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2016年
6月24日号
Vol.310
現実となったブレグジットで今後どうなる?
 英国、EUから離脱します
2016年6月24日は、歴史的な日となるのでしょ
うか。英国がEU離脱か残留かを問う国民投票
ブレグジット(EU離脱問題)は、離脱支持票が
僅差で残留支持を上回りました。
ちなみに、ブレグジット(Brexit)とは、英国の
EU離脱を指し、「British(英国)」と「Exit(離
脱)」の2つを組み合わせた造語です。
開票が始まるまでは、直前に起きた「残留派」
の英下院議員殺害事件の影響で一時、残留
派優位といわれていました。
 まさかのブレグジットに!?
しかし、開票が始まると一転、「離脱派」優勢と
の観測が高まり、ポンド相場は、対ドルで1985
年以来の安値をつける展開に。
また、「安全資産」とされる円が買われる展開
となり、ドル円相場は一時99円台をつけまし
た。日経平均株価は14,952円と前日比マイナ
ス1,286円となりました。
 市場の動揺への対応
マーケットがこれだけ荒れているなか、注目し
ておきたいポイントは2つです。
1つ目は動揺した市場への対応です。
円高が急進した今日の昼過ぎ、麻生財務相は
緊急会見を開き、為替市場に注視していくべき
旨をコメントしました。
また、日銀の黒田総裁も24日に国民投票の結
果が国際金融市場に与える影響を注視し、流
動性の供給に万全を期すことを通じ、金融市
場の安定確保に努めていくと発表しています。
このように、まずは市場の動揺を抑えるため
に、流動性供給等が検討されると思われま
す。今後、為替や株価が経済のファンダメンタ
ルズ(基礎的条件)とかけ離れた水準になるこ
とも起こりうるため、為替介入を含めた対応も
必要となる可能性があります。
2つ目は英国のEU離脱が与える影響です。
国民投票の結果を受け、英国がEU離脱の手
続きに入った場合、2年間の移行期間がありま
す。この移行期間中にEUと新協定をまとめら
れるかがポイントとなります。移行期間に合意
に至らない場合、英国は低い税率や金融免許
などEU市場での権限を失うことになります。
これは、英国経済にとって打撃ですが、逆の言
い方をすれば、EUへの影響も懸念されます。
同様の動きが他の国に伝播する可能性やEU
経済に与える影響度合いも大きいと考えられ
ます。また、日本に関しては英国との貿易を通
じた経済への影響はユーロ圏に比べると低い
といえますが、急激な円高による株式市場の
下落等が懸念されます。
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