7 J u l y, 2 0 1 5 不動産マーケットレポート J-REIT が取得した賃貸マンションの 築年数が上昇 ・・・・・・・・・・・ 2 経済トレンド・ウォッチ ・・・・・・ 4 不動産市場トレンド・ウォッチ ・・・ 6 賃貸収益が横ばいで推移する中、 キャップレートが低下 ・・・・・・・ 8 ■本 レポ ートに 関 するお 問 い 合 わ せ 先■ みずほ信託銀行株式会社 不動産業務部 金子 伸幸 TEL.03-3274-9079(代表) J-REIT が取得した賃貸マンションの築年数 2015 年 3月末現在、J-REIT(上場不動産投資信託)は、全国の大都市を中心に約 1,400 件の賃貸マン ションを保有しています。一般的に、築年数が経過した建物への投資は投資後の競争力の低下や修繕費 の増加リスクがあるものと考えられますが、近年、J-REITでは相対的に築年数が経過した物件の取得が増 加しています。本稿では取得物件の築年数の推移について概観します。 ● J-REIT が保有する賃貸マンション戸数は 10 万戸を突破 優先的に取得します。しかし、近年 J-REIT が取得した J-REIT が全国に保有する賃貸マンション(住宅専用 し始めた2010 年を境に上昇が始まり、取得割合が最も 型で賃貸用途の中高層共同住宅)は 1,420 物件、総戸 多い東京 23 区では 2010 年からの 4 年間で 3.0 年から 数は102,179 戸(2015 年 3月末現在、以下同じ) で、10 万 7.6 年へと4.6 年上昇、全国ベースでは5.0 年上昇してい ※1 に所在する物 ます[図表 3] 。築年数別に件数をみると、2006 年は築 2 件は計 1,167 物件、83,621 戸(全国総戸数に占める割合 年未満の物件が殆どを占めていましたが、2010 年から 81.8%) で、 中でも東京23区では846件、 56,212戸(55.0%) 2014 年へと取得時期が最近に近くなるにつれて、取得 と、 前年度比 42 物件、 3,540 戸増加しました [図表 2] 。 物件の築年が古い方 (右) へ移動し、古い物件の取得が 戸を上回りました[図表 1] 。うち大都市 ● 2010 年を境に取得物件の平均築年数は 上昇が続く 増えていることがわかります [図表 4] 。 ●築古物件の取得は今後も増加する可能性 一般的にJ-REITは、保有物件の経年劣化に伴う競 競争力の低下や修繕費の増加リスクがあるにもかか 争力の低下や修繕費の負担増加を抑え、ポートフォリオ わらず取得物件の築年数が上昇している背景として、ひ 全体の収益性を向上させるため、築年の新しい物件を とつには供給量が低水準であることが考えられます。賃 [図表1]J-REITが保有する賃貸マンションの概要 ●総物件数 ●総戸数 ●1物件当たり平均 地上階数 賃貸床面積 戸 数 築年数 ●住戸タイプ ワンルーム コンパクト ファミリー その他高級物件 ●運営形態 一括賃貸 内、賃料保証 内、運営のみ 個別賃貸 全国:2015年3月末現在 1,420物件 (1,452) 102,179戸 (106,784) 1,404物件 135物件 1,269物件 16物件 2015, July 大幅に増加しましたが、2007 年以降は急激に減少し、そ ます[図表 5] 。着工戸数が低水準である理由として、企 業の資産リストラ等による大規模なマンション素地の供給 ※ 1:札幌市、 仙台市、 東京 23 区、 大阪市、 名古屋市、 福岡市 10.3階 2,745.06m2 72.31戸 10.68年 706物件 438物件 182物件 94物件 貸マンションは2003 年から2006 年にかけて着工戸数が の後も2000 年代初めごろと同様の低い水準が続いてい [図表 2]J-REITが大都市に保有する賃貸マンションの 概要 (2015 年 3月末現在) (シェア) 49.7% 30.8% 12.8% 6.6% (シェア) 98.9% 9.5% 89.4% 1.1% 注 1: ( )内は、 他用途複合物件を含む値。 注 2:地上階数、賃貸床面積、戸数、築年数は、1 棟単位で算出した概 算値。 