*グローバル投資環境 No.1538* ご参考資料 髙木証券投資情報部 米国12月雇用統計~平均時給は2009年6月以来の高い伸び 2017年1月10日作成 6日に米国の労働省が発表した12月の雇用統計では、非 農業部門雇用者数が前月比15.6万人の増加となり、市場 予想の平均(17.5万人増)を下回った。一方、過去の雇用 者数変化については、10月が14.2万人増から13.5万人増 に下方修正された一方、11月が17.8万人増から20.4万人 に上方修正され、2ヶ月間のトータルでは従来発表比1.9万 人の上方修正となっている。 12月の雇用者数変化を業種別でみると、製造業が11月 の7千人減から1.7万人の増加に転じたが、鉱山・採石業が 11月の3千人増に対して12月は2千人減、建設業が11月の 1.7万人増に対して3千人の減少となったことで相殺され、 財・生産分野の雇用者数変化は11月の1.3万人増から12 月は1.2万人増へ僅かに鈍化した。また、教育・ヘルスケア サービスの雇用者数変化は11月の4.3万人増から7万人増 へ加速したが、専門ビジネスサービスが11月の6.5万人増を 大きく下回る1.5万人増にとどまったため、民間サービス分野 の雇用者数変化は11月の18.5万人増から13.2万人増に減 速した。 また、失業率は10月の4.8%から11月は2007年8月以来 の低水準となる4.6%に低下していたが、12月は4.7%と僅 かに悪化した。一方、労働参加率は11月の62.6%から 62.7%へ小幅に上昇した。 なお、平均時給は11月の25.90ドルから12月は26.00ドル に増加して、前年同月に比べた伸びも11月の2.5%から 2009年6月以来の高い伸びとなる2.9%に加速した。 昨年11月の米大統領選以降の米国債券利回りの上昇と 米ドル高は、12月13~14日にかけて開かれたFOMCで1年 ぶりに25ベーシスの利上げが実施されるとともに、ドット チャートが上方修正されたことを受けて一段と加速した後、 12月下旬以降は一巡感もみられるが、その背景としては、 市場を動かす要因がこれまでのような利上げピッチ加速の 「思惑」から、FF金利の実際の道筋を決める上での鍵になる 経済指標に変わりつつあることが挙げられ、雇用統計は中で も重要度の高い指標だといえる。ドットチャートが示唆する年 3回利上げの実現可能性は現時点では未知数だが、労働 市場が12月と同程度の堅調さを維持すれば、少なくとも年2 回の利上げは正当化できる可能性が高いと思われる。 《雇用統計主要計数》 非農業部門雇用者数変化(千人) 平均時給($) 平均時給前年同月比(%) 労働参加率(%) 失業率(%) 10月 11月 12月 135 204 156 25.92 25.90 26.00 2.8 2.5 2.9 62.8 62.6 62.7 4.8 4.6 4.7 (文責:勇崎 聡) (出所:米国労働省及より髙木証券作成) 《ご注意いただきたいこと》当資料は投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資の最終決定はご自身でなさるようお願い いたします。当資料は信頼できると思われる各種データに基づいて作成されていますが、その正確性・完全性を保証するものではありませ ん。株式、債券、投資信託等は、価格の変動や発行者の信用状況の悪化等により投資元本を割り込むおそれがあります。また、当資料の いかなる部分も一切の権利は髙木証券に帰属しており、電子的または機械的な方法を問わず、いかなる目的であれ、無断で複製または転 送等を行わないようお願いいたします。 当社で取り扱う商品等へのご投資には、当該商品等の契約締結前交付書面、上場有価証券等書面、目論見書、お客様向け資料等をよく お読みください。 商号等:髙木証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第20号 【広告審査済】 加入協会:日本証券業協会 髙木証券インターネットホームページ:http://www.takagi-sec.co.jp/
© Copyright 2024 ExpyDoc