Corporate所得税(日本で言う法人税)の盛衰史 2007.07.31 rev.6 ニコン 齋藤旬 欧米と日本の比較 欧米 11世紀 日本 イタリアを通じてPartnership制度が欧州に広まる。 Partnership制度の800年間 19世紀 英米においてCorporate(株式会社)制度の発明 1867年 大政奉還。急激な資本主義化始まる。殖産興業。 1894年 米議会でCorporate所得税制度が可決された。 1887年 個人所得税法創設。 1893年 会社法創設 Corporate所得税(日本で言う法人税)の歴史は僅か70年間だった。 興 盛 衰 1913年 米憲法16条修正。Corporateに納税の義務。 1894年 日清戦争勃発 1914年 第一次世界大戦勃発 1899年 渋澤栄一の薦めにより、法人所得税法創設 1939年 第二次世界大戦勃発 1940年 戦時下,新法人税法創設 大増税改革。 1958年 米アイセンハワー政権によりS Corporate制度創設。 1947年 GHQ,シャウプ勧告により直税三法;法人,贈与,相続 1977年 米ワイオミング州で世界初のLLC制度創設。 1960代 高度経済成長を経験。 1980年 米,ミルトン・フリードマンがCorporate所得税廃止を提案 1980代 バブル経済を経験。ジャパン アズ No.1と呼ばれる。 1997年 米、Check the Box制度創設。LLC設立が簡単に。 1990代 “失われた10年“を経験。(米は空前の好景気。) 2000年 Hansmann, Kraakman『株式会社法制史の終焉』 2007年 「2006年度税収、30%が法人税収」 6月1日日経 2005年 米IRSのペツカ等が「C Corporateの凋落」を発表。 2007年 政府税調 香西泰氏 Partnership減税に関心示す。 興 盛 盛 1 米国、 C Corporate数の減少 S Corporation数の増加、LLC数の増加 法人課税される 米国の会社数の推移 6,000,000 Corporations C Corporations S Corporations Partnerships LLC その他のpartnership 5,000,000 会社数 4,000,000 S Corpの増加 3,000,000 C Corpの減少 2,000,000 LLCの増加 1,000,000 -1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 Tax Year S CorpとPartnership(LLC含む)は法人所得課税されない。持分所有者への配当・配賦に課税される。 『事業というものは、税引後利益を最大化させるものだ。』-----(Tom Petska, 2005)論文の前文より抜粋。2 米国、戦争中は企業に重税 Corporate所得税の発明国 C orporate所得税収の全税収に占める割合の推移 (米国) 単位;百万ドル 1,800,000 データ出所; ホ ワイトハ ウ ス ホ ー ム ヘ ゚ー ジ O ffice of M anagem ent and B udget, The B udget for FY2008,H istoricalTables 1,500,000 1,200,000 60.00% 太平洋戦争 朝鮮戦争 50.00% ヴェトナム戦争 40.00% 900,000 30.00% 600,000 20.00% 300,000 10.00% 0 0.00% 1934 1939 1944 1949 1954 1959 1964 1969 1974 1978 1983 1988 1993 1998 2003 全税収(国税。ただし社会保険・退職年金の歳入を除く) C orporate所得税収 割合 3 日本、戦後は一貫して企業に重税 法人税収が全税収に占める割合の推移 (日本) 単位;百万円 60,000,000 データ出所; 国税庁ホ ー ム ヘ ゚ー ジ 統計情報 長期時系列(昭和24年~) 50,000,000 なお2006年は、全税収=49.07兆円、法人税収=15.8兆円とした。 60.00% 50.00% 40,000,000 40.00% 30,000,000 30.00% 20,000,000 20.00% 10,000,000 10.00% 0 0.00% 1948 1952 1956 1960 1964 1968 1972 1976 1980 1984 1988 1992 1996 2000 2004 全税収(国税) 法人税収 割合 4 主要税源; 『日本は法人所得税、米国は個人所得税、欧州は消費税』 データ出所;財務省HP 各種税金の資料 国際比較に関する資料 所得・消費・資産等の税収構成比の国際比較(国税+地方税) (注) 1. 日本は平成18年度(2006年度)予算ベース、諸外国はOECD“Revenue Statistics 1965-2004”による。 2. 所得課税には資産性所得に対する課税を含む。 5 参考; 米国、社会保険・退職年金歳入 米国 社会保険・退職年金の歳入の推移 単位;百万ドル 1,800,000 データ出所; ホ ワイトハ ウ ス ホ ー ム ヘ ゚ー ジ O ffice of M anagem ent and B udget, The B udget for FY2008,H istoricalTables 1,500,000 1,200,000 900,000 600,000 300,000 0 1940 1945 1950 1955 一般退職年金等 1960 1965 失業保険 1970 1975 1979 1984 他の退職年金(連邦職員等) 1989 1994 1999 2004 保険・年金歳入を除く全税収 6
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