注 3:ワンルームは概ね18m2 前後、コンパクトは30〜40m2 前後、ファミ リーは60〜70m2 以上。 注 4:四捨五入のため、シェアの内訳の合計が 100%とならない箇所が ある。 2 物件の平均築年数は、 景気回復に伴い物件取得が増加 地域別構成 ₁物件当たり平均 物件数 (件) 住戸数 (戸) 物件数 シェア (%) 戸数 シェア (%) 札幌市 ₅₄ ₄,₆₄₂ ₃.₈% ₄.₅% ₈₆.₀ ₁₂.₉ ₉.₇ 仙台市 ₄₄ ₃,₄₀₉ ₃.₁% ₃.₃% ₇₇.₅ ₁₀.₈ ₁₀.₁ 東京₂₃区 ₈₄₆ ₅₆,₂₁₂ ₅₉.₆% ₅₅.₀% ₆₆.₇ ₁₀.₂ ₁₀.₅ 名古屋市 ₈₉ ₆,₉₅₆ ₆.₃% ₆.₈% ₇₈.₂ ₁₁.₇ ₉.₂ 大阪市 ₇₉ ₇,₀₄₈ ₅.₆% ₆.₉% ₈₉.₂ ₁₂.₆ ₈.₅ 福岡市 ₅₅ ₅,₃₅₄ ₃.₉% ₅.₂% ₉₇.₃ ₁₂.₆ ₉.₁ ₁,₁₆₇ ₈₃,₆₂₁ ₈₂.₂% ₈₁.₈% ₈₂.₅ ₁₁.₈ ₉.₅ ₁,₄₂₀ ₁₀₂,₁₇₉ ₁₀₀.₀% ₁₀₀.₀% ₇₂.₃ ₁₀.₃ ₁₀.₇ 大都市計 全 国 住戸数 地上階数 築年数 (戸) (階) (年) 注 5:東京 23 区は住戸数の開示が無い3 物件を含む。 データ出所:図表 1、 2とも都市未来総合研究所「ReiTREDA」 みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート が上昇 とっては取得しづらい状況にあるとも考えられます。 が一巡したため、2010 年以降の分譲マンション市況の回 復過程で素地需要が規模の小さな敷地に波及、賃貸マ 近年、着工戸数がやや増加傾向にありますが、依然と ンションとの間で競合が生じ、好調な市況を背景とする分 して低い水準が続いており、新築・築浅の物件が流通市 譲マンションデベロッパーに「買い負け」ていることが考え 場に占める割合が小さいとみられること、物件価格の上 られます。 昇ないしは高どまりが続いていることから、物件の市場流 通と価格(利回り)の両面で、今後も築年が古い物件の 加えて、賃貸マンションに対する投資需要が旺盛な 取得傾向が続くと推測されます。 ことから新築・築浅物件の価格は上昇が続いており [8p図表 1] 、配当利回りの維持を鑑みると、投資法人に (以上、 都市未来総合研究所 大重 直人) [図表 3]J-REITが取得した物件の平均築年数の推移 (指数) (平均築年数) 140 14 景気動向指数 (CI一致指数2010年=100) 12 120 10 100 8 80 6 60 4 40 2 20 0 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 (年) 0 全国 東京23区 大阪市 名古屋市 福岡市 札幌市 仙台市 景気動向指数 (右軸) データ出所:都市未来総合研究所「ReiTREDA」 [図表 4] 取得物件の築年数の最頻値の推移 2006年 (件数) 160 50 14 120 12 100 40 10 80 30 8 60 6 40 4 20 2 2 4 6 8 10 15 20 25 30 35 50 (築年数) 0 2014年 (件数) 60 16 140 0 2010年 (件数) 18 20 10 2 4 6 8 10 15 20 25 30 35 (築年数) 注 6:築年数表示は、 以上未満の範囲を示す。 (例:4 年の場合は、 2 年以上 4 年未満) 0 2 4 6 8 10 15 20 25 30 35 (築年数) データ出所:都市未来総合研究所「ReiTREDA」 [図表 5] 大都市別の賃貸マンション着工戸数 (戸) 50,000 東京23区 45,000 40,000 大阪市 35,000 30,000 名古屋市 25,000 福岡市 20,000 15,000 札幌市 10,000 仙台市 5,000 0 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 (年) データ出所: 国土交通省「建築着工統計調査」 より都市未来総合研究所作成 みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート 2015, July 3 経済トレンド・ウォッチ ■ 景気の動向(全国) 図 1 景気動向指数 140 (景気動向:CI指数 2010年=100) (3月) 130 A. 