2014 年度 野津原東部小学校 校内研究 1.研修主題について 【小中一貫教育研究主題】 確かな学力の定着と豊かな心の育成をめざした教育活動の創造 ~9年間を見通した聞く・話す・書くの指導の工夫を通して~ 【本校研究主題】 わかる楽しさを味わい、主体的に課題を解決していこうとする子どもの育成 ~算数科学習を通して~ 2.研究仮説について 問題解決の場で、自力で考えようとする算数的な活動を仕組み、考えのもてない子への支援 の在り方や友だちとかかわり合いながら考えを深める手立てを工夫すれば、わかる楽しさを 味わい、主体的に課題を解決していこうとする子どもが育つであろう 3.研究内容(重点)について ①自力で考えようとする算数的な活動 ②考えの持てない子への支援の在り方 ③友達とかかわりあいながら考えを深める手立て (④子どもたちにわかりやすい話し方の工夫) 4.昨年度までの成果と課題 (1)成果 算数の授業研究を始めて5年目になり、子どもたちは、落ち着いて学習に参加し、自分の考えを相手に伝 えようと書き方や話し方を工夫するなど、たくさんの成果が得られた。 ○一人一人に考えを持たせる工夫 ・既習事項を掲示し、前時の振り返りをしっかりすることで、本時に生かすことができた。 ・導入時の子どもの興味をひくものを準備することが学習意欲につながった「めあて」を提示す ることで、課題を意識して学習に取り組むことができるようなってきた。 ・子どもの思考にあった具体物などの準備がされることで、考えが持ちやすくなった。 ・課題を提示したのち、解決の見通しをある程度持たせてから、一人学びに入ることで、自分の考えが持 ちやすくなった。 ・一人学びの時間をしっかり設定することで、じっくり考えることができた。 ・ 「めあて」と「まとめ」を子どもの言葉から作っていくことが定着してきた。 ○ともに学び合う喜びを持たせる手立て ・ペアトークやグループトークが、考えがもてない子や考えが行き詰まった時や発表の仕方に慣れさせて 自信を持たせるのに有効だった。 ・ペアトークの中で「聞き方」 「話し方」のルールが守られ、上達につながった。 ・画用紙に書いたり、教材提示装置で映したりして説明するのなど発達段階に応じた発表の仕方を工夫す ることで、学習内容をわかりやすく理解できるようになってきた。 ・相手につたわるノートを意識させることで、自分の考えを図や絵や補助線などを使って、表現する姿が 見られるようになってきた。 ・グループの中で、わからないことを素直に言える雰囲気作りができてきた。 ・一斉学習で自分の考えを出し合う場があることが、学ぶ喜びにつながっていた。 ・ノートを見ながら、友だちの考えの違いや同じところに目が向くようになってきた。 (2)課題 ○算数だけに限らずに、学習活動全般で、継続した指導を行う。 ・文章で表す際の基本的なスタイルをワークシートなどで身につけさせる。 ・発表の仕方が身に着くまでは、話型指導をし、その後は、型にこだわらず自然に話せるようにしていく。 ○考えがもてない子どもへの指導 ・課題提示から一人学びに移るまでに、考えが持ちやすいように、子どもたちの中からヒントにつながる ものを十分出させてから、一人学びに移行する。 ・数理を目に見えるものにするためのツール(絵、図、補助線など)をたくさん使えるようにする。 ・T2と連携しながら、理解に時間のかかる子どもたちの支援をこれからもあきらめずに続けていく。 ・誰にとってもわかりやすい授業にするために、ユニバーサルデザインの授業の研究をする。 ○ペアトークやグループトークのさせ方 ・ペアトークのめあて(意義)をはっきりさせる。 ・ 「自分の考えを簡単に捨てない。 」「相手の意見をよりよいものにする。」「明らかに間違っているところ は教えてあげる。 」など、ペアトークの前に確認する。 ○その他 ・1時間完結学習は単元など大きな流れの中で考えるとよいのではないか。 ・学習内容の定着のための家庭学習の充実を図る。 (量、質、保護者の協力) ・指導案審議の中で、1時間のめあてを達成するための流れを大切にした指導をすることが必要だ。 ・今後も全員が提案授業か互見授業に取り組むことで、指導力の向上を図る。
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