1 J a n u a r y, 2 0 1 6 一部の国内主要都市で賃貸マンションの 取得キャップレート低下が顕著 ・・・・・ 2 経済トレンド・ウォッチ ・・・・・・・ 4 不動産市場トレンド・ウォッチ ・・・・ 6 東京 23 区の J-REIT 賃貸マンションの 賃貸収益は横ばい傾向 ・・・・・・・・ 8 ■本 レポ ートに 関 するお 問 い 合 わ せ 先■ みずほ信託銀行株式会社 不動産業務部 金子 伸幸 TEL.03-3274-9079(代表) 一部の国内主要都市で賃貸マンションの取 国内主要都市※でJ-REIT が取得した賃貸マンションの取得キャップレート (物件取得前の不動産鑑定 評価で使用された直接還元利回り)は、低下基調が継続しています。一部の主要都市では、世界金融 危機前を下回る水準での取引がみられるようになっています。 ※本稿では札幌市、 仙台市、 東京 23 区、 名古屋市、 大阪市、 福岡市の6 都市を対象とする。 ●札幌、仙台、大阪、福岡で取得キャップレートの低下が顕著。 世界金融危機前を下回る水準での取得も散見 J-REIT が過去に取得した賃貸マンションの取得キャッ が一部でみられます。 プレートは、目下のところ国内主要都市で総じて低下基 東京 23 区は、賃貸収益が横ばいで推移するなかで 調にあります[図表 1]。各都市の取得キャップレートは (P8 参照)旺盛な取得需要を背景に取得キャップレート 世界金融危機後に大きく上昇したのち2011 年前後から が低下し価格が上昇している状況にありますが、直近の 低下基調に移行、2015 年中盤には世界金融危機前の 取得キャップレートの最低値は世界金融危機前の最低 水準に近づいています。とくに札幌市、 仙台市、 大阪市、 水準を0.3%ポイントほど上回っています。 福岡市では世界金融危機前を下回る低水準での取得 [図表 1] 国内主要都市における賃貸マンション取得キャップレートの分布 (次ページに続く) (%) 7.0 (%) 7.0 札幌市 6.5 6.5 6.0 6.0 5.5 5.5 5.0 世界金融危機前の 最低水準 世界金融危機前の 最低水準を下回った、 あるいはほぼ匹敵する取引 4.5 5.0 仙台市 世界金融危機前の 最低水準 世界金融危機前の 最低水準を下回った、 あるいはほぼ匹敵する取引 4.5 4.0 4.0 3.5 3.5 3.0 2004/9 05/9 06/9 07/9 08/9 09/9 10/9 11/9 12/9 13/9 14/9 15/9 (年/月) 3.0 2004/9 05/9 06/9 07/9 08/9 09/9 10/9 11/9 12/9 13/9 14/9 15/9 (年/月) (%) 7.0 東京 23 区 (%) 7.0 6.5 6.5 6.0 6.0 5.5 5.5 5.0 5.0 4.5 4.5 4.0 3.5 名古屋市 世界金融危機前の 最低水準 4.0 世界金融危機前の 最低水準 3.0 2004/9 05/9 06/9 07/9 08/9 09/9 10/9 11/9 12/9 13/9 14/9 15/9 (年/月) 3.5 3.0 2004/9 05/9 06/9 07/9 08/9 09/9 10/9 11/9 12/9 13/9 14/9 15/9 (年/月) データ出所:都市未来総合研究所「ReiTREDA」 2 2016, January みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート 得キャップレート低下が顕著 ●取得キャップレートが低い最近の取引は、都市中心部や近傍に立地する 総戸数 100 戸前後の大ぶりな物件が中心 最近、世界金融危機前を下回る水準の取得キャップ う特徴がみられます。