不動産マーケットレポート

6
Ju n e , 2 0 1 5
不動産マーケットレポート
賃貸共同住宅の空室率と
人口移動の関係 ・・・・・・・・・・ 2
経済トレンド・ウォッチ ・・・・・・ 4
不動産市場トレンド・ウォッチ ・・・ 6
東京圏
(東京都、
神奈川県、
埼玉県、
千葉県)
の市区の転入超過状況 ・・・・・・・ 8
■本 レポ ートに 関 するお 問 い 合 わ せ 先■
みずほ信託銀行株式会社 不動産業務部
金子 伸幸 TEL.03-3274-9079(代表)
賃貸共同住宅の空室率と人口移動の関係
賃貸共同住宅※1の着工戸数は長期的には減少傾向にあり、その背景として人口減少や世界経済危機
等による景気変動が考えられます。しかしながら、状況は都道府県によって異なり、民間賃貸共同住宅の
空室率※ 2 が高い都道府県は入居戸数に対する着工率※ 3 が低く、市場が停滞傾向とみられます。本稿で
は関連する統計データをご紹介するとともに、賃貸共同住宅の空室発生に関係するとみられる人口移
三大都市圏と地方
(三大都市圏以外)
を比較します。
動※ 4 の状況について、
※ 1:本稿で賃貸共同住宅とは、
2 戸以上の住宅が廊下、
階段、
広間等を共用する建て方で建てられた賃貸住宅をいう
※ 2:空室率は、公益社団法人全国賃貸住宅経営者協会連合会「民間賃貸住宅
(共同住宅)
戸数及び空き戸数並びに空き室率」の2013 年 10月1
日時点の空き室率推計による
※ 3:着工率 = 貸家共同住宅着工戸数※ 5÷民間賃貸共同住宅入居戸数※ 6=実需に対する追加的な供給の割合を示す
※ 4:住民基本台帳上の転入・転出であり、
本稿では他の都道府県との間の移動
(転入・転出)
を対象とする
※ 5:貸家共同住宅着工戸数は、
国土交通省「住宅着工統計」による2013 年 10月~2014 年 9月の着工戸数
※ 6:民間賃貸共同住宅入居戸数は、公益社団法人全国賃貸住宅経営者協会連合会「民間賃貸住宅(共同住宅)戸数及び空き戸数並びに空き
室率」の2013 年 10月1日時点の民間賃貸共同住宅入居戸数推計による
●空室率が高い県では、低水準の賃貸住宅着工と人口の流出傾向あり
賃貸共同住宅の全国の着工戸数は長期的には減少
傾向にあります[図表 1]
。特に世界金融危機後に大きく
[図表 2]
賃貸共同住宅の空室率と着工率
(%)6
5
落ち込み、2012 年から回復傾向に転じたものの、2014 年
水準にとどまっています。
着工率
は金融危機前 10 年間(1998 ~2007 年)平均の 63%の
0
10
停滞が着工を抑える原因となっていると思われます。ま
ように賃貸住宅の需要層が転出超過※ 7となることで、特
に地方において賃貸住宅の需要層が流出していると考
えられます。
宮城県
福岡県
3
東京都
栃木県
1
い県では傾向として着工率が低く
[図表 2]
、賃貸市況の
出傾向の高さも相関関係があり
[図表 3]
、次項で述べる
y=-0.1396x+0.0505
R2=0.47962
4
2
着工の停滞は各都道府県で差異があり、空室率が高
た、空室率の高さと人口移動における15~39 歳層の流
沖縄県
山梨県
鳥取県
15
20
25
空室率
30
35
40
(%)
データ出所:国土交通省「住宅着工統計」、公益社団法人全国賃貸
住宅経営者協会連合会「民間賃貸住宅(共同住宅)戸
数及び空き戸数並びに空き室率」
[図表 3]15~39 歳の転入超過率と民間賃貸共同住宅
の空室率
40
(%)
