微分積分学 II 中間試験 (2014 年 12 月 4 日) 担当:新國裕昭 約束 • 学生証 を持参し,机の通路側に置いて試験を受けること。 • 答えのみの解答は原則不可とします。計算の課程を必ず書いて,問題集の解答を作るつもりで答案を作 成しましょう。答えのみの答案は,答えがあっていても加点しないか大幅に減点します。 • 携帯電話やスマートフォン,タブレットなどの通信機器は電源を切ってカバンにしまって下さい。(時計 代わりに使用したり,外部との通信をしたりすることは禁止します。) • 机の上には筆記用具,学生証,時計以外のものは置かないで下さい。 • カバンは閉めておくこと。特に,カバンから紙が飛び出していることがないようにすること。 • 開始の合図があるまで,学籍番号と氏名以外のものを書き込まないこと。 • 問題に不備があると感じた場合は,それを指摘することを問題とし,正しく指摘ができていることによっ て正解, 正しく指摘していなければ不正解とする。 • 解答は採点終了後,ホームページに掲載するので復習すること。 • 試験当日は,次の座席表にある場所に着席すること。 微分積分学 II 中間テスト(2014 年 12 月 4 日) 学籍番号 氏名 点数 1 下記の問題に関する回答は正しいか正しくないか答えよ. 正しくなければ回答に対する誤りを指摘し, 正しい解答を作成せよ. x 3 + x 2 y + y3 問題 lim が存在するかどうか調べ,存在する場合はその極限値を求めよ. (x,y)→(0,0) x 2 + y2 3 2 ×y+y3 3 3 2 y+y3 回答 直線 x = 0 (y 軸) に沿って (x, y) を (0, 0) に近づけると, x +x = 0 +002 +y = yy2 = y → 0 ((x, y) → (0, 0) の 2 x2 +y2 とき) であることがわかる. 次に, 直線 y = 0 (x 軸) に沿って (x, y) を (0, 0) に近づけると, x → 0 ((x, y) → (0, 0) のとき) である. したがって, x 軸に沿った極限と y 軸に沿った極限の 2 通りの値が一致するので, 極限 x3 +x2 y+y3 x2 +y2 lim (x,y)→(0,0) = x3 +x2 ×0+03 x2 +02 = x 3 + x 2 y + y3 は x2 + y2 存在し, 極限値は 0 であることがわかる. 2 下記の問題に関する回答は正しいか正しくないか答えよ. 正しくなければ回答に対する誤りを指摘し, 正しい解答を作成せよ. x 2 + y2 + x 4 + y4 問題 2 変数関数 f (x, y) = に対し, lim f (x, y) が存在するかどうか調べ, 存在する場合は (x,y)→(0,0) x2 + y2 その極限値を求めよ. 4 4 θ+r 4 sin4 θ = 1 + r2 cos4 θ + r2 sin4 θ 回答 x = r cos θ, y = r sin θ と変換すると, f (x, y) = f (r cos θ, r sin θ) = 1 + rr2 cos cos θ+r2 sin2 θ) となるので,両辺の絶対値を取って三角不等式を使うと, 0 ≤ | f (x, y)| = |1 + r2 cos4 θ + r2 sin4 θ| ≤ 1 + |r2 cos4 θ| + |r2 sin4 θ| ≤ 1 + r2 + r2 → 1 (r → 0 のとき) となる. したがって, lim (x,y)→(0,0) f (x, y) は存在しない. 3 √2 2 x +y log(x2 +y2 ) 関数 f (x, y) = A (x, y) (0, 0) のとき (x, y) = (0, 0) のとき が原点で連続になるように定数 A の値を定めよ. 4 f (x, y) = x3 + xy − 16 y2 − 2y について以下の問いに答えよ. (1) f x (x, y) と fy (x, y) を計算し, f x (x, y) = fy (x, y) = 0 を満たす点 (x, y) を求めよ. (2) f (x, y) の極値をすべて求めよ. 5 関数 f (x, y) = e2x−3y について以下の問いに答えよ. (1) f (x, y) の剰余項を含めて 2 次までのマクローリン展開を求めよ1 . (2) f (x, y) は原点で全微分可能であるかを (1) を利用して調べなさい. (3) 曲線 z = f (x, y) 上の点 (0, 0, 1) における接平面の方程式と法線の方程式を求めよ. 1 θ を忘れずに! ( ) 1 (x, y) (0, 0) のとき xy sin √ x2 +y2 6 関数 f (x, y) = について以下の問いに答えよ. 0 (x, y) = (0, 0) のとき (1) 偏微分係数の定義に従って, f x (0, 0) と fy (0, 0) を求めよ. (2) f (x, y) は原点で全微分可能かどうか調べよ. (3) (x, y) (0, 0) に対して, f x (x, y) を計算せよ. (4) 点 (xn , yn ) = ( 2 √12nπ , 2 √12nπ ) (n = 1, 2, 3, . . . ) を考える. このとき, lim f x (xn , yn ) を求めよ. n→∞ (5) f x (x, y) は原点で連続か否か答えよ.
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