ト イ レ ッ ト ペ ー パ ー 一 粒 播 き 、 間 引 き い ら ず の ダ イ コ ン 栽 培

トイレットペーパー一粒播き、
間引きいらずのダイコン栽培
嶋川 亮
ミシン目で切り取ったトイレットペーパー
︵ シ ン グ ル ︶ 一 枚 の 上 に タ ネ を 一 粒 置 き、 親 指
こ
ダイコンは一穴に五∼六粒のタネを播き、出
てきた芽を間引きするやり方が一般的。この常
く
と人さし指でクルクルッと包んだら準備完了。
き
識を覆す栽培法を、上富田町の植本記球子さん
これを、事前に水をやって黒マルチを張ったウ
かみ とん だ
に教わりました。なんと、トイレットペーパー
ネ︵幅六〇㎝、二条植え︶に一五㎝間隔で押し
から
さえあればいいというのです。
込み、風で飛ばされないように軽く覆土してい
きます。
こうして播いたダイコンは、トイレットペー
パーが水分と温度を保ってくれるからか、どれ
も欠株にならず見事に育ちます。一穴一粒でい
い の で、 タ ネ 代 は 大 助 か り。
﹁前は一袋のタネ
を一ウネで使い切っちゃってたのに、今じゃ五
ウネ! たくさんとれたダイコンは近所に配っ
てるの﹂と、記球子さんはトイレットペーパー
の効果に大興奮していました。
( 39 )
現代農業 2014.9
和歌山
せんべいの乾燥剤でナスのウドンコ病を防ぐ
溶けきらなかった石灰が残ったバケツには再び
寺元和矢
とホントに効果がありました。
二〇ℓで全部溶ける﹂とのこと。生石灰は水を
水 を 足 し て 上 澄 み 液 を 作 り ま す。
﹁だいたい水
やり方は簡単。水がたっぷり入った一〇ℓの
バケツに乾燥剤一袋を開け、少しかき混ぜたら
かけると発熱しますが、水に対して量が少ない
水に溶かして野菜にかけてみる
本誌の﹁石灰防除﹂の記事を
見て、ひらめきました。試しに
です。
カゲルではなく生石灰の乾燥剤
の乾燥剤。ただし、中身がシリ
たくさんもらうせんべいや海苔
使うのはなんと、お中元などで
る方法を教えてもらいました。
やキュウリをウドンコ病から守
結城市の露地野菜農家・池田
きみ こ
公子さんに、意外なものでナス
ゆう き
茨城
一晩置きます。上澄み液を別のバケツに移し、
現代農業 2014.9
( 40 )
から
からか、危ないと感じるほどの発熱は起こらな
らずの美味しいナスやキュウリのできあがりで
剤代わりに葉面散布してやれば、ウドンコ病知
藤谷拓馬
いそうです。
す。
夏の収穫作業にビーチパラソル
夏の太陽の下での収穫作業にはまいりますよ
ばん どう
ね。坂東市の沼尻清さんは、チンゲンサイの収
穫作業にビーチパラソルを使っています。
﹁海で暑かったらパラソルをさすだろ。畑でも
同じだよ﹂と清さん。開くと直径二m四〇㎝も
ある釣り用の巨大なパラソルを使います。作業
は家族と研修生数名で行ないますが、ビーチパ
ラソルがあるおかげで﹁収穫作業が断然ラクに
なった﹂と、みんな大絶賛。収穫しながら自分
に合わせてパラソルを移動させれば常に快適で
す。しかも、雨の日にも活用でき、手元が濡れ
ずに作業がはかどるそうです。
( 41 )
現代農業 2014.9
使う時は、上澄み液を同量の水で薄め、予防
ここは海水浴場
!?
茨城
から
最初はバカにしていた周りの人も、これはい
いとやり始めています。その光景はまるで海水
浴場のようです。
キッチンペーパーで常に新鮮、キャベツの長期保存法
たけ の
五島市の嶽野時子さんからキャベツを長く保
存するアイデアを聞きました。
まず、先のとがった包丁でキャベツの芯を一
∼二㎝ほじくります。そこへ、湿らせたキッチ
ン ペ ー パ ー を あ て た ら、 キ ャ ベ ツ 全 体 を ラ ッ
プ、その上に新聞紙の順で覆っていきます。こ
の状態で冷蔵庫に保存しておけば、なんと二カ
月間は美味しく食べられるそうです。
﹁うちは老父婦でしょ。一気にたくさんは食べ
きれないのよ。こうすればずっと新鮮﹂と時子
さんは話します。また、遠くに住む子供には、
この方法でキャベツを送っています。
水野研介
現代農業 2014.9
( 42 )
長崎
から
りにもオススメですよ。
橋本紗希
と様々ですが、ちょっと変わったお茶請けづく
残った梅酢で絶品「山のチーズ」づくり
梅を漬けた後、どうしても残ってしまうのが
梅酢ですね。お料理に使ったり、飲んでみたり
津野町の長山和子さんは近所でも評判のお料
理上手。津野で昔から食べられている﹁山のチ
ーズ﹂なるものを教えてもらいました。
用意するものは梅酢と少し硬めの豆腐。この
二つだけです。
まず、水切りした豆腐を二∼三㎝の厚さに切
り、焼き色がつくまでホットプレートで焼きま
す。少し置いて冷ましたら、後はヒタヒタの梅
酢に漬けるだけ。一日もすればできあがりです。
サッパリとした酸味と濃厚な舌触りで、夏の
お茶請けやおかずにピッタリ。梅酢で赤く染ま
った豆腐を箸で割れば中はまっ白。見た目にも
楽しい一品です。
( 43 )
現代農業 2014.9
高知
から