[図表 1]
全国の賃貸共同住宅の着工戸数
35
山梨県
30
栃木県
25
空室率
(万戸)
70
20
60
50
15
40
10
30
y=-4.6704x+0.2259
R2=0.23404
福岡県
宮城県
東京都
沖縄県
5
20
10
0
1995 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14
(年)
データ出所:国土交通省「住宅着工統計」
※ 7:転出超過とは、一定期間における転出数が転入数を上回ってい
る状態であり、転入超過はその反対。転出超過数はマイナスの
転入超過数で表される
0
-1.5
-1.0
-0.5
0.0
0.5
1.0%
15~39歳の転入超過率
(転入超過数/人口)
1.5
2.0
(%)
注:15 ~39 歳の転入超過率の分子の転入超過数は 2012 年 10月~
2013 年 9月、
分母の人口は2012 年 10月1日時点
データ出所:公 益社団法人全国賃貸住宅経営者協会連合会「民間
賃貸住宅
(共同住宅)
戸数及び空き戸数並びに空き室率」
(※ 2 参照)
、総務省「住民基本台帳人口移動報告年報
(詳細集計)
」
●地方から三大都市圏へ 15~29 歳層の流入が顕著だが、大阪圏では30~39 歳層が流出
家計を主に支える世帯主の年齢階層が若いほど民営
2
はプラス、
反対に転出が多ければマイナスに働きます。
賃貸共同住宅に居住する比率が高く
[図表4]
、
39歳以下
賃貸居住年齢層の 2014 年の人口移動について大都
(以下、
「賃貸居住年齢層」)の世帯の 57%が民営賃貸
市圏と地方で比較すると、大学や大企業などが多く立地
共同住宅に居住しています。このため、賃貸居住年齢
する三大都市圏は 15 歳~29 歳の就学・就職年齢層を
層の転入が多ければその地域の賃貸住宅市況にとって
中心に転入超過であるのに対し、地方はこの年齢層が
2015, June
みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート
[図表 4]
家計を主に支える世帯主の年齢階層別にみた
大幅な転出超過です[図表 5]。また、三大都市圏の中
民営賃貸共同住宅の居住状況
でも、東京圏は50~69 歳を除いて基本的に転入超過で
あるのに対し、名古屋圏と大阪圏は15~29 歳以外は転
(万世帯)
1,200
出超過で、特に大阪圏ではファミリー世帯に相当する30
1,000
~39 歳で転出超過が明らかです。一方、Uターン等の
800
動きを反映したと思われる移動があり、合計 1 万 1 千人と
600
400
僅かな人数ですが、地方で50~59 歳と60~69 歳が転
200
入超過となっています。
0
都道府県単位では東京、埼玉、神奈川、千葉、愛知、
29歳以下
30~39歳
40~49歳
50~59歳
民営賃貸共同住宅以外に居住する主世帯数
福岡、宮城の7 都県が転入超過で、他の40 道府県は転
60~69歳
70歳以上
民営賃貸共同住宅に居住する主世帯数
注:主世帯とは1 住宅に単独で済んでいる世帯または1 住宅に2 世帯
以上が済んでいる場合の主な世帯
(家主、
借主等)
を指す
出超過でした
[図表 6]
。
(以上、
都市未来総合研究所 三輪 一雄)
データ出所:総務省「平成 25 年住宅土地統計調査」
[図表 5]
三大都市圏とその他地方の人口移動
(転入・転出)
の状況
(2014 年)
〈東京圏〉
(転入・転出:万人)
