ウィークリー・レポート - 三菱UFJ投信のインデックスファンド・シリーズ

Weekly Report
2015年1月13日
Mitsubishi UFJ Asset Management
グローバル・マーケット・ストラテジー・チーム
チーフストラテジスト 石金 淳
5分でわかる週間マーケット
前週末のマーケット指標
株式
日経平均株価(日経225)
TOPIX(東証株価指数)
NYダウ工業株30種平均株価
S&P500種株価指数
NASDAQ総合指数
ドイツDAX30種株価指数
債券
日本新発10年国債利回り
米国10年国債利回り
ドイツ10年国債利回り
豪州10年国債利回り
ブラジル2年国債利回り
為替
米ドル/円
ユーロ/円
ユーロ/米ドル
豪ドル/円
ブラジルレアル/円
政策金利
米国(FFレート)
欧州(ECBリファイナンス金利)
豪州(RBAキャッシュレート)
ブラジル(中銀ターゲット金利)
17,197.73
1,380.58
17,737.37
2,044.81
4,704.07
9,648.50
0.275
1.945
0.492
2.722
12.566
118.50
140.32
1.1842
97.21
44.98
0.25
0.05
2.50
11.75
前週末比(幅)
▲ 253.04
▲ 26.93
▲ 95.62
▲ 13.39
▲ 22.75
▲ 116.23
前週末比(幅)
▲ 0.055
▲ 0.166
▲ 0.006
▲ 0.148
▲ 0.391
前週末比(幅)
▲ 2.00
▲ 4.31
▲ 0.0160
▲ 0.27
0.26
前週末比(幅)
0.00
0.00
0.00
0.00
前週末比(%)
▲1.45%
▲1.91%
▲0.54%
▲0.65%
▲0.48%
▲1.19%
前週末比(%)
▲1.66%
▲2.98%
▲1.33%
▲0.27%
0.58%
*株式の単位は円、米ドル、ポイント。為替の単位は円、米ドル。債券、政策金利の単位は%。
*直近の米国(FFレート)は0.00~0.25%。
*日本銀行は2013年4月より金融市場調節の操作目標を、無担保コールレート(オーバーナイト物)からマネタリーベースに変更。
*ECB(リファイナンス金利)は実効ベース。
前週の市場動向
株式・債券市況
 前週の株式市況(前週末比)は、日米独がともに下落しました。また、債券利回りは日米
が低下、独がほぼ横ばいでした。
 株式市況は、週前半に原油価格下落に伴いエネルギー関連株への売り圧力が強まった
ことや、ギリシャのユーロ離脱への懸念などを受けて下落しました。週後半はECB(欧州中
央銀行)の追加緩和への期待などから反発する局面があったものの、週末は日米独とも
に前々週末の水準を下回りました。債券利回りは、原油価格下落がインフレ率の低下につ
ながるとの見方などを受け、日米を中心に低下しました。
為替市況
 前週の為替市況(前週末比)は対円で米ドルが1.66%の下落、ユーロが2.98%の下落、
豪ドルが0.27%の下落となりました。
 豪ドルは、11月の豪州の貿易赤字が市場予想を下回ったことなどを受けて対米ドルで上
昇したものの、米国株の下落等からリスク回避の動きによる円高米ドル安の進行につれて、
対円では小幅下落しました。
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Mitsubishi UFJ Asset Management
今週の注目ポイント1
 2015年の世界経済・マーケットのキーになると考えられる要素
昨年(2014年)の世界経済を振り返ると、先進国では成長率が高まる一方で、新興国で
は伸び悩んだと推定されます。また、株価はそうした動きを反映し、先進国(MSCIワール
ド・インデックス:先進国の企業が対象)は2.93%上昇、新興国(MSCIエマージング・マー
ケット・インデックス)は4.63%下落となりましたが、ここで、今年(2015年)の世界経済・
マーケットについてキーになると考えられる要素について列挙してみます。
①米国景気、および既にその好影響を受けつつあるアジア新興国(中国を除く)がけん引
する形で世界景気は拡大が持続し、かつやや加速すると見込まれること
②米国の利上げ開始(今年年央頃と想定)が視野に入る一方で、日銀の追加緩和に続い
てECB(欧州中央銀行)も追加緩和(国債購入含む)を一層推進する見込みであること
③昨年半ば頃から始まった原油安のプラス効果の浸透
④一部の国・地域を除き、インフレは比較的落ち着いて推移すると見込まれること
これらの要因から考察すると、世界景気の拡大が続くなか、米国が金融緩和の度合い
を徐々に弱める一方で、日欧の追加緩和から世界の流動性は潤沢な状態が保たれると
考えています。ただ、日欧と米国の金融政策の違いなどから米ドルが他通貨に対して上昇
