スーパーチューズデーで見えた円高リスク

2016年
3月7日号
Vol.291
スーパーチューズデーで見えた円高リスク
 「スーパーチューズデー」とは
 円高リスクへの備え
3月1日の火曜日、米国の大統領選挙は候
補者選びの集中日「スーパーチューズデー」
(決戦の火曜日)を迎えました。
「スーパーチューズデー」とは、大統領候補
を絞り込むため、多くの州が予備選挙や党
員集会を一斉に行う特定の火曜日のことを
いい、民主・共和両党で全米10以上の州・地
域で開かれます。
民主・共和両党の候補者の指名争いの行方
を大きく左右する最大のヤマ場として注目さ
れます。
年明け120円台で始まった米ドル・円相場
は、2016年3月1日現在で113円まで円高が
進んでいます。中国の景気減速懸念と政策
動向、米国の利上げペース、日欧の金融政
策動向など先行き不透明感が高まり、リスク
回避の動きが背景にありますが、米大統領
選での日本に対する発言等もマーケットに影
響を与えていると考えられます。
アベノミクス以降長く続いてきた円安では、
外貨建て資産への投資で円安メリットを享受
できました。しかし、円高に振れる可能性も
頭に入れて為替リスクを低減させる「為替ヘ
ッジ」等を行っている運用商品などを検討し
ておくのも一考です。
為替が変動する要因は、要人の発言、為替
介入、内外金利差、貿易収支などの経済状
況、金融政策の違いなど様々です。
なかでも、中長期的な要因となる内外金利
差や金融政策を見ると日本は円安に向かう
のがセオリーです。しかし、3年以上続いた
円安の今だからこそ、円建て資産と外貨建
て資産のバランスをチェックする時期に来て
いるのかも知れません。
 トランプ氏とクリントン氏の共通点
投開票の結果、共和党は不動産王ドナルド・
トランプ氏、民主党はヒラリー・クリントン前国
務長官が優勢となりました。
実は、日本にとってトランプ氏とクリントン氏
には共通点があります。
それは、「日本に対する考え方」です。
トランプ氏は、日本に対して「円安誘導は許
さない」といった発言をしており、クリントン前
国務長官も米マスコミ紙に「日本や中国、他
のアジア諸国は通貨の価値を下げることで
意図的に輸出価格を下げてきた」と寄稿しま
した。
どちらが大統領になったとしても円高圧力が
かかる可能性も出てきました。
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