50
40
30
20
10
0
-10
-20
-30
-40
-50
15~
29歳
0~
14歳
30~
39歳
40~
49歳
転出数
50~
59歳
60~
69歳
転入数
10
5
0
-5
-10
-15
4
-2
-6
0
-10
-20
-30
-0.2
-8
30~
39歳
40~
49歳
転出数
50~
59歳
60~
69歳
転入数
-40
-50
-0.3
70歳
以上
15~
29歳
0~
14歳
転入超過数
30~
39歳
40~
49歳
転出数
注:東京圏:東京都、
神奈川県、
埼玉県、
千葉県
名古屋圏:愛知県、
岐阜県、
三重県
大阪圏:大阪府、
京都府、
兵庫県
(転入超過・万人)
0.7
0.6
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
0.0
-0.1
-0.2
-0.3
-0.4
-0.5
-0.6
-0.7
70歳
以上
転入超過数
10
-0.1
-4
転入数
20
0.0
0
60~
69歳
30
0.1
2
50~
59歳
40
0.2
15~
29歳
40~
49歳
〈地方
(三大都市圏以外)〉
(転入・転出:万人)
50
(転入超過・万人)
0.3
6
0~
14歳
30~
39歳
転出数
8
-10
15~
29歳
0~
14歳
転入超過数
〈名古屋圏〉
(転入・転出:万人)
10
〈大阪圏〉
(転入・転出:万人)
15
(転入超過・万人)
12
10
8
6
4
2
0
-2
-4
-6
-8
-10
-12
70歳
以上
50~
59歳
60~
69歳
転入数
(転入超過・万人)
12
10
8
6
4
2
0
-2
-4
-6
-8
-10
-12
70歳
以上
転入超過数
データ出所:総務省「住民基本台帳人口移動報告年報
(基本集計)」
[図表 6]
都道府県別転入超過数
(2014 年)
(千人)
80
70
60
50
40
転入超過
30
転出超過
20
10
0
北海道
静岡県
兵庫県
青森県
長崎県
新潟県
茨城県
鹿児島県
秋田県
岐阜県
山口県
山形県
愛媛県
長野県
岩手県
宮崎県
奈良県
和歌山県
熊本県
三重県
大分県
広島県
山梨県
佐賀県
群馬県
福井県
福島県
高知県
栃木県
島根県
徳島県
京都府
香川県
鳥取県
富山県
滋賀県
石川県
大阪府
岡山県
沖縄県
宮城県
福岡県
愛知県
千葉県
神奈川県
埼玉県
東京都
-10
データ出所:総務省「住民基本台帳人口移動報告年報
(詳細集計)」
みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート
2015, June
3
経済トレンド・ウォッチ
■ 景気の動向(全国)
図 1 景気動向指数
140
(景気動向:CI指数 2010年=100)
(2月)
130
A.
先行指数
C121.5
120
B110.7
110
B.
一致指数
A104.8
100
90
C.
遅行指数
80
70
1月
2005年
1月
2006年
1月
2007年
1月
2008年
1月
2009年
1月
2010年
1月
2011年
1月
2012年
1月
2013年
1月
2014年
1月
2015年
注:図の指数は第 10 次改定の値。
データ出所:内閣府
「景気動向指数」
図 2 景気ウオッチャーの景気判断指数
70
(景気の方向性:DI指数)
(3月)
60
B53.4
50
40
A.
景気の現状判断DI
A52.2
30
B.
