イヌホタルイ発生水田におけるアカスジカスミカメの薬剤防除 適期 誌名 北日本病害虫研究会報 ISSN 0368623X 著者 加進, 丈二 巻/号 60号 掲載ページ p. 159-162 発行年月 2009年12月 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波事務所 Tsukuba Office, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat 北日本病虫研報 6 0:1 5 9 1 6 2( 2 0 0 9 ) An n .R e p t .P l a n tP r o . tN o r t hJ a p a n イヌホタルイ発生水田におけるアカスジカスミカメの薬剤防除適期 - - i i l eliitaibsi-l1i 加進丈ニネ OptimumTimef o rChemicalControlo fSorghumPlantBugStenotusr u b r o v i t t a t u s (Hemiptera:Miridae) i nScirpusjuncoidesRox b .v a r .ohwianus-InfestedRiceF i e l d s J o j iKASHIN* イヌホタルイが発生した水田では,イネ出穂前の早期にアカスジカスミカメ の侵入が起こり,水田内における本種の発生密度が高まるため,斑点米の発生 を助長する原因となる.このため,イヌホタルイ発生水田における防除適期は, 発生のない水田と異なると推測された.そこで イヌホタルイ発生水田におい て,出穂始め,穂揃期,穂揃 7日後と異なる時期に薬剤散布による防除を行い, アカスジカスミカメの発生推移および、斑点米の発生頻度について調査した そ の結果,穂揃 7日後に比べ出穂始めから穏揃期の薬剤散布は,斑点米の発生を 効率的に抑制することが明らかとなった. Keyw o r d s :c h e m i c a lc o n t r o l,peckyr i c e,S c i r p u sj u n c o i d e sR o x b .v a r .o h w i a n u s ,S t e n o t u sr u b r o v i t t a t u s c i r p u sj u n c o i d 巴sR ox b .v a r .O hwianus イヌホタルイ S ( S c h o e n o p l e c t u sj u n c o i d e s( R o x b . ))は全国に分布するカ ヤツリグサ科の多年生雑草である 産卵選好性が低いため ( 2 ),イヌホタルイ無発生の水田内 で幼虫が発生することは稀であるが,イヌホタルイに対 宮城県では主要な水 しては小穂へ産卵することが知られており ( 9 ),この卵 田雑草のひとつであるが,スルホニルウレア系除草剤に に由来する幼虫の発生は斑点米形成に関与すると考えら 対する抵抗性バイオタイプが広範囲で発生し ( 1 4 ),効果 5 ) このことから,イヌホタルイ発生水田で、は, れる ( 的な成分を含む除草剤の使用による対策が進められてい 一般にアカスジカスミカメに対し有効とされる穂揃期以 るものの,現在も多発生ほ場が随所に確認されている 降の薬剤防除 ( 1 2 ) とは異なる防除適期が存在すると推 ( 10 ). 測される. アカスジカスミカメ S t e n o t u sr u b r o v i t t a t u sは宮城県 そこで,本研究では,イヌホタルイ発生水田における における斑点米カメムシ類の主要種であるが,イヌホタ アカスジカスミカメの発生密度と斑点米発生を効果的に ルイ発生水田では本種による斑点米被害が助長されるこ 抑制する防除時期との関係を検討した. とが知られている ( 5 ) 鈴木(13 ) は,ホタルイ類を含 む水田雑草と割れ籾の発生程度が異なる条件下において 材料および方法 薬剤の散布適期を検討し,水田雑草および割れ籾が多発 0 0 7年に宮城県古川農業試験場(宮城県大崎 試験は, 2 した場合は 