先行指数 C118.9 120 B109.2 110 B. 一致指数 A106.0 100 90 C. 遅行指数 80 70 1月 2005年 1月 2006年 1月 2007年 1月 2008年 1月 2009年 1月 2010年 1月 2011年 1月 2012年 1月 2013年 1月 2014年 1月 2015年 注:図の指数は第 10 次改定の値。 データ出所:内閣府 「景気動向指数」 図 2 景気ウオッチャーの景気判断指数 70 (景気の方向性:DI指数) (4月) 60 B54.2 50 40 A. 景気の現状判断DI A53.6 30 B. 景気の先行き判断DI 20 10 1月 2005年 1月 2006年 1月 2007年 1月 2008年 1月 2009年 1月 2010年 1月 2011年 1月 2012年 1月 2013年 1月 2014年 1月 2015年 データ出所:内閣府 「景気ウォッチャー調査」 図 3 企業の業況判断指数 30 (業況判断指数:業況DI) 20 16 (14) 10 (7) 7 (5) 2 (0) 10 0 ‒10 全規模合計 大企業 (3月) ‒20 中堅企業 ‒30 ‒40 中小企業 ‒50 ‒60 3月 6月 9月12月3月6月 9月12月3月 6月 9月12月3月 6月 9月12月3月 6月 9月12月3月 6月 9月12月3月 6月 9月12月3月 6月 9月12月 3月6月 9月 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 注:「大企業」は資本金 10 億円以上、 「中堅企業」 は資本金 1 億円以上 10 億円未満、 「中小企業」 は資本金 2 千万円以上 1 億円未満。 ( )内の数値は直近調査の 3 ヶ月後に関する予測値 (本稿は 6 月を対象とする予測値) 。 データ出所:日本銀行 「全国企業短期経済観測調査 (短観) 」 【データ概要】 4 2015, July 図 1 景気動向指数の CI 指数 :CI 指数は、景気の拡大・後退の大きさやテンポを示す。 (CI:コンポジット・インデックス) 景気先行指数は、景気一致指数より数ヶ月先行して動き、景気を予知するための指数。 景気一致指数は、 実際の景気動向とほぼ一致して動き、景気の現状を示す指数。 景気遅行指数は、景気一致指数より数ヶ月遅れて動き、景気の変化を確認する指数。 図 2 景気ウオッチャーの景気判断指数 :景気の動きに敏感な職業の人を景気ウオッチャーに選び、街中の景気の現状や先行き ( 2 , 3 ヶ月先)について、景気ウオッチャーの判断による景気の方向性を示す指数。 (DI 指数:50=変わらない・横ばい、50 より高い =良くなる、50 より低い = 悪くなる) 図 3 企業の業況判断指数 :業況が「良い」と答えた企業の割合から、「悪い」と答えた企業の割合を引いた値を 業況判断指数とするもの。「良い」と「悪い」の回答割合が同じ場合は「0」となる。 みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート ■ 物価・雇用・金利等の動向(全国) 図 4 物価指数 (2010年=100) 110 (4月) C103.6 A. 消費者物価指数 (生鮮食品を除く総合) 105 A103.3 B. 消費者物価指数 (民営家賃) 100 B97.7 C. 国内企業物価指数 (総平均) 95 90 1月 2005年 1月 2006年 1月 2007年 1月 2008年 1月 2009年 1月 2010年 1月 2011年 1月 2012年 注:国内企業物価指数の 4 月は速報値。 