景気の先行き判断DI
20
10
1月
2005年
1月
2006年
1月
2007年
1月
2008年
1月
2009年
1月
2010年
1月
2011年
1月
2012年
1月
2013年
1月
2014年
1月
2015年
データ出所:内閣府
「景気ウォッチャー調査」
図 3 企業の業況判断指数
30
(業況判断指数:業況DI)
20
16
(14)
10
(7)
7
(5)
2
(0)
10
0
‒10
全規模合計
大企業
(3月)
‒20
中堅企業
‒30
‒40
中小企業
‒50
‒60
3月 6月 9月12月3月6月 9月12月3月 6月 9月12月3月 6月 9月12月3月 6月 9月12月3月 6月 9月12月3月 6月 9月12月3月 6月 9月12月 3月6月 9月
2007年
2008年
2009年
2010年
2011年
2012年
2013年
2014年
2015年
注:「大企業」は資本金 10 億円以上、
「中堅企業」
は資本金 1 億円以上 10 億円未満、
「中小企業」
は資本金 2 千万円以上 1 億円未満。
( )内の数値は直近調査の 3 ヶ月後に関する予測値
(本稿は 6 月を対象とする予測値)
。
データ出所:日本銀行
「全国企業短期経済観測調査
(短観)
」
【データ概要】
4
2015, June
図 1 景気動向指数の CI 指数
:CI 指数は、景気の拡大・後退の大きさやテンポを示す。
(CI:コンポジット・インデックス) 景気先行指数は、景気一致指数より数ヶ月先行して動き、景気を予知するための指数。
景気一致指数は、
実際の景気動向とほぼ一致して動き、景気の現状を示す指数。
景気遅行指数は、景気一致指数より数ヶ月遅れて動き、景気の変化を確認する指数。
図 2 景気ウオッチャーの景気判断指数
:景気の動きに敏感な職業の人を景気ウオッチャーに選び、街中の景気の現状や先行き
( 2 , 3 ヶ月先)について、景気ウオッチャーの判断による景気の方向性を示す指数。
(DI 指数:50=変わらない・横ばい、50 より高い =良くなる、50 より低い = 悪くなる)
図 3 企業の業況判断指数
:業況が「良い」と答えた企業の割合から、「悪い」と答えた企業の割合を引いた値を
業況判断指数とするもの。「良い」と「悪い」の回答割合が同じ場合は「0」となる。
みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート
■ 物価・雇用・金利等の動向(全国)
図 4 物価指数
(2010年=100)
110
(3月)
C103.5
A. 消費者物価指数
(生鮮食品を除く総合)
105
A103.0
B. 消費者物価指数
(民営家賃)
100
B97.8
C. 国内企業物価指数
(総平均)
95
90
1月
2005年
1月
2006年
1月
2007年
1月
2008年
1月
2009年
1月
2010年
1月
2011年
1月
2012年
注:国内企業物価指数の 3 月は速報値。
1月
2013年
1月
2014年
1月
2015年
データ出所:総務省
「消費者物価指数」
、
日本銀行
「企業物価指数」
図 5 雇用情勢
(完全失業率 : %)
(有効求人倍率 : 倍)
7.0
1.4
(3月)
1.15 1.2
6.0
1.0
5.0
0.8
8.0
4.0
0.6
3.0
3.4% 0.4
2.0
0.2
1.0
1月
2005年
1月
2006年
1月
2007年
1月
2008年
1月
2009年
1月
2010年
1月
2011年
1月
2012年
1月
2013年
1月
2014年
完全失業率
(左目盛)
有効求人倍率
(右目盛)
0.0
1月
2015年
注:図の値は季節調整値。完全失業率の 2011 年 3 月から 8 月は、
岩手県、
宮城県、
福島県を除く全国の結果
(3 月は速報値)
。
データ出所:総務省
「労働力調査」
、
厚生労働省
「職業安定業務統計」
図 6 主要金利
(%/年)
4.000
(3月)
3.500
3.000
2.475
2.500
2.000
1.820
1.500
1.150
1.000
0.500
0.000
1月
2005年
1月
