Weekly Report

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2015年3月9日
Mitsubishi UFJ Asset Management
グローバル・マーケット・ストラテジー・チーム
シニアストラテジスト
岸 義明
5分でわかる週間マーケット
前週末のマーケット指標
株式
日経平均株価(日経225)
TOPIX(東証株価指数)
NYダウ工業株30種平均株価
S&P500種株価指数
NASDAQ総合指数
ドイツDAX30種株価指数
債券
日本新発10年国債利回り
米国10年国債利回り
ドイツ10年国債利回り
豪州10年国債利回り
ブラジル2年国債利回り
為替
米ドル/円
ユーロ/円
ユーロ/米ドル
豪ドル/円
ブラジルレアル/円
政策金利
米国(FFレート)
欧州(ECBリファイナンス金利)
豪州(RBAキャッシュレート)
ブラジル(中銀ターゲット金利)
18,971.00
1,540.84
17,856.78
2,071.26
4,927.37
11,550.97
0.385
2.241
0.393
2.636
13.443
120.83
131.00
1.0844
93.23
39.45
0.25
0.05
2.25
12.75
前週末比(幅)
173.06
16.99
▲ 275.92
▲ 33.24
▲ 36.16
149.31
前週末比(幅)
0.055
0.248
0.065
0.177
0.647
前週末比(幅)
1.20
▲ 2.94
▲ 0.0352
▲ 0.18
▲ 2.65
前週末比(幅)
0.00
0.00
0.00
0.50
前週末比(%)
0.92%
1.11%
▲1.52%
▲1.58%
▲0.73%
1.31%
前週末比(%)
1.00%
▲2.20%
▲3.14%
▲0.19%
▲6.30%
*株式の単位は円、米ドル、ポイント。為替の単位は円、米ドル。債券、政策金利の単位は%。
*直近の米国(FFレート)は0.00~0.25%。
*日本銀行は2013年4月より金融市場調節の操作目標を、無担保コールレート(オーバーナイト物)からマネタリーベースに変更。
*ECB(リファイナンス金利)は実効ベース。
前週の市場動向
株式・債券市況
 前週の株式市況(前週末比)は、日独が上昇する一方、米が下落しました。また、債券利
回りは日米独がともに上昇しました。
 株式市況は、先月末にPBOC(中国人民銀行)が利下げを決定したことやECB(欧州中
央銀行)が今月9日から資産買入を開始するとの発表などが好感され、日独が上昇しまし
た。一方、米は良好な雇用統計の発表により利上げの前倒し観測が強まったことなどから、
下落しました。債券利回りは、市場予想を上回る米国の経済指標の発表などから、利上
げ観測が強まり、日米独ともに上昇しました。
為替市況
 前週の為替市況(前週末比)は対円で米ドルが1.00%の上昇、ユーロが2.20%の下落、
豪ドルが0.19%の下落、ブラジルレアルが6.30%の下落となりました。
 豪ドルは、冴えない経済指標の発表が続くなか、今月3日の金融政策決定会合で市場予
想に反して政策金利が据え置かれたことなどから、小幅な下落にとどまりました。
 ブラジルレアルは、BCB(ブラジル中央銀行)が利上げを決定したものの、鉱工業生産指
数やインフレ率が市場予想を上回って悪化したことなどが嫌気され、大きく下落しました。
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Weekly Report
Mitsubishi UFJ Asset Management
今週の注目ポイント
 豪州:金融緩和の効果が家計部門で浸透、今後は企業部門にも波及へ
RBA(豪州連邦準備銀行)は、2011年11月以降、断続的に利下げを行ってきたなか、
その効果が家計部門で顕在化しつつあります。まず、小売売上高は食品が底堅く推移す
るなか、家庭用品や外食関連なども堅調で、消費意欲の強さが確認できます。また、住宅
関連も居住用がけん引役となって建設許可件数・金額ともに回復しつつあります。家計部
門は金融緩和等の恩恵を享受し、今後も国内経済のけん引役になっていくとみています。
主要項目別小売売上高(前年比)
(%)
14
全体
うち家庭用品
12
(%)
50
うち食料品
うち外食関連
10
8
建設許可件数・用途別建設許可金額
(3ヵ月移動平均・前年比)
(%)
30
25
15
0
0
6
4
2
0
-25
-4
11/1
12/1
13/1
14/1
15/1
(年/月)
(出所)CEICのデータを基に三菱UFJ投信作成
-15
建設許可件数(右軸)
居住用建設許可金額(左軸)
非居住用建設許可金額(左軸)
-2
-50
11/1
12/1
13/1
14/1
(出所)CEIC、Bloombergのデータを基に三菱UFJ投信作成
-30
15/1
(年/月)
一方、民間投資は、資源ブームの一巡などから鉱業が大きく減速し、全体的に伸び悩ん
でいます。しかし、堅調な内需が追い風となって、公益(電気ガス、通信等)や建設・不動
産などサービス業向け投資が堅調で、今後は過度に資源に依存しない産業構造の転換
が進展し、民間投資はサービス業を中心に緩やかな持ち直しが見込まれます。足下、消
費者信頼感指数は改善基調が鮮明化しつつあるなか、企業信頼感指数も底打ちしつつ
あり、今後は企業活動の改善が期待されます。当面、RBAによる利下げ懸念が燻るもの
の、金融緩和の効果が経済全体に浸透しつつあることなどを踏まえると、豪ドルは次第に
底堅い展開になるとみています(半年後の豪ドルの予想レート:87~101円)。
主要産業別民間投資額とサービス業構成比
(十億豪ドル)
50
40
サービス業(左軸)
製造業(左軸)
鉱業(左軸)
サービス業構成比(右軸)
消費者信頼感指数と企業信頼感指数
(%)
(%)
75 15
企業信頼感指数(左軸)
(ポイント)
115
消費者信頼感指数(右軸)
65 10
110
30
55
5
105
20
45
0
100
10
35 -5
0
04/12
(注)CEICのデータを基に三菱UFJ投信作成
09/12
25 -10
14/12
12/2
(年/四半期)
95
12/8
13/2
13/8
(出所)Bloombergのデータを基に三菱UFJ投信作成
(注)企業信頼感指数は2015年1月まで
14/2
14/8
90
15/2
(年/月)
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