4 「適切な発問や指示」「構造的な板書」って?;pdf

考える授業
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「適切な発問や指示」「構造的な板書」って?
指 示 は 短 く 分 か り や す く な る よ う 心 掛 け て い ま す 。板 書 も 子 ど
も が 整 理 し や す い よ う 図 式 化 し て い ま す 。( 10 年 経 験 者 の 声 )
このような指 導 によ って、子 ど もは活 動 する ことが分 かったり、学 習 内 容 の確 認 が
できたりします。これは、学 習 場 面 に応 じた指 導 技 術 と言 えるでしょう。
さらに、授 業 全 体 を見 通 した指 導 を意 識 することで、子 ども主 体 の授 業 となります。
授 業 全 体 の流 れを考 え、ねらいに向 かう子 どもの反 応 を予 想 しながら、
事 前 に発 問 や板 書 の計 画 を立 てることが大 切 です。
思考を促す発問や指示の計画
1
何 のために発 問 するのかを明 確 にする。
【子どもの学習状況を把握するために】
学習内容をどの程度理解したのかを確認する。
○
「 問 題 で 聞 か れ て い る こ と は 、 何 で す か 。」
○
「 ジ ュ ー ス 1 本 と あ め 1 個 の 値 段 は 、 そ れ ぞ れ い く ら で す か 。」
【子どもの思考を深めるために】
相互の意見を対比させ、共通点や相違点を見付けさせる。
○
「 A さ ん と B さ ん の 考 え 方 の 違 う 所 は ど こ で し ょ う 。」
互いの考えを整理し、関連に気付かせる。
○
「 み ん な の 意 見 を ま と め る と 、 ど ん な こ と が 分 か り ま す か 。」
根拠を問うことで、思考の過程に気付かせる。
○
「 な ぜ 、 C さ ん の 考 え が よ い と 思 っ た の で す か 。」
「ゆさぶる」ことで、知的好奇心を高める。
○
2
「 こ の 方 法 は 、 ど ん な 時 で も 使 え る と 思 い ま す か 。」
いつ、どんな発 問 や指 示 をするかを考 える。
子どもたちの反応を予想し、発問や指示のタイミングを考えたり、学習
のねらいに向けた活動となるように内容を考えたりする。
同 じ内 容 を言 い換 えて問 い直 したり、一 つ一 つ指 示 がなければ活 動 できなかっ
たりすると、子 どもの思 考 や活 動 が停 滞 します。発 問 計 画 を立 てる時 には、次 のこ
とに気 を付 けましょう。
○
子どもが理解できるように簡潔、明瞭であること。
○
発問や指示が多くなりすぎないように精選すること。
○
発問や指示の後は、間を取り、子どもに考える時間を与えること。
考える授業
授業に沿った思考の流れの見える板書
【例】
構造化
めあてからまとめに
至る道筋が分かるよう
にしましょう。
(並びや位置の検討)
めあて
問 題 ・予 想
子 ども
の意 見
①
子 ども
の意 見
②
まとめ
練習
○月○日(月)
めあて
① べつべつに
② 一人分をまとめて
A さん
の考え
C さん
の考え
B さん
の考え
D さん
の考え
いろいろな考え方で
といてみよう。
問
題
誕生会をするので、
1本80円のジュースを 6本
1こ20円のあめを
6こ
買いました。
何円はらえばよいですか。
○
○
ホワイトボードを効果的に用いて
子どもの考えを集約し、ねらいに迫る
過程を示しましょう。
思考の流れ
問題解決の手掛かり
まとめ
「一人分をまとめ
て」の考え方の方
が、計算がかんたん
になる。
練
習
スーパーで、1本 60 円
のキュウリ5本と1こ
40 円のトマト5こを買
いました。何円はらえば
よいですか。
よそう
イラスト等を用いてイメ
ージしやすくしましょう。
視覚的効果
ポイントには、黄
色チョーク等を使っ
て目立たせ、意識さ
せましょう。
類似問題を示すことで、学
習の振り返りをしましょう。
学習のまとめ
子どもの学習意欲を高めるノート指導
【例】
授業を振り返り、次時から
の学習に生かせるように、必
ず記入させましょう。
・学習日時
・めあて
・問題
・考え(自分・友達)
・まとめ 等
子どもの意欲を高められ
るように、ノートをチェッ
クしたら、コメントや印等
を必ず付けましょう。
学習日時
まとめ
めあて
問
学年の始めにノート
の書き方を決め、子ど
もと確認しましょう。
題
練
習
自分の考え
友達の考え
感想、自己評価
新しい単元に入っ
た時は、早い段階でノ
ートを点検し、つまず
きの早期発見に努め
ましょう。
発達段階に応じた系統的なノート指導を行うために、基本的な決まり
について教師同士で話し合い、共通理解を図りましょう。
授 業 の様 子 を画 像 や音 声 などに記 録 し、自 分 自 身 の発 問 、板 書 を見 直 し
ましょう。客 観 的 な振 り返 りができ、授 業 改 善 に役 立 ちます。