米国大統領選挙を終えて、今後の行方は?

2016年
11月10日号
Vol.330
米国大統領選挙を終えて、今後の行方は?
 トランプショック!
 今後はどうなるの?
米国大統領選は11月8日投開票が行われ、民
主党のヒラリー・クリントン前米国務長官と共和
党のドナルド・トランプ氏が大接戦の末、トラン
プ氏が勝利する結果となりました
事前予想に反し、トランプ氏が選挙戦を優位に
進めたことで9日の日本株式市場では日経平
均株価が大きく下落し、英国の欧州連合(EU)
からの離脱にともなう国民投票時に次ぐ今年2
番目の下落幅となりました。
為替市場でも「安全資産」とされる円が買われ
る展開となり、円(対米ドル)が一時101円台と
円高が加速しました。また同日に、連邦議会の
上下両院選挙が実施され共和党が上下両院
で勝利しました。
短期的には株式、債券、通貨市場の変動は大
きい状況が予想されます。
予想外の結果を受け直後は混乱した市場です
が、トランプ氏の勝利宣言が冷静なトーンであ
ったことなどを受け、市場は落ち着きを取り戻
しています。ただし、政策の先行きは不透明感
があり市場は当面、変動の大きい展開も予想
されます。
万一、市場が混乱した場合、12月の可能性が
高いと見られていた利上げに慎重となる可能
性も考えられます。
財政政策の財源を明らかにしていない点など
懸念はありますが、トランプ氏は減税などの財
政拡大を長期的な政策の基本にするものと思
われます。
国がお金を使ってインフラ投資などの拡大で景
気回復、その効果が表れインフレ率上昇とな
れば、長期金利上昇、場合によっては円安・ド
ル高となるかもしれません。財政政策の内容
によっては株式市場にプラスの効果も期待で
きるかもしれません。
今後、市場はトランプ大統領が何をしてくれる
のか、この先の政策や言動に左右されそうで
す。
 トランプ氏の政策
「米国第一主義」をスローガンに掲げているトラ
ンプ氏ですが、主な政策はどのようなものがあ
るのでしょうか。
■トランプ氏の主な政策
税制
連邦法人税15%へ減税、所得税減税
通商政策
TPP破棄、NAFTA再交渉
社会保障
医療保険制度改革(オバマケア)廃止
インフラ投資拡大、10年で2500万人の雇用創出
成長率を3.5%に
経済政策
金融政策
FRBの独立性に懸念
移民政策
移民制度改革(制限)
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