2016年 7月29日号 Vol.315 ヘリコプターマネーを実現してほしいですか? ヘリコプターマネーとは 最近、「ヘリコプターマネー」という経済政策が 話題になっています。 きっかけは、7月12日に日本の政府関係者が 前FRB議長のベン・バーナンキ氏と会談したこ とにあります。 ヘリコプターマネーとは、ヘリコプターから市中 に現金をばらまくように、政府や中央銀行が大 量の貨幣を直接国民に供給すること。 バーナンキ氏は、「ヘリコプター・ベン」と呼ば れ、ヘリコプターマネーの強い賛成論者として も知られているため、俄かに話題となりました。 具体的な効果は? ヘリコプターマネーの定義ははっきりしていま せんが、一般的に以下の2つの条件が満たさ れているものと言われています。 条件①大幅な減税、もしくは公共投資や商品 券配布など。 商品券が配られ、皆がそれを使うことにより、 消費が増えますよね? 条件②中央銀行の紙幣発行による財政赤字 の穴埋め、中央銀行が既存国債を購入、永久 国債に切り替える。 中央銀行は政府が発行した国債を満期まであ るいは永久に保有する前提で買い取るとする ことで返済の義務がなくなります。 このようなヘリコプターマネーのメリット、デメリ ットは以下のとおりです。 メリット:消費が活発になる、通貨安、インフレ 率上昇 国民に直接お金を供給するので消費が活発に なり景気が良くなります。お金の量が増えてそ の国の通貨は安くなり易く物価が上昇し易くな ります。デフレ脱却が期待できる政策です。 デメリット:国債や通貨の信任が下がる、 債務拡大、急激なインフレ それが行き過ぎた場合に、中央銀行の債務が 急増、中央銀行発行の通貨の信任が下がり、 通貨の下落ではなく暴落につながる可能性も あります。また、同時に通貨安も加わることで 物価が急上昇、物価をコントロール出来なくな り経済成長に急ブレーキがかかることも考えら れます。 日本の政策は? 政府が発行した債券を中央銀行が新しく発行 した貨幣で引き受け、政府はその貨幣で国民 に現金を直接供給する政策を取ります。 日本は2013年以降量的緩和、質的緩和、マイ ナス金利の3つの金融緩和という政策を実施し ています。 今後はどのような景気刺激策があるのでしょう か。 ●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市 場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績 は、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全 性、使用目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることが あります。●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護 機構の対象ではありません。●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象とはなりません。●当資料に掲載されているいかな る情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。
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