しやすいことや、米国の利上げが見込まれることなどから、新興国の株式、債券、通貨等
を中心に価格変動が大きくなり、波乱含みとなる局面もあり得るとみています。
また、原油安の効果は今年本格的に浸透すると考えられ、それは原油の純輸入国が
圧倒的に多い日米欧等の先進国とアジア工業国にプラス面が特に現れると考えます。
以上のことを総合すると、今年は先進国とアジア工業国の株式を中心としたリスク資産
(一部のエネルギー関連等の株式やハイイールド債などを除く)が有利なリスクオン(リスク
選好)の基調になるとみています。なお、世界的なインフレが落ち着くなか、経常収支や財
務体質などが比較的頑健な新興国の債券にも妙味があると思われます。
(ポイント)
1,900
1,800
1,700
MSCIワールド・インデックスとMSCIエマージング・マーケット・インデックスの推移
MSCIワールド・インデックス(左軸)
(ポイント)
1,600
1,500
MSCIエマージング・マーケット・インデックス(右軸)
1,400
1,600
1,300
1,500
1,200
1,400
1,100
1,300
1,000
1,200
900
1,100
2013/1/9
2013/7/9
2014/1/9
(出所)Bloombergのデータを基に三菱UFJ投信作成、土日祝祭日は前営業日のデータを使用
2014/7/9
800
2015/1/9
(年/月/日)
2
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今週の注目ポイント2
 豪州:2015年の豪ドル展望
昨年(2014年)の豪ドルは、鉄鉱石等の鉱物資源価格が下落したこと、およびRBA(豪州
連邦準備銀行)の豪ドル高けん制などを受け、対米ドルでは8.32%下落しました。一方、
対円では、日銀の追加緩和などを受けた円安米ドル高の動きにつれて4.20%上昇しまし
たが、今年(2015年)はどのような動きが想定されるでしょうか。
豪州では、資源投資が既にピークアウトする一方で、住宅等の非資源投資に改善がみら
れ、原油安によるコスト削減効果等も考慮すると(豪州は原油の純輸入国)、景気は底堅
い推移が続くとみています。そうしたなか、インフレ率(消費者物価指数の前年比)が落ち
着いて推移していることからRBAは政策金利を当面据え置くとみています(但し、住宅投資
等の強い動きが続いた場合などは先行き利上げがあり得ると考える)。
一方、最近の鉱物資源価格の下落は痛手とみていますが、主要輸出先の中国では、昨
年9月末に不動産政策が緩和の方向に転換し、かつ金融緩和が進展しつつあり、これらの
政策を受けて中国の景気は次第に回復に向かうと考えます。また、中国以外のアジア諸
国の多くで今年景気の加速が見込まれることなどから、鉱物資源価格の下落に歯止めが
かかるとみています。さらに、海外からの豪州への投資は直接投資、証券投資ともに概し
て堅調に推移しており、加えて豪州の金利水準が先進国のなかで高いことや、豪州国債
への信用の高さなどを勘案すると、豪州への資本流入は持続すると考えます。
以上のような観点から、豪ドルのファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)は基本的に良
好であり、今年の豪ドルは対米ドルで比較的落ち着いた展開になるとみています。一方、対
円では、これらの観点に加えて、日銀の強力な金融緩和姿勢が続くなか、概ね堅調に推
移する見込みです(半年後の豪ドルの予想レート:93-107円)。
(十億豪ドル)
豪州への海外からの直接投資と証券投資
35
直接投資
30
証券投資
25
20
15
10
5
0
-5
2011/3
2011/9
2012/3
(出所)豪州統計局のデータを基に三菱UFJ投信作成
2012/9
2013/3
2013/9
2014/3
2014/9
(年/月)
当資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資の最終決定はお客様ご自身の判断でな
さるようお願いいたします。当資料に示されたコメント等は、当資料作成日現在の見解であり、事前の連絡なしに変更されることがあります。投資信託は
株式、公社債等値動きのある証券に投資しますので、基準価額は変動します。したがって、金融機関の預金とは異なり元本が保証されているものではあ
りません。投資信託は、預金保険の対象とはなりません。金融商品取引業者以外でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象ではありま
せん。本資料は当社が信頼できると判断したデータにより作成しましたが、その正確性、完全性等について保証・約束するものではありません。
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