2006年
1月
2007年
1月
2008年
1月
2009年
【データ概要】
1月
2010年
1月
2011年
1月
2012年
1月
2013年
0.400
1月
1月
2014年
2015年
長期固定金利型
住宅ローン
(返済期間20年以下)
都市銀行
住宅ローン
(変動)
長期プライムレート
長期国債
(10年物)
新発債流通利回り
データ出所:日本銀行
「金融経済統計」
、
日本相互証券及び住宅金融支援機構ホームページ公表資料
図 4 消費者物価指数
国内企業物価指数
:全国の家計に係る財及びサービスの価格等を総合した物価を時系列的に測定する指数。
:企業間で取引される国内向け国内生産品の価格水準を示す指数。
図 5 完全失業率
有効求人倍率
:労働力人口
(15 歳以上で働く意志をもつ人)に占める完全失業者の割合。完全失業者は一定
期間中に収入を伴う仕事に従事しなかった人で、実際に求職活動を行った人。
:公共職業安定所で扱う求職者1人に対する求人数。
図 6
長期固定金利型住宅ローン
都市銀行住宅ローン
(変動)
長期プライムレート
長期国債新発債流通利回り
:民間金融機関と住宅金融支援機構の提携商品「フラット35」の借入金利の最高。
(保証型は含まない)
:個人向け都市銀行住宅ローンの変動金利型の基準金利。
:民間金融機関が信用力の高い企業に資金を1年以上貸付ける際の基準となる貸出金利。
:金融機関や機関投資家などの間で取引される長期国債新発債の利回り。
注記:図 1 から図 6 はいずれも 2015 年 5 月 1 日時点で入手できたデータに基づき作成
みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート 2015, June
5
不動産市場トレンド・ウォッチ
■ 東京圏
図 1 用途別平均地価
(公示価格の前年比)
5.0
(%)
4.0
3.0
2.0
1.8 1.9
3.4
2.7
3.4
1.4
1.1 0.8 1.3
1.0
1.7 1.5
1.4
住宅地2014年
2.8
2.4 2.4
1.4
1.1
0.9
1.5
2.0
住宅地2015年
0.1 0.2
0.0
0.0
商業地2014年
-0.3
-1.0
商業地2015年
-2.0
-3.0
東京23区
多摩地域
横浜市
川崎市
さいたま市
千葉市
注:各年 1 月 1 日現在の地価の対前年変動率の平均。
データ出所:国土交通省
「地価公示調査」
図 2 総人口の推移
12,000
(千人)
(%)
2.0
2013年4月(左目盛)
10,000
1.5
8,000
1.0
2015年4月(左目盛)
6,000
0.5
4,000
0.0
2014年4月
前年同月比増減率
(右目盛)
2,000
-0.5
0
東京都区部
東京都下
横浜市
川崎市
さいたま市
-1.0
千葉市
2014年4月(左目盛)
2015年4月
前年同月比増減率
(右目盛)
注:各年 4 月 1 日現在の値。
データ出所:各都市の
「推計人口」
及び総務省公表資料
図 3 J-REIT 保有賃貸マンションの NOI 評価額利回り
[運用時 NOI 利回り]
16.0
(%)
(前年同期比:%ポイント)
2.0
14.0
1.5
2012年9月期
(左目盛)
12.0
1.0
2013年9月期
(左目盛)
10.0
6.0
0.5
0.0
8.0
-0.2
-0.2
5.3
4.0
4.9
-0.3
5.2
-0.3
6.3
5.6
-0.3
5.8
-0.5
-1.0
-1.5
2.0
0.0
0.0
全国
東京23区
都下
(多摩地域)
-2.0
神奈川県
埼玉県
2014年9月期
(左目盛)
2013年9月期
前年同月比増減率
(右目盛)
2014年9月期
前年同月比増減率
(右目盛)
千葉県
注:各投資法人の 2014 年 9 月末までの決算資料による。
【データ概要】
6
2015, June
データ出所:都市未来総合研究所「ReiTREDA(リートレーダー)
」
図 1 用途別平均地価
(公示価格)
:
「地価公示」
は、一般の土地の取引価格に対して指標を与え公共事業用地の取得価格の算定の規準