1月 2013年 1月 2014年 1月 2015年 データ出所:総務省 「消費者物価指数」 、 日本銀行 「企業物価指数」 図 5 雇用情勢 (完全失業率 : %) (有効求人倍率 : 倍) 7.0 1.4 (4月) 1.17 1.2 6.0 1.0 5.0 0.8 8.0 4.0 0.6 3.0 3.3% 0.4 2.0 0.2 1.0 1月 2005年 1月 2006年 1月 2007年 1月 2008年 1月 2009年 1月 2010年 1月 2011年 1月 2012年 1月 2013年 1月 2014年 完全失業率 (左目盛) 有効求人倍率 (右目盛) 0.0 1月 2015年 注:図の値は季節調整値。完全失業率の 2011 年 3 月から 8 月は、 岩手県、 宮城県、 福島県を除く全国の結果 (4 月は速報値) 。 データ出所:総務省 「労働力調査」 、 厚生労働省 「職業安定業務統計」 図 6 主要金利 (%/年) 4.000 (4月) 3.500 3.000 2.475 2.500 2.000 1.890 1.150 1.500 1.000 0.500 0.000 1月 2005年 1月 2006年 1月 2007年 1月 2008年 1月 2009年 【データ概要】 1月 2010年 1月 2011年 1月 2012年 1月 2013年 0.340 1月 1月 2014年 2015年 長期固定金利型 住宅ローン (返済期間20年以下) 都市銀行 住宅ローン (変動) 長期プライムレート 長期国債 (10年物) 新発債流通利回り データ出所:日本銀行 「金融経済統計」 、 日本相互証券及び住宅金融支援機構ホームページ公表資料 図 4 消費者物価指数 国内企業物価指数 :全国の家計に係る財及びサービスの価格等を総合した物価を時系列的に測定する指数。 :企業間で取引される国内向け国内生産品の価格水準を示す指数。 図 5 完全失業率 有効求人倍率 :労働力人口 (15 歳以上で働く意志をもつ人)に占める完全失業者の割合。完全失業者は一定 期間中に収入を伴う仕事に従事しなかった人で、実際に求職活動を行った人。 :公共職業安定所で扱う求職者1人に対する求人数。 図 6 長期固定金利型住宅ローン 都市銀行住宅ローン (変動) 長期プライムレート 長期国債新発債流通利回り :民間金融機関と住宅金融支援機構の提携商品「フラット35」の借入金利の最高。 (保証型は含まない) :個人向け都市銀行住宅ローンの変動金利型の基準金利。 :民間金融機関が信用力の高い企業に資金を1年以上貸付ける際の基準となる貸出金利。 :金融機関や機関投資家などの間で取引される長期国債新発債の利回り。 注記:図 1 から図 6 はいずれも 2015 年 5 月 29 日時点で入手できたデータに基づき作成 みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート 2015, July 5 不動産市場トレンド・ウォッチ ■ 東京圏 図 1 用途別平均地価 (公示価格の前年比) 5.0 (%) 4.0 3.0 2.0 1.8 1.9 3.4 2.7 3.4 1.4 1.1 0.8 1.3 1.0 1.7 1.5 1.4 住宅地2014年 2.8 2.4 2.4 1.4 1.1 0.9 1.5 2.0 住宅地2015年 0.1 0.2 0.0 0.0 商業地2014年 -0.3 -1.0 商業地2015年 -2.0 -3.0 東京23区 多摩地域 横浜市 川崎市 さいたま市 千葉市 注:各年 1 月 1 日現在の地価の対前年変動率の平均。 データ出所:国土交通省 「地価公示調査」 図 2 総人口の推移 12,000 (千人) (%) 2.0 2013年4月(左目盛) 10,000 1.5 8,000 1.0 2015年4月(左目盛) 6,000 0.5 4,000 0.0 2014年4月 前年同月比増減率 (右目盛) 2,000 -0.5 0 東京都区部 東京都下 横浜市 川崎市 さいたま市 -1.0 千葉市 2014年4月(左目盛) 2015年4月 前年同月比増減率 (右目盛) 注:各年 4 月 1 日現在の値。 