2回の薬剤散布で十分な効果が得られなかっ 市)内の水田(lOa ,25mx4 0m) で、行った水稲品種は たと報告している この原因として,イヌホタルイの多 「ひとめぼれ」を供試し, 5月 1 1日に移植したイヌホタ 寡により,アカスジカスミカメが異なる発生消長を示す ルイ以外の水田雑草を抑制し,ほ場全体にイヌホタルイ すなわち,イヌホタルイが発生して を発生させるため,初期除草剤として 5月 1 4日にペント いない水田では,アカスジカスミカメの水田への侵入は キサゾン水和剤を 5 0 0 m l/lO a処理し ( 5 ),6月 1 1日に後 通常イネ出穂後に起こるが,イヌホタルイ発生水田では 発のノピエを除草するためシハロホップブチル粒剤を イヌホタルイの小穂発生に伴いイネの出穂、前から侵入が 1 .5 k g / 1 0 a処理した試験区は,ほ場を 8分割して設置し 始まる ( 5 ) . また,アカスジカスミカメはイネに対する た 試験区の構成は,出穂始め処理区,穂揃期処理区, ことがあげられる *宮城県古川農業試験場 M i y a g iP児 島 c t u r a lFurukawaA g r i c u l t u r a lExperim 巴n tS t a t i o n,F u r u k a w a O s a k i,O s a k i, M i y a g i9 8 9 6 2 2 7,JAPAN 円川 d 民υ 穂揃 7日後処理区および無処理区とし, 1反復の面積は が多数落下し, 8月 1 5日の小穂着生茎率は 59%となった 2,全区 2反復とした(第 1図)目殺虫剤はジノテフ 125m が,これによる本試験への影響はなかった ラン液剤を使用し, 1 0 0 0倍液を 1 5 0 L l l Oaの散布量で処 1 . アカスジカスミカメの発生推移 出穂始め処理区,穂揃期処理区および穂揃 7日 7月 3日から 9月 4日までほぼ 7日ごとに,捕虫網(柄 , 1 4日 , 2 1日 後処理区の処理月日は,それぞれ 8月 7日 6cm)を用いて各反復の中央部で 1 0回 の長さ 1m,口径 3 とし,背負式動力噴霧機を用いて散布した.なお,イネ 振りのすくい取り調査を行った(第 1図).成虫は種別に, の出穂始め(初めて出穏を見た日)は 8月 7日,出穏期 ,1 4日 , 幼虫は齢期別に個体数を計数したなお, 8月 7日 2 1日の薬剤散布はすくい取り調査後に行った 理した (全茎数の 40~50% 出穂した日)は 8 月 10 日,穏揃期(全 イヌホタルイの発生はほ場全体でほぼ均一で、あった. 2 斑点米調査 9月 2 5日に各反復から 3 0株 ( 1 0株 x3か所)を刈り取 り(第 l図),乾燥調製後1.8mmの飾で屑米を除去し,す ほ場内のイヌホタルイ発生状況を把握するため, 7月 9 べての精玄米について斑点米を調査した.斑点米は,奥 茎数の 80~90% 出穂した日)は 8 月 14 日で,試験区によ る差はなかった. 日から 8月 1 5日までほぼ 7日ごとに調査を行った調査 l l ) をもとに斑点の発生部位別に頂部,側部, 山・井上 ( は 15cmx30cmの木枠を用いたコドラート法としほ場 その他の部分の被害に分類した. 中央部 4か所(第 l図)から抜き取った株について実験 室内で株数,花茎数,小穂、着生茎数,小穂、数を計数したー その結呆は第 l表に示した 結 果 8月 1 5日における m2あた 1.アカスジカスミカメの発生推移 アカスジカスミカメ成・幼虫の発生推移を第 2図に 0 0株,花茎数は 3 , 5 5 6本,小穂数は りの発生は,株数は 4 7 , 7 1 7本であったイヌホタルイは通常花茎 1本に l個以 示した.