事例の中には、大阪市のセレニテ レートでの取引があった札幌市、仙台市、大阪市、福岡 新大阪弐番館(224 戸・ワンルームタイプ) 、セレニテ本町 市について、取得キャップレートの低い物件をみると グランデ(265 戸・ワンルームタイプ) 、福岡市の KDXレジ ( [図表2]) 、 都市中心部あるいは都市中心部近傍のビジ デンス大濠ハーバービュータワー(212 戸・コンパクトタイ ネス地区等に立地するものが多く、また総戸数はおおむ プ) など総戸数 200 戸を超える物件もみられます。 ね100 戸程度の比較的大規模な物件が中心であるとい (以上、 都市未来総合研究所 清水 卓) [図表 1] 国内主要都市における賃貸マンション取得キャップレートの分布 (前ページからの続き) (%) 7.0 (%) 7.0 大阪市 6.5 6.5 6.0 6.0 5.5 5.5 5.0 4.5 5.0 世界金融危機前の 最低水準 世界金融危機前の 最低水準 世界金融危機前の 最低水準を下回った、 あるいはほぼ匹敵する取引 4.5 世界金融危機前の 最低水準を下回った、 あるいはほぼ匹敵する取引 4.0 福岡市 4.0 3.5 3.5 3.0 2004/9 05/9 06/9 07/9 08/9 09/9 10/9 11/9 12/9 13/9 14/9 15/9 (年/月) 3.0 2004/9 05/9 06/9 07/9 08/9 09/9 10/9 11/9 12/9 13/9 14/9 15/9 (年/月) データ出所:都市未来総合研究所「ReiTREDA」 [図表 2] 取得キャップレートが世界金融危機前を下回った、あるいは近傍水準にある最近の取得例(札幌市、仙台市、大阪市、福岡市) 物件名称 区・市 札幌市 プライムメゾン大通公園 中央区 札幌市 中央区 北三条東三丁目₁番 札幌市営地下鉄東豊線 地₉(地番) 「さっぽろ」駅徒歩₇分 シティコート北₁条 札幌市 中央区 北一条東一丁目₆番 札幌市営地下鉄東西線 ₃号 「バスセンター前」駅徒歩₅分 グランカーサ仙台五橋 仙台市 若林区 清水小路₈番₁号 札幌市 グランカーサ北₃条 仙台市 S︲FORT榴岡公園 グレンパーク梅田北 大阪市 福岡市 交通条件 丁目番地 (最寄駅+徒歩時間) 大通西六丁目₅番地 札幌市営地下鉄東西線 ₂ 「大通」駅徒歩₂分 仙台市地下鉄南北線 「五橋」駅徒歩₁分 仙台市 JR仙石線 原町一丁目₃番₆₆号 宮城野区 「宮城野原」駅徒歩₈分 大阪市 大阪市営地下鉄谷町線 中崎三丁目₄番₂₂号 北区 「中崎町」駅徒歩₄分 用途 地域 竣工年月 取得年月 取得額 (百万円) 商業 ₂₀₀₈年₁₂月 ₂₀₁₄年₁₁月 ₂,₆₆₀ 商業 ₂₀₁₂年₁月 ₁,₂₆₆ ₂₀₁₅年₆月 HGコンパクト ₁,₀₀₇.₄₂ ₁₁,₀₉₀.₈₈ ファミリー ₁,₁₄₆.₄₆ ₅,₃₅₆.₁₉ ₁₈ ₁₂₅ ₅.₅₀% ₁₅ ₈₄ ₅.₅₀% 商業 ₂₀₀₇年₁₁月 ₂₀₁₅年₇月 ₁,₇₈₂ コンパクト ₉₂₀.₆₂ ₇,₅₇₇.₂₄ ₁₅ ₁₂₆ ₅.₃₀% ₂,₁₀₀ コンパクト ₁,₁₀₇.₄₆ ₅,₃₅₀.₀₆ ₁₆ ₁₂₀ ₅.₃₀% 商業 ₂₀₀₈年₂月 ₂₀₁₅年₄月 ₁,₃₄₀ ワンルーム ₉₄₅.₀₇ ₃,₈₁₈.₅₅ ₁₅ ₉₄ ₅.₆₀% 商業 ₂₀₀₇年₈月 ₂₀₁₄年₈月 ₅,₁₅₀ HGコンパクト ₂,₁₅₆.₃₅ ₁₄,₃₄₀.₄₄ ₁₅ ₁₈₂ ₅.₁₀% セレニテ新大阪弐番館 JR東海道本線、大阪市営地下鉄 宮原一丁目₃番₁₄号 商業 ₂₀₀₉年₁月 ₂₀₁₄年₁₂月 御堂筋線「新大阪」駅徒歩₅分 グランカーサ梅田北 大阪市 北区 豊崎五丁目₁番₇号 セレニテ本町グランデ 大阪市 西区 立売堀一丁目₄番₂₂ 大阪市営地下鉄中央線 号 「本町」駅徒歩₃分 西鉄天神大牟田線「薬院」駅・ 「西鉄平尾」駅、福岡市地下鉄 七隈線「薬院」駅徒歩₈分 取得 全体敷地 全体建物 地上階 総戸数 (m₂) キャップレート※ 面積 (m₂) 延面積 商業 ₂₀₀₇年₁₁月 ₂₀₁₅年₂月 大阪市 淀川区 大阪市営地下鉄御堂筋線 「中津」駅徒歩₃分 間取り ₃,₅₁₀ ワンルーム ₇₉₄.₀₀ ₇,₅₁₇.₄₃ ₁₅ ₂₂₄ ₅.₁₀% 商業 ₂₀₀₇年₁₁月 ₂₀₁₅年₂月 ₂,₀₅₀ ワンルーム ₆₀₁.