寒波、14年:ガソリン安

Global Market Outlook
13年:寒波、14年:ガソリン安
2014年12月24日(水)
第一生命経済研究所 経済調査部
藤代 宏一
TEL 03-5221-4523
<主要株価指数>
日経平均※
NYダウ
DAX(独)
FTSE100(英)
CAC40(仏)
<外国為替>※
USD/JPY
EUR/USD
<長期金利>※
日本
米国
英国
ドイツ
フランス
イタリア
スペイン
<商品>
NY原油
NY金
終値
17828.30
18,024.17
9,922.11
6,598.18
4,314.97
120.68
1.218
0.343
2.261
1.849
0.592
0.868
1.944
1.670
(円)
17900
前日比
193.16
64.73
56.35
21.44
60.54
日経平均株価
9:29 現在
17800
17700
17600
(㌦)
18100
-0.01
0.00
NYダウ平均株価
18050
%
%
%
%
%
%
%
0.005
0.103
0.027
-0.009
-0.010
0.012
0.001
%
%
%
%
%
%
%
57.12 ㌦
1177.90 ㌦
1.86
-1.80
㌦
㌦
18000
17950
17900
121.0
USD/JPY
120.0
※は右上記載時刻における直近値。図中の点線は前日終値。
119.0
(出所)Bloomberg
【海外株式市場・経済指標他】
~NYダウ18000~
・米国株式市場は米GDP統計を受けて続伸。NYダウは18000に乗せた。
・22日発表の11月中古住宅販売件数は前月比▲6.1%(493万件)と市場予想(520万件)を大幅に下回り、6
ヶ月ぶりに500万件割れ。もっとも今月の減少幅は、中古住宅販売件数に1-2ヶ月の先行性を有する中古
住宅販売成約指数の下落と比べてやや違和感があるほか、NAHB住宅市場指数の改善傾向と相容れない内容
だ。24日発表の11月新築住宅販売件数も弱い内容になったが、これらは何れも実態を反映していない可能
性がある。今回の結果をあまり重要視すべきではなかろう。
・11月耐久財受注は前月比▲0.7%と市場予想(+3.0%)に反して減少。除く輸送用機器ベースでも▲0.4%
と弱い姿は変わらず(市場予想+1.0%)。最重要項目のコア資本財受注は前月比フラットと市場予想(+
1.0%)を大幅に下回ったうえ、前月分も下方修正(▲1.3%→▲1.9%)。同項目の3ヶ月前比年率(3ヶ
月平均)は▲8.2%に急落、設備投資加速シナリオに疑問を投げかけている。とはいえ、異例の高水準で推
移するISM指数やそれを裏付ける生産統計、設備稼働率と比較して過去2ヶ月のコア資本財受注の弱さ
には違和感を覚える。本統計の振れの大きさは過去にもしばしば撹乱をもたらせてきた経緯があるため、
この程度の齟齬をさほど重要視すべきではないだろう。
・GDP(3Q)確定値は前期比年率+5.0%と改定値(+3.9%)から大幅に上方改定。市場予想(+4.3%)
を上回り、11年ぶり高成長を記録。主要項目が揃って上方改定(在庫はマイナス寄与縮小)され、最終需
要は+5.0%に加速した。
・11月名目個人消費支出は前月比+0.6%と市場予想(+0.5%)を上回ったうえ、前月分も上方修正(+
0.2%→+0.3%)。好調な自動車販売を背景に耐久財支出(+1.6%)が強かったほか、エネルギー支出が
5ヶ月ぶり反発(+2.6%)。実質ベースでは全体が+0.7%、除くエネルギーでは+0.4%となった。ガソ
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る
と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内
容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
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リン価格下落などの追い風を受けてモメンタムは明らかに上向いている。
・12月ミシガン大学消費者信頼感指数は93.6と速報値(93.8)から僅かに下方修正されたが、予想(93.5)
は上回った。現況(105.7→104.8)が下方修正された一方、より重要な期待(86.1→86.4)が上方修正。
中古住宅販売件数・販売成約指数
千
(百万)
6
(3ヶ月前比年率、%) コア資本財受注
販売成約指数(右)
5.5
110 30
5
100 10
5
20
4.5
3
1
0
90
4
中古住宅販売件数
3.5
80
-10
-1
-20
-3
-30
設備投資
70 -40
3
07
08
09
10
11
(備考)Thomson Reutersにより作成
(%)
5
4
12
13
14
米 GDP寄与度
(寄与度、%)
40
07
08
09
10
11
12
13
(備考)Thomson Reutersにより作成 太線:3ヶ月平均
実質個人消費支出
120
除エネ
14
15
住宅投資
政府支出
在庫
純輸出
個人消費
-5
2010
2011
2012
2013
2014
(備考)Thomson Reutersにより作成
ミシガン大学消費者信頼感指数
110
100
3
現況
90
80
2
70
1
全体
60
0
10
11
12
13
14
(備考)Thomson Reutersにより作成、3ヶ月前比年率。
総合
期待
50
07
08
09
10
11
(備考Thomson Reutersにより作成
15
12
13
14
15
【外国為替相場・債券市場】~ユーロ圏消費者信頼感指数:反発の兆し~
・前日のG10通貨はJPYとEURの弱さが目立った一方、USDの強さが目立った。米GDPのポジティブサプライ
ズを受けてUSDが主要通貨全般に買われるとUSD/JPYは120後半まで上伸、EUR/USDは1.21前半まで下落。
・米10年金利は前日比+10.3bpの2.261%。米GDPをきっかけに相場は下落。米株ラリーも重石。欧州債市
場は全般的に小動きだったが、ギリシャ10年金利は政局不透明感を反映して+15.3bpで引け。経済指標は
22日発表の12月ユーロ圏消費者信頼感指数が▲10.9と前月から0.6pt改善。
【国内株式市場・経済指標他】~鉱工業生産、新規求人数に注目~
・日本株は米株高、USD/JPY上昇を受けてギャップアップ。
・年内の経済指標では26日発表の鉱工業生産、消費者物価、雇用関連統計、消費関連統計に注目。なかでも
注目は11月鉱工業生産。コンセンサスは前月比+0.8%と3ヶ月連続増産が見込まれており、予想を満たせ
ば8月が生産のボトムであったことが確定的になる。生産・出荷増・在庫(率)減となれば理想的だ。なお、
既発表のPMIで生産指数は上向き基調を維持、増産モメンタムが復活しつつあることを示唆していた。
・その他では雇用関連統計、特に新規求人数に注目。日銀短観では依然として労働需給のタイト感が示され
ていた一方、新規求人数はこのところ頭打ちになっており、企業が慎重姿勢を強めている可能性が示唆さ
れている。企業が採用を絞り始めると賃金上昇圧力が損なわれる可能性があることに注意。コアコア物価
が既に上昇モメンタムを失っているだけに物価と賃金の下方圧力が意識され易いだろう。
・消費関連統計はエネルギー(≒ガソリン)関連項目を除いたベースで評価することが重要。原油価格下落
の恩恵を受けた消費者は選択的支出に前向きと考えるのが自然だが、それはヘッドラインを見ただけでは
わからない。教訓にすべきは13年末から寒波に見舞われた米国の例。電気代が増加して見た目上の消費を
押し上げたが、結局それは景気に好影響を与えず、寧ろ消費者心理を圧迫した。今、非産油国で起きてい
ることは当時の米国と反対の現象だ。一頃観測された原油下落→株価下落というストーリーにフォーカス
することなく、原油価格下落が実体経済に与える好影響に注目すべきだろう。
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る
と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内
容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
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