろうかこの子は。今度勉強教えてやろう、理系以
?
?
?
星なのだ。ぼっち最高。
﹂
﹁そっか。小町も部活入ろっかな∼。どっかのマネージャーとか﹂
﹁小町は新聞部とかいいんじゃないか
?
4
?
?
?
その太陽系。因みに俺には衛生どころか生物すら住まない。孤高の
?
!
うん、向いてると思う。決してタッチ的展開を阻止しようとしてい
るとかじゃない。断じて違う。
それはともかく、小町が部活に入るのは大歓迎だったりする。実は
家で一人の小町が心配だったのだ。小町ももう中学生なのだが、小町
にもいろいろあるのだ。詳しくは言わん。
﹂
そんなに簡単で﹂ ﹁いいね∼。じゃそこにしよっと﹂
﹁おいおい、いいのか
俺が聞くと小町はニヤッと笑って、
﹁お兄ちゃんが決めてくれたことだしねっ
た、たしかに⋮⋮﹂
﹁﹁ご馳走様でした﹂﹂
わーてきとうだなー。
﹁あーはいはい﹂
﹁でも八幡的にポイントカンストだぞ
﹂
納得しちゃうのか、お兄ちゃん泣いちゃうよ
﹁はっ
﹁小町、残念だが俺にだけはその言葉は当てはまらない﹂
町ちゃんっ
と 言 っ た。俺 っ て そ ん な ド ヤ 顔 し て た で し ょ う か ⋮⋮。答 え て 小
!
?
?
ていたアニメを一話消化して寝た。下ネタになりたいってなんだよ
綾女さん。あんたかっこいいよ。
﹁軽音部に入部しようと思います﹂
時間をたーくさん飛ばしてまーきのっ。という訳で、最近見たテレ
ビ並に時間を飛ばして翌日の放課後。べ、別に名前を忘れたとかじゃ
無いんだからねっ
なって初めての新入生、しかも予想より男子少なめ、という時点でお
まあ、男子部を作ろうと思えば作れるのだが、女子校から共学に
女子と柔道なんて出来ませんもんね。おい誰だ期待してたやつ。
男子の人数的に無理があったりはするが﹂
﹁ふむ、君の性格上、まさかとは思っていたが⋮⋮。まぁ、運動部は
!
5
!
なんて言ってるうちに、二人でご飯を食べ終わり、その後は録画し
?
!
察しである。俺も入学式の時見たが、想像より少なかった。決して人
数忘れたとかじゃない。ましてやクラスでの人数とクラス数で大体
よろしい。少しここで待っていたまえ﹂
も出せないとかじゃない。ハチマンスウガクニガテ。
﹁印鑑は持ってるかね
﹁ひゃいっ
﹂
﹁あなたが比企谷君
﹂
を疑うまである。裏がない人なんていないが。
の先生や生徒からでさえも受けがいい。人気過ぎてちょっと裏の顔
だ。整った顔に栗色の髪、確か名前は山中先生だ。下は知らんが、他
系美人の平塚先生とは違い、その人はまさにお淑やかといった感じ
巨乳なのにも関わらず、タバコと白衣が良く似合う所謂かっこいい
なのかなにやら綺麗な先生を呼びに行った。
俺がポケットから出した印鑑を確認した平塚先生は、軽音部の顧問
?
何かしらそれ
時はマッ缶下さい﹂。
﹁ま、マッ缶⋮⋮
﹂
?
け ら れ る と 声 が 変 に な り ま す。気 を 付 け ま し ょ う。 餌 を 与 え る
プロぼっち志望、ぼっち中級者比企谷八幡。いきなり美人に話しか
?
﹂
?
﹁そ、そう⋮⋮今度見つけたら飲んでみるわね﹂
じゃなかろうか。こんどHPから送ってみるか。 フッ、決まった。俺的キャッチフレーズ。これもう公式でもいいん
は苦いから、コーヒーくらいは甘くてもいい﹂
﹁確かに悪いですが、一日に何本と決めておけば大丈夫です。人生
﹁体に悪いんじゃない
﹁甘いといっても、今先生が想像されている甘さの十倍程ですよ﹂
﹁あ、甘そうね⋮⋮﹂
いいますが、コーヒー缶に入ったものを略してマッ缶です﹂
にコーヒーを加えた究極の飲み物です。正式にはMAXコーヒーと
ばマッ缶かそれ以外ですね。コーヒーに練乳を入れた⋮⋮いえ、練乳
﹁千葉県民のソウルドリンクです。寧ろ、千葉県民の飲み物といえ
なので布教してみるか。
おっといけない。俺としたことが、声に出ていたらしい。せっかく
?
6
!
﹁慣れないうちは他の飲み物も用意しといた方がいいですよ﹂
﹂
﹁なんか逆に飲んでみたくなっちゃったわ。それで、比企谷君は
軽音部に入りたいの
マネージャーだと
貴様まさか音楽舐
ってなるかもだし。ならないですね、はい。
!?
﹂
?
平塚先生も美人だし。違うんだからね。ぜ、絶対なんだからねっ
あれか
元女子校だから﹃やだこれかわいー﹄﹃分か
おいおい、自分が自分を
確かに可愛らしいのは認めるが俺
俺自分嫌いなの
るぅー﹄
﹃それあるぅー﹄ってやつ
の妄想が腹立つな。あれ
否定したら誰が肯定してくれんだよ、俺の場合。
?
のだろう
それにしても、この学校の階段にはなんで亀と兎のオブジェがある
!
そう言って、俺は部屋を出た。別に美人に緊張したわけじゃない。
﹁はい。失礼します﹂
室は三階の、音楽準備室だから。行き方は分かる
﹁良かったぁ∼。実はね、軽音部が廃部寸前で困ってたのよ∼。部
めてんのかKILL
ほら、あれだし。アァ
﹁はい。ですが、一度見学に行きたいな、と思いまして﹂
ヘッ☆⋮⋮似合わねー。
お っ と、す っ か り マ ッ 缶 話 に 熱 が 入 っ て し ま っ た。失 敗 失 敗。テ
?
!!
?
﹂﹁へ
﹂﹁あら
﹂
﹁失礼します。見学させてください﹂
﹁お
?
?
にお茶を飲んでいた。⋮⋮なんでや。
7
!?
?
?
?
下らない思考に耽りながら入った部屋の中では、三人の少女が優雅
?