₈₁ ₃,₇₆₂.₅₆ ₁₅ ₁₂₆ ₄.₉₀% 商業 ₂₀₁₅年₄月 ₂₀₁₅年₆月 ₄,₂₈₆ ワンルーム ₁,₁₂₄.₀₄ ₉,₂₆₆.₇₄ ₁₅ ₂₆₅ ₅.₀₀% グランフォーレ薬院南 福岡市 中央区 平尾一丁目₁₁番₂₀ 号 商業 ₂₀₀₇年₁₂月 ₂₀₁₄年₁₁月 ₁,₁₀₀ ワンルーム ₆₄₀.₆₆ ₂,₇₁₅.₇₆ ₁₀ ₉₉ ₅.₂₀% レジディア天神 福岡市 中央区 福岡市地下鉄空港線 舞鶴一丁目₆番₂₂号 「天神」駅徒歩₇分 商業 ₂₀₀₇年₅月 ₂₀₁₄年₁₂月 ₁,₁₂₂ コンパクト ₆₅₁.₂₆ ₃,₂₉₇.₂₅ ₁₂ ₈₈ ₅.₃₀% レジディア薬院大通 福岡市 中央区 福岡市地下鉄七隈線 薬院一丁目₁₀番₂号 「薬院大通」駅徒歩₂分 商業 ₂₀₀₇年₆月 ₂₀₁₄年₁₂月 ₁,₁₂₃ コンパクト ₈₂₈.₁₇ ₃,₉₀₈.₀₇ ₁₄ ₉₁ ₅.₃₀% レジディア博多Ⅱ 福岡市 博多区 博多駅東三丁目₁₀ 番₇号 福岡市地下鉄空港線 「博多」駅徒歩₉分 商業 ₂₀₀₇年₉月 ₂₀₁₄年₁₂月 ₁,₃₅₈ ワンルーム ₉₂₀.₇₃ ₃,₇₂₄.₈₇ ₁₅ ₁₂₄ ₅.₃₀% レジディア警固 福岡市 中央区 警固一丁目₈番₁₂号 福岡市地下鉄七隈線 「薬院大通」駅徒歩₅分 商業 ₂₀₀₈年₁月 ₂₀₁₄年₁₂月 ₈₃₄ ワンルーム ₅₉₁.₉₃ ₂,₃₉₆.₀₇ ₁₅ ₈₄ ₅.₃₀% KDXレジデンス大濠 ハーバービュータワー 福岡市 中央区 港一丁目₂番₁₈号 福岡市地下鉄空港線 「大濠公園」駅徒歩₉分 商業 ₂₀₀₉年₂月 ₂₀₁₅年₂月 ₄,₆₀₆ コンパクト ₂,₀₅₈.₄₇ ₁₇,₂₁₅.₈₈ ₂₉ ₂₁₂ ₅.₂₀% S︲FORT福岡県庁前 福岡市 博多区 千代四丁目₂番₈号 福岡市地下鉄箱崎線 「千代県庁口」駅徒歩₂分 商業 ₂₀₀₈年₁月 ₂₀₁₅年₄月 ₉₇₉ ワンルーム ₁₄ ₁₀₄ ₅.₃₀% ※取得キャップレートは、 物件取得前に評価された直接法還元利回り みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート ₆₆₉.₂₅ ₂,₈₉₅.₉₉ データ出所:都市未来総合研究所「ReiTREDA」 2016, January 3 経済トレンド・ウォッチ ■ 景気の動向(全国) 図 1 景気動向指数 140 (景気動向:CI指数 2010年=100) (9月) 130 120 A. 先行指数 C111.8 110 B109.3 A103.5 100 90 B. 一致指数 C. 遅行指数 80 70 1月 2005年 1月 2006年 1月 2007年 1月 2008年 1月 2009年 1月 2010年 1月 2011年 1月 2012年 1月 2013年 1月 2014年 1月 2015年 注:図の指数は第 10 次改定の値。 データ出所:内閣府 「景気動向指数」 図 2 景気ウオッチャーの景気判断指数 70 (景気の方向性:DI指数) (10月) 60 B49.1 50 A. 景気の現状判断DI A48.2 40 30 B. 景気の先行き判断DI 20 10 1月 2005年 1月 2006年 1月 2007年 1月 2008年 1月 2009年 1月 2010年 1月 2011年 1月 2012年 1月 2013年 1月 2014年 1月 2015年 データ出所:内閣府 「景気ウォッチャー調査」 図 3 企業の業況判断指数 30 (業況判断指数:業況DI) 19 (14) 20 12 (9) 10 8 (5) 3 (0) 0 ‒10 (9月) ‒20 全規模合計 大企業 中堅企業 ‒30 ‒40 中小企業 ‒50 ‒60 3月6月 9月12月3月6月 9月12月3月6月 9月12月3月6月 9月12月3月6月 9月12月3月6月 9月12月3月6月 9月12月3月6月9月12月3月6月9月12月 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 注:「大企業」は資本金 10 億円以上、 「中堅企業」 は資本金 1 億円以上 10 億円未満、 「中小企業」 は資本金 2 千万円以上 1 億円未満。 ( )内の数値は直近調査の 3 ヶ月後に関する予測値 (本稿は 12 月を対象とする予測値) 。 データ出所:日本銀行 「全国企業短期経済観測調査 (短観) 」 【データ概要】 4 2016, January 図 1 景気動向指数の CI 指数 :CI 指数は、景気の拡大・後退の大きさやテンポを示す。 (CI:コンポジット・インデックス) 景気先行指数は、景気一致指数より数ヶ月先行して動き、景気を予知するための指数。 景気一致指数は、 実際の景気動向とほぼ一致して動き、景気の現状を示す指数。 景気遅行指数は、景気一致指数より数ヶ月遅れて動き、景気の変化を確認する指数。 図 2 景気ウオッチャーの景気判断指数 :景気の動きに敏感な職業の人を景気ウオッチャーに選び、街中の景気の現状や先行き ( 2 , 3 ヶ月先)について、景気ウオッチャーの判断による景気の方向性を示す指数。 (DI 指数:50=変わらない・横ばい、50 より高い =良くなる、50 より低い = 悪くなる) 図 3 企業の業況判断指数 :業況が「良い」と答えた企業の割合から、「悪い」と答えた企業の割合を引いた値を 業況判断指数とするもの。「良い」と「悪い」の回答割合が同じ場合は「0」となる。 みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート ■ 物価・雇用・金利等の動向(全国) 図 4 物価指数 (2010年=100) 110 (10月) 105 A. 消費者物価指数 (生鮮食品を除く総合) A103.5 C101.5 100 B. 消費者物価指数 (民営家賃) B97.7 95 90 1月 2005年 1月 2006年 1月 2007年 1月 2008年 1月 2009年 1月 2010年 1月 2011年 1月 2012年 1月 2013年 注:国内企業物価指数の 10 月は速報値。 1月 2014年 C. 国内企業物価指数 (総平均) 1月 2015年 データ出所:総務省 「消費者物価指数」 、 日本銀行 「企業物価指数」 図 5 雇用情勢 8.0 (完全失業率 : %) (有効求人倍率 : 倍) (10月) 7.0 1.24 6.0 1.4 1.2 1.0 5.0 0.8 4.0 0.6 3.0 3.1% 0.4 2.0 0.2 1.0 1月 2005年 1月 2006年 1月 2007年 1月 2008年 1月 2009年 1月 2010年 1月 2011年 1月 2012年 1月 2013年 1月 2014年 1月 2015年 完全失業率 (左目盛) 有効求人倍率 (右目盛) 0.0 注:図の値は季節調整値。完全失業率の 2011 年 3 月から 8 月は、 岩手県、 宮城県、 福島県を除く全国の結果 (10 月は速報値) 。 データ出所:総務省 「労働力調査」 、 厚生労働省 「職業安定業務統計」 図 6 主要金利 (%/年) 4.000 (10月) 3.500 3.000 2.475 2.500 2.000 1.940 1.100 1.500 1.000 0.500 0.000 1月 2005年 1月 2006年 1月 2007年 1月 2008年 1月 2009年 【データ概要】 1月 2010年 1月 2011年 1月 2012年 0.300 1月 2013年 1月 2014年 長期固定金利型 住宅ローン (返済期間20年以下) 都市銀行 住宅ローン (変動) 長期プライムレート 長期国債 (10年物) 新発債流通利回り 1月 2015年 データ出所:日本銀行 「金融経済統計」 、 日本相互証券及び住宅金融支援機構ホームページ公表資料 図 4 消費者物価指数 国内企業物価指数 :全国の家計に係る財及びサービスの価格等を総合した物価を時系列的に測定する指数。 :企業間で取引される国内向け国内生産品の価格水準を示す指数。 