データ出所:各都市の 「推計人口」 及び総務省公表資料 図 3 J-REIT 保有賃貸マンションの NOI 評価額利回り [運用時 NOI 利回り] 16.0 (%) (前年同期比:%ポイント) 2.0 14.0 1.5 2012年12月期 (左目盛) 12.0 1.0 10.0 0.5 2013年12月期 (左目盛) 8.0 0.0 6.0 -0.2 -0.2 5.3 4.0 -0.2 5.2 4.9 -0.3 5.6 -0.3 6.1 -0.3 -0.5 -1.0 -1.5 2.0 0.0 5.8 全国 東京23区 都下 (多摩地域) -2.0 神奈川県 埼玉県 2014年12月期 (左目盛) 2013年12月期 前年同月比増減率 (右目盛) 2014年12月期 前年同月比増減率 (右目盛) 千葉県 注:各投資法人の 2014 年 12 月末までの決算資料による。 【データ概要】 6 2015, July データ出所:都市未来総合研究所「ReiTREDA(リートレーダー) 」 図 1 用途別平均地価 (公示価格) : 「地価公示」 は、一般の土地の取引価格に対して指標を与え公共事業用地の取得価格の算定の規準 となる等により、適正な地価の形成に寄与することを目的として、国土交通省の土地鑑定委員会が 毎年1回、標準的な土地についての正常な価格を示すもの。 図 2 総人口 :各 都市の行政区域に常住する人口総数の推計値。 国勢調査人口を基準とし、これに毎月の住民基本台帳等の増減数を加えて推計したもの。 図 3 NOI 評価額利回り :NOI 評価額利回りは、J-REIT(上場不動産投資信託)の全投資法人が保有する住居専用型賃貸 マンションの期末鑑定評価額に対する直近 1年間の純収益 (NOI )の割合を示す。 図は地域別に物件毎 (賃料保証・固定賃料物件を除く)の NOI 評価額利回りを単純平均したもの。 みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート ■ 主要大都市(札幌・仙台・名古屋・京都・大阪・神戸・福岡) 図 4 用途別平均地価 (公示価格の前年比) 5.0 (%) 4.2 4.0 3.0 2.0 1.0 1.2 3.7 3.4 3.1 3.2 2.2 2.3 1.7 1.6 1.5 0.7 0.1 0.3 0.0 3.8 3.6 3.5 2.9 2.6 0.6 0.6 0.1 0.3 1.0 1.2 1.8 2.2 住宅地2014年 2.9 住宅地2015年 商業地2014年 -1.0 商業地2015年 -2.0 -3.0 札幌市 仙台市 名古屋市 京都市 大阪市 神戸市 福岡市 注:各年 1 月 1 日現在の地価の対前年変動率の平均。 データ出所:国土交通省 「地価公示調査」 図 5 総人口の推移 3,000 (千人) (%) 2.0 2013年4月(左目盛) 2,500 1.5 2,000 1.0 2015年4月(左目盛) 1,500 0.5 1,000 0.0 2014年4月 前年同月比増減率 (右目盛) 500 -0.5 0 札幌市 仙台市 名古屋市 京都市 大阪市 神戸市 注:各年 4 月 1 日現在の値。 -1.0 福岡市 2014年4月(左目盛) 2015年4月 前年同月比増減率 (右目盛) データ出所:各都市の 「推計人口」 及び総務省公表資料 図 6 J-REIT 保有賃貸マンションの NOI 評価額利回り [運用時 NOI 利回り] (%) 16.0 (前年同期比:%ポイント) 2.0 14.0 1.5 12.0 1.0 10.0 0.0 8.0 6.0 -0.3 4.0 -0.1 6.0 6.6 0.5 -0.1 6.8 -0.2 6.0 0.0 5.7 -0.4 5.7 -0.5 5.7 -0.3 5.8 2.0 0.0 -0.5 -1.0 -1.5 政令指定都市 札幌市 仙台市 注:各投資法人の 2014 年 12 月末までの決算資料による。 【データ概要】 名古屋市 京都市 大阪市 神戸市 福岡市 -2.0 2012年12月期 (左目盛) 2013年12月期 (左目盛) 2014年12月期 (左目盛) 2013年12月期 前年同月比増減率 (右目盛) 2014年12月期 前年同月比増減率 (右目盛) データ出所:都市未来総合研究所「ReiTREDA(リートレーダー) 」 図 4 用途別平均地価 (公示価格) : 「地価公示」 は、一般の土地の取引価格に対して指標を与え公共事業用地の取得価格の算定の規準 となる等により、適正な地価の形成に寄与することを目的として、国土交通省の土地鑑定委員会が 毎年1回、標準的な土地についての正常な価格を示すもの。 