となる等により、適正な地価の形成に寄与することを目的として、国土交通省の土地鑑定委員会が
毎年1回、標準的な土地についての正常な価格を示すもの。
図 2 総人口
:各 都市の行政区域に常住する人口総数の推計値。
国勢調査人口を基準とし、これに毎月の住民基本台帳等の増減数を加えて推計したもの。
図 3 NOI 評価額利回り
:NOI 評価額利回りは、J-REIT(上場不動産投資信託)の全投資法人が保有する住居専用型賃貸
マンションの期末鑑定評価額に対する直近 1年間の純収益
(NOI )の割合を示す。
図は地域別に物件毎
(賃料保証・固定賃料物件を除く)の NOI 評価額利回りを単純平均したもの。
みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート
■ 主要大都市(札幌・仙台・名古屋・京都・大阪・神戸・福岡)
図 4 用途別平均地価
(公示価格の前年比)
5.0
(%)
4.2
4.0
3.0
2.0
1.0
1.2
3.7
3.4
3.1 3.2
2.2 2.3
1.7
1.6 1.5
0.7
0.1 0.3
0.0
3.8
3.6 3.5
2.9
2.6
0.6 0.6
0.1 0.3
1.0
1.2
1.8
2.2
住宅地2014年
2.9
住宅地2015年
商業地2014年
-1.0
商業地2015年
-2.0
-3.0
札幌市
仙台市
名古屋市
京都市
大阪市
神戸市
福岡市
注:各年 1 月 1 日現在の地価の対前年変動率の平均。
データ出所:国土交通省
「地価公示調査」
図 5 総人口の推移
3,000
(千人)
(%)
2.0
2013年4月(左目盛)
2,500
1.5
2,000
1.0
2015年4月(左目盛)
1,500
0.5
1,000
0.0
2014年4月
前年同月比増減率
(右目盛)
500
-0.5
0
札幌市
仙台市
名古屋市
京都市
大阪市
神戸市
福岡市
注:各年 4 月 1 日現在の値。
-1.0
2014年4月(左目盛)
2015年4月
前年同月比増減率
(右目盛)
データ出所:各都市の
「推計人口」
及び総務省公表資料
図 6 J-REIT 保有賃貸マンションの NOI 評価額利回り
[運用時 NOI 利回り]
(%)
16.0
(前年同期比:%ポイント)
2.0
14.0
1.5
12.0
1.0
10.0
6.0
0.5
-0.1
8.0
-0.3
4.0
6.0
-0.1
6.5
0.0
6.8
-0.2
6.0
-0.3
5.7
-0.3
5.7
-0.6
5.8
-0.2
5.8 -0.5
-1.0
2.0
0.0
-1.5
政令指定都市
札幌市
仙台市
注:各投資法人の 2014 年 9 月末までの決算資料による。 【データ概要】
名古屋市
京都市
大阪市
神戸市
福岡市
-2.0
2012年9月期
(左目盛)
2013年9月期
(左目盛)
2014年9月期
(左目盛)
2013年9月期
前年同月比増減率
(右目盛)
2014年9月期
前年同月比増減率
(右目盛)
データ出所:都市未来総合研究所「ReiTREDA(リートレーダー)
」
図 4 用途別平均地価
(公示価格)
:
「地価公示」
は、一般の土地の取引価格に対して指標を与え公共事業用地の取得価格の算定の規準
となる等により、適正な地価の形成に寄与することを目的として、国土交通省の土地鑑定委員会が
毎年1回、標準的な土地についての正常な価格を示すもの。
図 5 総人口
:各 都市の行政区域に常住する人口総数の推計値。 国勢調査人口を基準とし、これに毎月の住民基本台帳等の増減数を加えて推計したもの。
図 6 NOI 評価額利回り
:NOI 評価額利回りは、J-REIT
( 上場不動産投資信託)の全投資法人が保有する住居専用型賃貸
マンションの期末鑑定評価額に対する直近 1年間の純収益
(NOI)
の割合を示す。
図は地域別に物件毎
(賃料保証・固定賃料物件を除く)の NOI 評価額利回りを単純平均したもの。
注記:図 1 から図 6 はいずれも 2015 年 5 月 1 日時点で入手できたデータに基づき作成
みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート 2015, June