図 5 完全失業率 有効求人倍率 :労働力人口 (15 歳以上で働く意志をもつ人)に占める完全失業者の割合。完全失業者は一定 期間中に収入を伴う仕事に従事しなかった人で、実際に求職活動を行った人。 :公共職業安定所で扱う求職者1人に対する求人数。 図 6 長期固定金利型住宅ローン 都市銀行住宅ローン (変動) 長期プライムレート 長期国債新発債流通利回り :民間金融機関と住宅金融支援機構の提携商品「フラット35」の借入金利の最高。 (保証型は含まない) :個人向け都市銀行住宅ローンの変動金利型の基準金利。 :民間金融機関が信用力の高い企業に資金を1年以上貸付ける際の基準となる貸出金利。 :金融機関や機関投資家などの間で取引される長期国債新発債の利回り。 注記:図 1 から図 6 はいずれも 2015 年 11 月末日時点で入手できたデータに基づき作成 みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート 2016, January 5 不動産市場トレンド・ウォッチ ■ 東京圏 図 1 用途別平均地価 (基準地価の前年比) (%) 8.0 7.0 住宅地2014年 6.0 5.0 4.0 3.0 2.0 3.2 4.0 1.9 2.1 1.0 0.7 1.0 1.4 1.5 1.7 1.4 2.2 2.5 住宅地2015年 3.1 2.9 1.5 2.2 2.5 1.1 0.9 1.1 商業地2014年 0.2 0.2 0.3 0.4 0.0 商業地2015年 -1.0 -2.0 東京23区 多摩地域 横浜市 川崎市 さいたま市 千葉市 注:各年 7 月 1 日現在の地価の対前年変動率の平均。 データ出所:国土交通省 「都道府県地価調査」 図 2 総人口の推移 12,000 (千人) (%) 2.0 2013年4月(左目盛) 10,000 1.5 8,000 1.0 2015年4月(左目盛) 6,000 0.5 4,000 0.0 2014年4月 前年同月比増減率 (右目盛) 2,000 -0.5 0 東京都区部 東京都下 横浜市 川崎市 さいたま市 -1.0 千葉市 2014年4月(左目盛) 2015年4月 前年同月比増減率 (右目盛) 注:各年 4 月 1 日現在の値。 データ出所:各都市の 「推計人口」 及び総務省公表資料 図 3 J-REIT 保有賃貸マンションの NOI 評価額利回り [運用時 NOI 利回り] (%) 16.0 (前年同期比:%ポイント) 2.0 14.0 1.5 2013年6月期 (左目盛) 12.0 1.0 2014年6月期 (左目盛) 10.0 6.0 0.5 0.0 8.0 -0.3 -0.3 5.1 4.0 0.0 4.7 5.3 -0.4 5.4 -0.4 5.9 -0.3 -0.5 -1.0 -1.5 2.0 0.0 5.7 全国 東京23区 都下 (多摩地域) -2.0 神奈川県 埼玉県 2015年6月期 (左目盛) 2014年6月期 前年同月比増減率 (右目盛) 2015年6月期 前年同月比増減率 (右目盛) 千葉県 注:各投資法人の 2015 年 6 月末までの決算資料による。 【データ概要】 6 2016, January データ出所:都市未来総合研究所「ReiTREDA(リートレーダー) 」 図 1 用途別平均地価 (基準地価) :都 道府県地価調査に基づく各年 7月1日現在の地価の対前年平均変動率。 都 道府県地価調査は、国土利用計画法施工令に基づき、都道府県知事が毎年 7月1日における調査 地点の正常価格を不動産鑑定士の鑑定評価を求めた上で判定するもの。 図 2 総人口 :各 都市の行政区域に常住する人口総数の推計値。 国勢調査人口を基準とし、これに毎月の住民基本台帳等の増減数を加えて推計したもの。 図 3 NOI 評価額利回り :NOI 評価額利回りは、J-REIT(上場不動産投資信託)の全投資法人が保有する住居専用型賃貸 マンションの期末鑑定評価額に対する直近 1年間の純収益 (NOI )の割合を示す。 