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528
新潟 医学 会雑誌
第
1
2
4巻 第 9号
鏡で全例破裂の恐れ ある静脈癌 は消 失 し た,
平成 2
2年 (
2
0
1
0
)9月
性 嚢 胞 を認 め る と と もに, 腸 間 膜 捻 転 に伴 う
【
考察 】門脈圧克進症患者 は, 易出血性 で ある
SMV の閉塞 と末梢 静脈 の うっ滞 を認 め たため,
が,食道 胃静脈癌 に対す る用手補助下腹腔鏡 手術
緊急 手術 を施 行 した.嚢腫 は骨盤腔 に落 ち込 み,
は開腹手術 と同等 に出血 リスクを回避で き,岡等
6
0度捻転
小 腸は SMA梶部か ら時計方向 にほぼ 3
な治療効果が期待で きる有効 な手 術 手技 と考 えら
していたが,血行障害 はごく軽度で あった.捻転
れ る. また用手補助下腹腔鏡 手術 は開腹 手術 に比
を解除 した後に,嚢腫 が空腸 に接 しているため小
e
r
i
t
o
ne
a
はa
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geを減 じる効 果があ り,術後
し,p
腸合併嚢腫切除 ・小腸吻合 を行 った (
Tr
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i
t
z靭帯
周 術期の経過を改善す るもの と期待で きる.
から2
0c
m)
.病理診断 は リンパ管 筋 腫症 で あっ
た.術後経過は良好である.
6 済帯 内にメッケル憩室が脱出 ・穿孔 していた
さ 毒
削Zを伴 わない直腸前庭藩の 1例
厨帯ヘルニアの 1例
奥山 直樹 ・窪 用 正 孝 ・平 山
裕
近藤
公 男 ・太摺
新潟大学 大学院小 児外科 分野
義弘
太封酉 ノ内病院小児外科
今回, メ ッケル憩室 が脱出 した磨帯ヘルニアで
症例 は 5歳,女児.生後 1ケ月時 に会陰部か ら
あ り,膳市内にて憩室 が穿孔 していた希 な症例 を
の排便 を指摘 され当科受診 した.肝門は正常部位
経験 した.尖頭,脳室拡大 を認め出生前 に当院へ
に認めたが前庭部に壌孔 あ り,同部 よ り排便 を認
紹 介 とな った.在胎 3
5適 6E
u=緊急帝 王切開 と
めた.鎌肝 を伴わない直腸前庭壕 と診断 し, 自然
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r
t症候群 と診断
なった.尖頭 と合指症 を認め Ap
閉鎖 を期待 し外来 フォロ-ア ップの方針 と した.
され, 更に謄滞ヘルニ アを認めた.謄葦抑 桝 二腸
痩孔か らの排便は間 もなく消 失 し排 ガスのみ とな
管 と血管,一部胎便の漏出が認め られた.膳滞ヘ
ったが,墳孔 は閉鎖せず,手術適応 と判断 した.
ルニア壁 を根部で切開 し内部 を観察す ると,先端
壕孔か ら直腸 までゾンデ を適 した後 ゾンデにそっ
が盲端 となってい る消化管 と,一部穿孔 を認めた.
て擾乱前壁 を切開 した.擾乱後壁の粘膜 を肝門 ま
この消化管 を橿部へ剥離す ると, これ はメッケル
で剥離 し旺門に縫合 した.術後経過 は良好で,術
憩室 であ り,軽部で梗状 に切除 し,断端 は直接縫
後 3ケ月の現在,再発は認 めない.比較的稀 な症
c
a
r
合閉鎖 した.術後経過 は良好である.腹部は s
例 とお もわれ報告す る.
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e
s
swo
undを得 られた メッケル憩室合併の再ヘ
ルニ アは極 めて まれな症例 であ り,Ap
e
r
t症候群
との合併は過去に報言
等がない書
!
7 ロキ タンスキー症候群 (1
2歳 ) に発症 した
卵巣茎捻転 の 1手術例
内山
7 腸間膜捻転 をきた した腸間膜原発 リンパ管筋
事相川
大樹 ・大野
正文 *
県立 中 央病院小 児外科
同 産婦人科 *
腫症の 1例
食用
昌別
聡 ・広 田
症例 は 1
2歳女児で,主訴 は腹痛,排尿痛,発熱.
雅行
長岡赤十字病院小 児外科
数 目前 よ り腹痛 あり近開業医 を受診 し抗生剤の投
症例 は 1
3歳,男性.2週間 前 , 腹 痛 に て 近 医 入
隻を受 けたが腹痛が増強 し発熱 もみ られ,炎症所
院 し保存療法 を行 うも攻寄せず.cT で 腹 腔 内 嚢
見あるため夕刻過 ぎに紹介受診.腹部所見で 下腹
腹
部全体の圧痛 があり硬 く敵 性防 衛 あ り髄膜刺激所
痛 は下腹部が中心で圧痛 を認めるが腹膜 刺激症 状
見がみ られた.腹部エ コ-で骨 盤 腔 に魔境像がみ
はない. (
WBC 3
9
0
0,CRPO
.
0
5以 ド)CT にて骨
られ予習水癌,卵巣腫癌 も考慮 され緊急 MRIを
3
c
m の 多房
盤腔 内に腸間膜由来 と考 えられ る径 1
m に腫 大 し茎捻転で出
施行. 魔境 は卵巣で径 8c
腫 を指摘 され当科 に紹 介 された. 当料 入院鴨