*グローバル投資環境 No.1307 * ご参考資料 髙木証券投資情報部 グローバル金融市場の落ち着きを背景に、 トルコの金融政策会合~ 一部金利を引き下げ 2016年3月25日作成 トルコ中央銀行は24日に金融政策会合を開催、翌日物貸出 金利を10.75%から10.5%へ引き下げたが、政策金利である 1週間ものレポレートは7.50%で据え置いたほか、翌日物借 入金利についても7.25%で変更しなかった。同中銀は2015 年1月20日の政策会合で政策金利を50ベーシス、2月24日の 会合でも25ベーシス引き下げた後、2月23日に開いた前回会 合まで12会合連続で主要金利を維持していた。 トルコの景気に関して声明文は、「引き締め的な金融政 策スタンスとマクロ調整政策の効果によって、ローンの伸 びは引き続き合理的なレベルにある。好ましい貿易価格と 消費者ローンの緩やかな経過が経常収支の改善に寄与する だろう。他の輸出市場における地政学的リスクの高止まり にもかかわらず、ペースを増したEU経済からの需要が引き 続き輸出を支えている」と述べており、金利の一部変更に もかかわらず、前回会合の声明文から一切変わっていない。 同中銀は、FRBが昨年12月15~16日のFOMCで利上げに踏み 切った直後に開かれた12月22日会合の声明文で「世界的な 政策正常化の開始後にみられたボラティリティーの低下が 続けば、次回の会合で金融政策の簡素化の歩みが開始され るだろう」と述べていたにもかかわらず、その後2会合連続 で主要金利を維持していたが、今回の声明文は政策決定の 背景について、「グローバルのボラティリティーは最近あ る程度和らいだ」ことを指摘した上で、「広い金利コリ ドーを狭める必要があり、簡素化に向けた計画的に歩を進 めることを決定した」と述べている。一方、これまでの声 明文はインフレの記述にかなりの字数を割いていたのに対 して、今回は「基礎的なコアインフレの改善は限定的であ る」という簡単な記述で済ました上で、「タイトな流動性 スタンスを保つ必要がある」と述べている。 2月 9.72% 2月 8.78% 成長率の推移(前年同期比、%) 最後に、今後の金融政策に関する記述(フォワードガイ ダンス)は「将来の政策決定はインフレ見通し次第である。 インフレ期待、価格の様態、インフレに影響を与える他の 要素を考慮すれば、タイトな金融政策スタンスが維持され るだろう」でこれまでと変わらず、今回実施された金利コ リドーの上限引き下げは3会合前の予告に沿うものだといえ るが、追加の金利引き下げの可能性は現時点では限られそ うだ。 (文責:勇崎 聡) (データ出所:トルコ中央銀行、トルコ統計庁及びBloombergより髙木証券作成) 《ご注意いただきたいこと》当資料は投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資の最終決定はご自身でなさるようお願い いたします。当資料は信頼できると思われる各種データに基づいて作成されていますが、その正確性・完全性を保証するものではありませ ん。株式、債券、投資信託等は、価格の変動や発行者の信用状況の悪化等により投資元本を割り込むおそれがあります。また、当資料の いかなる部分も一切の権利は髙木証券に帰属しており、電子的または機械的な方法を問わず、いかなる目的であれ、無断で複製または転 送等を行わないようお願いいたします。 当社で取り扱う商品等へのご投資には、当該商品等の契約締結前交付書面、上場有価証券等書面、目論見書、お客様向け資料等をよく お読みください。 商号等:髙木証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第20号 【広告審査済】 加入協会:日本証券業協会 髙木証券インターネットホームページ:http://www.takagi-sec.co.jp/
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