図は地域別に物件毎 (賃料保証・固定賃料物件を除く)の NOI 評価額利回りを単純平均したもの。 みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート ■ 主要大都市(札幌・仙台・名古屋・京都・大阪・神戸・福岡) 図 4 用途別平均地価 (基準地価の前年比) (%) 8.0 7.0 6.1 6.0 5.0 4.2 4.0 3.0 2.0 1.0 2.6 0.7 1.4 3.6 4.0 4.9 4.7 2.4 1.0 1.0 0.4 0.5 0.2 0.4 住宅地2015年 3.4 2.1 1.9 0.0 3.9 3.8 3.1 住宅地2014年 4.8 0.6 1.5 1.5 1.8 2.1 商業地2014年 商業地2015年 -1.0 -2.0 札幌市 仙台市 名古屋市 京都市 大阪市 神戸市 福岡市 注:各年 7 月 1 日現在の地価の対前年変動率の平均。 データ出所:国土交通省 「都道府県地価調査」 図 5 総人口の推移 (千人) 3,000 (%) 2.0 2013年4月(左目盛) 2,500 1.5 2,000 1.0 2015年4月(左目盛) 1,500 0.5 1,000 0.0 2014年4月 前年同月比増減率 (右目盛) 500 -0.5 0 札幌市 仙台市 名古屋市 京都市 大阪市 神戸市 -1.0 福岡市 注:各年 4 月 1 日現在の値。 2014年4月(左目盛) 2015年4月 前年同月比増減率 (右目盛) データ出所:各都市の 「推計人口」 及び総務省公表資料 図 6 J-REIT 保有賃貸マンションの NOI 評価額利回り [運用時 NOI 利回り] (%) 16.0 (前年同期比:%ポイント) 2.0 14.0 1.5 12.0 1.0 10.0 0.5 8.0 6.0 4.0 -0.4 5.8 -0.2 0.0 -0.4 6.4 -0.7 6.3 -0.4 5.8 -0.3 5.5 -0.5 5.5 5.4 -0.2 5.7 2.0 0.0 -0.5 -1.0 -1.5 政令指定都市 札幌市 仙台市 注:各投資法人の 2015 年 6 月末までの決算資料による。 【データ概要】 名古屋市 京都市 大阪市 神戸市 福岡市 -2.0 2013年6月期 (左目盛) 2014年6月期 (左目盛) 2015年6月期 (左目盛) 2014年6月期 前年同月比増減率 (右目盛) 2015年6月期 前年同月比増減率 (右目盛) データ出所:都市未来総合研究所「ReiTREDA(リートレーダー) 」 図 4 用途別平均地価 (基準地価) :都 道府県地価調査に基づく各年 7月1日現在の地価の対前年平均変動率。 都道府県地価調査は、国土利用計画法施工令に基づき、都道府県知事が毎年 7月1日における調査 地点の正常価格を不動産鑑定士の鑑定評価を求めた上で判定するもの。 図 5 総人口 :各 都市の行政区域に常住する人口総数の推計値。 国勢調査人口を基準とし、これに毎月の住民基本台帳等の増減数を加えて推計したもの。 図 6 NOI 評価額利回り :NOI 評価額利回りは、J-REIT ( 上場不動産投資信託)の全投資法人が保有する住居専用型賃貸 マンションの期末鑑定評価額に対する直近 1年間の純収益 (NOI) の割合を示す。 図は地域別に物件毎 (賃料保証・固定賃料物件を除く)の NOI 評価額利回りを単純平均したもの。 注記:図 1 から図 6 はいずれも 2015 年 11 月末日時点で入手できたデータに基づき作成 みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート 2016, January 7 東京 23 区の J-REIT 賃貸マンションの賃貸収益は横ばい傾向 東京 23 区にJ-REIT が保有する賃貸マンションの賃貸収益(ここでは「レンタブル面積あたりの賃料収入単 価※」を使用) は、都心 6 区(千代田区・中央区・港区・新宿区・渋谷区・文京区) 、周辺 17 区(23 区のうち都心 6 区 以外) ともに横ばい傾向で推移しており、全般に東京 23 区内の物件の賃貸収益は、2012 年度上期以降、安定 的に推移している状況にあります。