7
東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の市区の転入超過状況
■ 2014 年の市区の転入超過状況
(マイナスは転出超過)
転入超過市区数の比率の高さは東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の順となっており、東京都は8 割以上の
市区が、
千葉県は5 割弱の市区が転入超過です。
東村山市
福生市
久喜市
昭島市
蓮田市
八王子市
秦野市
多摩市
座間市
青梅市
武蔵村山市
鴻巣市
羽村市
小金井市
三浦市
調布市
あきる野市
国立市
東久留米市
稲城市
清瀬市
小平市
国分寺市
西東京市
府中市
東大和市
町田市
立川市
葛飾区
荒川区
武蔵野市
狛江市
日野市
目黒区
三鷹市
中野区
新宿区
渋谷区
豊島区
江戸川区
練馬区
台東区
文京区
千代田区
北区
品川区
杉並区
板橋区
墨田区
足立区
港区
世田谷区
中央区
横須賀市
金沢区
(横)
栄区
(横)
港南区
(横)
緑区
(相)
平塚市
多摩区
(川)
小田原市
泉区
(横)
厚木市
旭区
(横)
南足柄市
瀬谷区
(横)
青葉区
(横)
綾瀬市
海老名市
戸塚区
(横)
伊勢原市
都筑区
(横)
逗子市
大和市
南区
(横)
西区
(横)
南区
(相)
緑区
(横)
宮前区
(川)
鎌倉市
茅ケ崎市
麻生区
(川)
中区
(横)
保土ケ谷区
(横)
神奈川区
(横)
幸区
(川)
港北区
(横)
高津区
(川)
鶴見区
(横)
川崎区
(川)
藤沢市
中央区
(相)
転出超過
春日部市
行田市
秩父市
加須市
香取市
幸手市
旭市
狭山市
北区
匝瑳市
上尾市
我孫子市 日高市
入間市
所沢市
鶴ヶ島市
本庄市
桜区
岩槻区
北本市
桶川市
飯能市
蕨市
羽生市
熊谷市
志木市
深谷市
坂戸市
東松山市
西区
新座市
南区
和光市
八潮市
見沼区
白岡市
草加市
富士見市
川越市
三郷市
中央区
朝霞市
吉川市
緑区
戸田市
大宮区
越谷市
ふじみ野市
浦和区
千葉県
転入超過
転出超過
八街市
花見川区
市原市
銚子市
山武市
茂原市
東金市
野田市
成田市
富津市
勝浦市
鴨川市
君津市
南房総市
館山市
いすみ市
鎌ケ谷市
美浜区
浦安市
大網白里市
富里市
四街道市
白井市
佐倉市
若葉区
袖ケ浦市
印西市
緑区
松戸市
木更津市
八千代市
中央区
習志野市
稲毛区
柏市
船橋市
市川市
流山市
(人)
転出超過
埼玉県
転入超過
川口市
3,000
2,500
2,000
1,500
1,000
500
0
-500
-1,000
転入超過
磯子区
(横)
(人)
転出超過
神奈川県
中原区
(川)
3,000
2,500
2,000
1,500
1,000
500
0
-500
-1,000
転入超過
江東区
3,000
2,500
2,000
1,500
1,000
500
0
-500
-1,000
(人)
東京都
大田区
6,000
5,500
5,000
4,500
4,000
3,500
3,000
2,500
2,000
1,500
1,000
500
0
-500
-1,000
(人)
注:神奈川県の区名下の括弧内の「横」は横浜市、
「川」は川崎市、
「相」は相模原市。埼玉県の区はすべてさいたま市の区。千葉県の
区はすべて千葉市の区
データ出所:総務省「住民基本台帳人口移動報告年報
(詳細集計)」
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〈お 問 合 せ 先〉
宅地建物取引業:届出第2号
所属団体:一般社団法人不動産協会、一般社団法人不動産流通経営協会
公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会加盟
みずほ信託銀行株式会社
不動産マーケットレポート 2015.6
発 行 みずほ信託銀行株式会社 不動産業務部
編集協力 株式会社都市未来総合研究所
〒103-8670 東京都中央区八重洲 1-2-1
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