成虫はアカスジカスミカメのみの個体数,幼虫 上の小穏を着生するが,今回試験したほ場ではコノ叶、イ は種を判別せずカスミカメムシ類の総数を齢期別に示 e z o e n s i sが多発し花茎を摂食したため小穂 ナゴ Oxyay した 無処理区における成虫の発生は, 7月 3日から 2 4日ま では低い発生密度で推移した後, 7月 3 1日に l回目のピ 1日に 2回目のピークを示した幼虫の発生 ーク, 8月 2 4日に明瞭なピークがあり, 7月 2 4日までは若 は , 8月 1 7月 3 1日には 8月 7日には老齢幼虫 ( 5齢)が発 齢幼虫(l ~2 齢)のみの発生で、あったが, 中齢幼虫 (3~4 齢), 25m 生し以降中齢および老齢幼虫がほとんどを占めた 各薬剤処理区における成・幼虫の発生密度は,処理当日 までは無処理区とほぼ同様に推移した.処理後は,出穂 始め処理区,穂揃期処理区でわずかに成虫の発生が認 められのみで,幼虫の発生はいずれの区でも認められな 40m かった. 第 1図試験区の配置と調査場所の略図 本調査では,アカスジカスミカメ以外の斑点米カメム 注1 ) 1, I Iは試験区の反復を示す 2 ) 網掛警鐘はすくい取り調査場所を示す 3 ) ←4 は斑点米調査用にイネを刈り取った場所を 示す 4 ) はイヌホタルイの調査場所を示す シ類として,アカヒゲホソミドリカスミカメ T r i g o n o t y - l u sc a e l e s t i a l i u mとフタトゲムギカスミカメ(ムギカス ミカメ) S tenodemac a l c a r a t aの成虫がすくい取られた 0 が,捕獲個体数の比率は全ての試験区においてアカスジ カスミカメカfほとんどを占めたー 第 1表試験水田におけるイヌホタルイの発生状況 7月 9日 2 7 8: t3 3 2 , 2 9 4: t2 5 2 7月1 7日 2 9 4: t3 2 2 , 9 7 2: t2 4 4 7月2 4日 3 9 4: t2 1 3 , 3 1 7: t2 3 7 7月3 1日 3 6 7: t3 8 3 , 0 6 7: t2 7 9 4 6 7: t1 1 7 1 9 . 6: t3 . 0 4 8 9: t1 3 5 9 8 9: t2 0 4 3 3 . 0: t6 . 4 , 12 8 3: t2 5 7 , 17 3 3: t1 5 0 5 2 . 3: t2 . 4 3 , 41 1: t5 6 4 1 , 9 3 9: t1 4 4 6 4. l : t5 . 3 5 , 12 8: t2 8 9 着生茎当たり(個1. 0: t0 . 0 1 .3: t0 . 0 1 .9: t0 . 2 2 . 7: tO . l 株数件朱/ぱ 花茎数(本Ir r f ) うち小穏生茎数(本I r r i ) 着生率(%) 小穂数(個 I r r i ) 注) 各数値は 1 5 c mx3 0 c m 枠 4か所の平均値士標準誤差を示す. 1 6 0 8月 7日 4 0 6: t8 1 , 10 6: t1 6 3 3 , 19 9 4土 7 7 6 44: t1 . 4 t8 1 4 5 . 9 1 1: 目 2 . 9: t0 . 3 8月1 5日 4 0 0: t4 8 . 55 6: t1 6 7 3 , 0 8 9: t8 7 2 t4 . 2 5 9 . 2: 7 1 7: t2 7 5 7, t0 . 2 3 . 7: " ' 第 2表イヌホタルイ発生水田においてジノテフラン液剤を異なる時期に散布した場合の斑点米発生状況の比較 防除時期 調査精玄 竹 米粒数1) 出穂始め 穂揃期 穏揃 7日後 無処理 斑点米粒数1) 頂部加害側部加害 その他3) 斑点米率(%) 1) 2) 計 頂部加害側部加害 その他3) 計 2 7 , 6 4 0 2 4 , 10 0 6 . 0 7 . 5 4 . 0 5 . 0 0 . 5 0 . 5 1 0 . 5 1 3 . 0 0 . 0 2* 0 . 0 3* 0 . 0 1 0 . 0 2 0 . 0 0 0 . 0 0 0 . 0 4* 0 . 0 5* 3 2, 2 7 8 2 5, 2 4 8 4 2. 5 3 8 . 5 1 .0 1 2 . 0 1 .5 4 . 0 4 5 . 0 5 4 . 5 0 . 13 0 . 15 0 . 0 0* 0 . 0 5 0 . 0 0 0 . 0 2 0 . 14 0 . 2 2 注1) 2反復の平均を示す. 