なお都心 6 区では賃料収入単価が反転・上昇傾向にあるのに対して、周辺 17 区は賃料収入単価の低下が続いており、96%を超える高水準にある稼働率が頭打ちとなった場合、 レンタブ ル面積あたりの賃料収入単価は低下傾向をたどる可能性が考えられ、都心 6 区に比べてやや弱含みの状態に あると考えられます。 ※レンタブル面積あたりの賃料収入単価 稼働面積に空室面積を合わせた賃貸可能面積全体をベースとした賃料収入単価。「稼働率×稼働面積あたりの賃料収入単価」 ((稼 働面積 / 賃貸可能面積) × (賃料収入 / 稼働面積)) で表わされる。稼働面積あたりの賃料収入単価には、空室面積の多寡の影響が反 映されていないため、当該物件全体での賃貸収益の増減は把握できない。レンタブル面積あたりの賃料収入単価は稼働状況を加味し ており、 1 物件あたりの賃貸収益の推移や変化動向を捉えるのに適した指標。 ◆東京 23 区賃貸マンションの「レンタブル面積あたりの賃料収入単価」の推移 (J-REIT 保有物件) [都心 6 区] [周辺 17 区] (%) 97 (円/月坪) 15,500 96 15,000 (%) 97 (円/月坪) 13,000 96 12,500 95 14,500 95 12,000 94 14,000 93 13,500 92 91 13,000 94 11,500 93 11,000 92 91 10,500 90 12,500 90 10,000 89 12,000 11,500 レンタブル面積あたりの賃料収入単価(円/月坪) 稼働面積あたりの賃料収入単価(円/月坪) 88 稼働率(%) 87 上期 下期 上期 下期 上期 下期 上期 下期 上期 下期 上期 下期 上期 (年) 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 89 9,500 9,000 レンタブル面積あたりの賃料収入単価(円/月坪) 稼働面積あたりの賃料収入単価(円/月坪) 88 稼働率(%) 87 上期 下期 上期 下期 上期 下期 上期 下期 上期 下期 上期 下期 上期 (年) 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 (注)固定賃料型や一棟貸の物件を除く。2009 年上期から2015 年上期まで連続してデータが開示された物件の平均値。 データ出所:都市未来総合研究所「ReiTREDA」 不動産の仲介物件のご紹介、売却のご依頼やご相談はこちらへ。 〈お 問 合 せ 先〉 宅地建物取引業:届出第2号 所属団体:一般社団法人不動産協会、一般社団法人不動産流通経営協会 公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会加盟 みずほ信託銀行株式会社 不動産マーケットレポート 2016.1 発 行 みずほ信託銀行株式会社 不動産業務部 編集協力 株式会社都市未来総合研究所 〒103-8670 東京都中央区八重洲 1-2-1 http://www.mizuho-tb.co.jp/ 〒103-0027 東京都中央区日本橋 2-3-4 日本橋プラザビル 11 階 http://www.tmri.co.jp/ ※本資料は参考情報の提供を目的とするものです。当行は読者に対し、本資料における法律・税務・会計上の取扱を助言、推奨もしくは保証するものではありません。 本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成していますが、その正確性と完全性、客観性については当行および都市未来総合研究所は責任を負いません。 ※本資料に掲載した記事の無断複製・無断転載を禁じます。
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