図 5 総人口 :各 都市の行政区域に常住する人口総数の推計値。 国勢調査人口を基準とし、これに毎月の住民基本台帳等の増減数を加えて推計したもの。 図 6 NOI 評価額利回り :NOI 評価額利回りは、J-REIT ( 上場不動産投資信託)の全投資法人が保有する住居専用型賃貸 マンションの期末鑑定評価額に対する直近 1年間の純収益 (NOI) の割合を示す。 図は地域別に物件毎 (賃料保証・固定賃料物件を除く)の NOI 評価額利回りを単純平均したもの。 注記:図 1 から図 6 はいずれも 2015 年 5 月 29 日時点で入手できたデータに基づき作成 みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート 2015, July 7 賃貸収益が横ばいで推移する中、キャップレートが低下 J-REIT が東京 23 区で取得した賃貸マンションの取得時鑑定キャップレート (以下、取得キャップレート)は、 2004 年から2008 年にかけて4%台が大半を占めるまで低下(価格上昇) し、 リーマンショックによる市況の停滞 のあと大幅に上昇、2010 年は5.5%を中心とする水準が大半となりました。しかし、2011 年以降、投資の活況化 とともに取得キャップレートは徐々に低下し、 2014 年は2007 年の水準に低下しています [図表 1] 。 J-REIT が東京 23 区で取得した賃貸マンションの直近 3 年間の稼働率は継続してほぼ満室稼働で[図表 2] 、 賃料収入も横ばいが続いており、 今のところ上昇の気配はみえません [図表 3] 。 このように賃貸収益が横ばいで推移する中、キャップレートが低下することで価格が上昇しているのが実態で あり、国内外、法人個人の多様な投資家による賃貸マンションへの投資意向の高さを反映し、利回りが低くても 取得需要が旺盛な状況とみられます。 [図表 1] 取得キャップレートの動向 (%) 8.5 7.5 6.5 5.5 4.5 3.5 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 (年) [図表 3] 賃料収入単価[指数]の推移(2012年3月期=100) [図表 2] 平均稼働率の推移 105 99 103 96 100 93 98 12 ワンルーム 3 6 9 2013 12 コンパクト 3 6 9 2014 12 ファミリー 95 (%) 3 6 9 2012 12 ワンルーム 3 6 9 2013 12 コンパクト 3 6 9 2014 12 (月/年) 6 9 2012 (月/年) 90 3 (%) ファミリー 図表 1〜3のデータ出所:都市未来総合研究所「ReiTREDA」 不動産の仲介物件のご紹介、売却のご依頼やご相談はこちらへ。 〈お 問 合 せ 先〉 宅地建物取引業:届出第2号 所属団体:一般社団法人不動産協会、一般社団法人不動産流通経営協会 公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会加盟 みずほ信託銀行株式会社 不動産マーケットレポート 2015.7 発 行 みずほ信託銀行株式会社 不動産業務部 編集協力 株式会社都市未来総合研究所 〒103-8670 東京都中央区八重洲 1-2-1 http://www.mizuho-tb.co.jp/ 〒103-0027 東京都中央区日本橋 2-3-4 日本橋プラザビル 11 階 http://www.tmri.co.jp/ ※本資料は参考情報の提供を目的とするものです。当行は読者に対し、本資料における法律・税務・会計上の取扱を助言、推奨もしくは保証するものではありません。 本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成していますが、その正確性と完全性、客観性については当行および都市未来総合研究所は責任を負いません。 ※本資料に掲載した記事の無断複製・無断転載を禁じます。
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