2 ) 斑点米率=(斑点米粒数/調査精玄米粒数) x1 0 0 *を付した数値は無処理区との間には 5%水準で有意差があることを示す(逆正弦変換後に Dunn 巴t t法)• 3 ) 両側部または腔部の加害 部加害の比率は,無処理区に比べ穂揃 7日後処理区で有 盟国幼虫 L l ! Z ' W 幼 虫 亡コ幼虫 一←幼虫 一←成虫 意に低く(逆正弦変換後に D unnett法 , p < 0 . 0 5 ),無処理 5齢 3-4齢 1-2齢 区と出穂始め処理区および穂揃期処理区との聞には有意 差は認められなかった.その他加害部位としては両側部 (1l)または底部の加害がみられたが,各試験区間で有意 な差異はなかった. 考 察 宮城県におけるアカスジカスミカメの年開発生世代数 講 話 ~ は 3世代であり,牧草地や雑草地等の発生源における各 4 0 < : tv l穂揃 7日後処理 世代の成虫発生盛期は,越冬世代が 6月中旬 下旬,第 二 30 I 世代が 7 月下旬 ~8 月上旬,第 2 世代が 8 月中旬~下旬 長 2 0 である ( 1 2 )ーしたがって,本試験における成虫の発生は, 310 イネ出穂前は第 1世代,出穂後は第 2世代が主体であっ r0 たと判断した 4 0 3 0 2 0 1 0 O ただし,イヌホタルイの小穂抽出開始直 後の 7月上旬に発生した成虫には越冬世代も含まれてい た可能性があるー 本試験で捕獲された成虫のほとんどがアカスジカスミ カメであったことから,幼虫についてもほとんどが本種 7 / 37 / 1 07 / 1 77 1 2 47 / 3 18 1 78 / 1 48 1 2 18 / 2 79 / 4 月日 であると推察された 幼虫の発生初期からピークにかけ て齢期の進行がみられ,中・老齢を合わせた幼虫の発生 ピークは第 2世代成虫の発生直前であったことから,発 第 2図 イヌホタルイ発生水田においてジノテフラン液 生した幼虫は一部第 l世代と考えられるものの第 2世代 剤を異なる時期に散布した場合のアカスジカス が主体であると判断したこのような成・幼虫の発生は, ミカメの発生推移の比較 イヌホタルイ発生水田に特徴的なものである ( 5 ). 注1) すくい取り虫数は 2反復の平均±標準誤差を示 す. 2 ) 図中の太い矢印は薬剤処理時期を示す イヌホタルイ発生水田では,イネの出穏に伴って水田 外から飛来する成虫(1)に加え,それ以前にイヌホタル イに誘引される成虫,その次世代あるいは次々世代の 成・幼虫の発生による高密度化と加害期間の延長が斑点 2 . 斑点米調査 米被害を増大する ( 5 ) したがって,イヌホタルイ発生 斑点米調査の結果を第 2表に示した全体の斑点米率 は,無処理区に比べ出穂始め処理区および穏揃期処理区 で有意に低く(逆正弦変換後に D unnett法 , p < 0 . 0 5 ),穏 水田では,本種のこのような発生推移を十分考慮した上 で薬剤の散布時期を検討する必要がある 出穂始め処理区では,出穂、後の成・幼虫密度は低く, 揃 7日後処理区と無処理区との聞には有意な差は認めら これにより斑点米率を低く抑えることができた.穂揃期 れなかった無処理区における加害部位は頂部の比率が 処理区では,処理時期が幼虫発生のピークと重なったも 高かったが,出穂始め処理区および穏揃期処理区では頂 のの斑点米の原因となる籾への加害が始まる前であった 部加害の比率が大幅に低下し,無処理区に比べ有意な差 ことから,斑点米率を低く抑えられたと考えられた.一 unnett法 , p < 0 . 0 5 )が 認 め ら れ た 側 (逆正弦変換後に D 方,穂揃期 7日後処理区では,処理時期が幼虫発生ピー -161- 1 9 9 2 )斑点米を発生させるアカスジメクラ 2) 飯村茂之 ( ガメの寄主選好性.東北農業研究 4 5:1 0 1 1 0 2 . 3) 飯村茂之 ( 1 9 9 4 )アカスジメクラガメの加害時期と要 防除密度の検討北日本病虫研報 4 5:1 3 2 1 3 6 . 4) 神名川真三郎・今関美奈子・門間陽一 ( 2 0 0 4 )宮城県 クを経過し,第 2世代成虫の発生ピークと重なった.ア カスジカスミカメの加害による斑点米の形成は,イネの 乳熟期に最も多い ( 3,7 ,8 ) とされるが,穂揃期 7日後 処理区では乳熟期の初期にあたる穂揃期以降 7日間の 成・幼虫密度が高かったために斑点米の発生を十分抑制 できなかったと考えられた.以上の結果から,イヌホタ における斑点米多発とその要因ー北日本病虫研報 ルイ発生水田では,出穂始めから穂、揃期がアカスジカス 5 5:1 2 5 1 2 7 ミカメによる斑点米被害を効果的に抑制するための防除 5) 加進丈二・畑中教子・小野 亨・小山 淳・城所 隆( 2 0 0 9 )イヌホタルイの存在が水田内のアカスジカ 適期であることが明らかとなった. 本種による斑点米の加害部位は,登熟の早い段階では スミカメ発生動態および斑点米被害量に与える影 3:7 1 2 . 響ー応動昆 5 頂部が多く,登熟が進むにしたがって側部の比率が高ま イヌホタルイ発生水田において最も有効な防除時期は出 6) 宮田賂秀 ( 1 9 91)アカスジメクラガメによる斑点米に 2・1 0 6 1 0 8 . 対する割れ籾の影響.北日本病虫研報 4 7)宮田勝秀 ( 1 9 9 4 )アカスジメクラガメの加害時期と斑 点米発生量との関係.北日本病虫研報 4 5:1 3 7 1 3 8 . 9 0 )4種のカメムシ類放飼による斑点米 8) 永野敏光(19 の形成.北日本病虫研報 4 1・1 2 5 1 2 6 . 穂始めから穂、揃期であるという結果を得たが,側部加害 9) 大友令史・菅広和・田中誉志美 ( 2 5 )アカスジカ 8 ).特に,割れ籾の発生が多い場合は側部加害が助 る ( 長されることが知られている ( 6 ) 宮城県における斑点 米カメムシ類の防除は,穂揃期とその 7~10 日後を防除 時期とし(12 ),1回目は頂部加害, 2回目は側部加害が 起こりやすい時期に対応している.本試験の結果から, に対しては穏揃 7日後防除に比べ抑制効果が劣った ∞ 本 スミカメの生態に関する 2,3の知見北日本病虫研 試験では割れ籾の発生調査を行わなかったが,無処理区 報 5 6:1 0 5 1 0 7 1 0 ) 大川茂範-平 智文・吉田修一 ( 2 0 0 7 )宮城県の水稲 における側部加害による斑点米の発生率は頂部加害に比 べて低かったことから,割れ籾少発生条件下での試験で 栽培圃場における難防除雑草の発生状況.雑草研究 あったと推測される一方, 2 0 0 3年のような冷害年では, 5 2 (別):1 2 6 1 2 7 割れ籾の多発生が側部加害を助長し,斑点米被害が増大 1 1 )奥山七郎・井上寿 ( 1 9 7 4 )黒蝕米の発生とカメムシ ( 4 )ーこのように割れ籾の多発が予想される場合に 類との関係についてー特にアカヒゲホソミドリメク する 0 :8 5 9 4 . ラガメとの関係一.道農試集報 3 1 2 )小 野 亨 ( 2 0 0 6 )2 0 0 5年宮城県における斑点米カメ 0( 7 ):2 0 2 6 ムシ類の発生状況と防除今月の農業 5 1 3 ) 鈴木敏男 ( 2 0 0 5 )岩手県における発生環境(水田雑草, は,イヌホタルイ発生水田においても頂部加害と側部加 害の抑制に対応した体系防除が有効と推察され, 1回目 の防除を出穂始めから穏揃期と通常より早い時期に行 い , 2 回目の防除を従来と同様に穏揃期の 7~10 日後に 行うのが良いと考えられる 割れ籾の多少)に応じたアカスジカスミカメに対す る薬剤散布適期.北日本病虫研報 5 6:1 0 2 1 0 4 2 0 0 2 )スルホニルウ 1 4 ) 吉田修一・吉岡俊人・佐藤茂 ( 引用文献 1) 林 英 明 ・ 中 沢 啓 一 ( 1 9 8 8 )アカスジメクラガメの生 レア系除草剤抵抗性イヌホタルイ 抵抗性の生理, 態と防除に関する研究第 l報 生 息 場 所 と 発 生 推 分子機構と宮城県にける発生,防除の概要一.権調 1:4 5 5 3 . 移広島農試研報 5 3 6( l ) :1 1引 . 1 6 2
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