オーストラリアレポート「オーストラリア運用チームが語る同国の投資環境

2016年7月27日
投資情報室
(審査確認番号H28-TB94)
オーストラリアレポート
オーストラリア経済とリート市場の動向について
オーストラリア運用チームが語る同国の投資環境(マクロ経済編)
2016年7月、レッグ・メイソン社傘下でオーストラリア株式の運用を手掛けるマーティン・カリー・オース
トラリアから、実物資産セクターの運用戦略担当者が来日。
その際の、オーストラリアの投資環境に関するレッグ・メイソン社とのインタビュー内容を2回に分けてご紹介
します。
インドが追加利下げ
今年4回目
第2回のテーマは「オーストラリアの投資環境(マクロ経済編)」です。
オーストラリアの経済見通しについて
 堅調な人口増加や景気回復などに下支えされ、経済
成長見通しは良好
オーストラリア経済は、1992年から2015年まで24年間
で安定してプラス成長が続いています。リーマンショック
時においても、他の主要先進国がマイナス成長に陥る中で
も、オーストラリア経済はプラス成長を維持し、底堅く推
移してきました(図1)。
世界金融危機後、世界市場は脆弱な需要、主要先進国政府
の過剰債務など難しい局面にありますが、オーストラリア
は相対的に良好な経済成長を継続しています。
オーストラリア準備銀行(RBA)の経済見通し(2016年
5月6日時点)では、2016年(通年)の実質GDP成長率の
予想が2.5∼3.5%へ上方修正されました(従来予想は2.0
∼3.0%)。また、2018年半ばまでに成長率は3∼4%に拡
大すると予想され、鉱業部門の減速にも関わらず、オース
トラリア経済は相対的に高い成長率を維持していく見通し
となっています。
オーストラリアの堅調な人口増加について
図1:主要先進国の実質GDP成長率の推移
(前年比、%)
8
オーストラリア
日本
6
米国
ユーロ圏
予測
4
2
0
-2
-4
-6
1990
1995
2000
2005
2010
2015
2020 (年)
(出所)ファクトセット 1990年∼2021年 ※実質GDP成長率(IMF)
図2:各国の予想人口増減率
50
(%)
39.7
40
 自然増と海外移民の純流入によって、オーストラリア
の人口は毎年約1.4%増加(2015年12月末時点)*
30
堅実な経済成長見通しを支えているのは、オーストラリア
20
30.1
20.9
14.6
の力強い人口増加です。国連人口部の予測では、オースト
ラリアの人口は2050年までに約40%増加すると予想され
ています(図2)。
10
0
人口増加による内需拡大を背景に、GDPの約7割超を占め
るサービス産業を中心としたオーストラリア経済は、今後
も堅調に成長していく見通しです。オーストラリアの内需
関連企業は中長期的にこうした恩恵を受けるものと考えて
います。
*1982年6月からの長期平均
-2.0
-10
-10.4
-20
-7.7
-15.1
日本
ロシア
(出所)国際連合人口部
ドイツ
中国
ブラジル
米国
インド
オースト
ラリア
2015年∼2050年 予測値を使用
●当資料は、市場環境に関する情報の提供を目的としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメントの情報を基に、ニッセイアセットマネジメントが作
成したものであり、特定の有価証券等の勧誘を目的とするものではありません。実際の投資等に係る最終的な決定はご自身で判断してください。●当資
料は、信頼できると考えられる情報に基づいて作成しておりますが、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。●当資料のグラフ・数値等
はあくまでも過去の実績であり、将来の投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。また税金・手数料等を考慮しておりませんので、実質的
な投資成果を示すものではありません。●投資する有価証券の価格の変動等により損失を生じるおそれがあります。●手数料や報酬等の種類ごとの金額
及びその合計額については、具体的な商品を勧誘するものではないので、表示することができません。●当資料のいかなる内容も将来の市場環境の変動
等を保証するものではありません。
商 号 等 :ニッセイアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第369号
1/2
加入協会:一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会
図3:住宅建設許可件数の推移
オーストラリアの住宅市場について
 安定した人口増加を背景に、オーストラリアの住宅
需要は堅調
(千件)
23
資源価格のピーク時*
(2011年7月末)
20
足元のオーストラリア経済は、資源ブームのピークを過
ぎても、資源から非資源へ構造転換が進んでおり、底堅さ
が増しています。2016年1-3月期の実質GDPは、市場予想
の前期比+0.8%を上回る+1.1%となっています。
住宅市場からも、資源から非資源への転換が進んでいる事
を確認することができます。資源ブーム時には、多くの資
金が資源関連のインフラや設備投資に投入された結果、住
宅建設への資金流入が抑えられていました。しかし、資源
ブームがピークを過ぎ、資源への設備投資が一巡すると、
住宅建設は増加傾向に転じました。それまで住宅供給が不
足していたことも、足元の住宅建設許可件数の拡大に寄与
しています(図3)。
17
14
11
8
2006/1
2008/1
2010/1
2012/1
(出所)ブルームバーグ 2006年1月∼2016年5月(月次)
*RBA商品価格指数(農産物を含まず、米ドルベース)
110
(米ドル)
(円)
105
 今後の豪ドル為替相場は、堅調な内需拡大を背景に底堅
い展開に期待
 オーストラリアの健全な財政も豪ドル相場を下支えする要因
また、世界金融危機以降、日米欧の中央銀行は量的金融緩
和政策を実施し、大量に国債を買い入れており、バランス
シートが膨れ上がっています。一方、オーストラリアは堅
調な経済を背景に量的緩和を実施する状況にはなく、これ
も豪ドル相場の安定に寄与すると考えます(図5)。
100
1.00
95
0.95
90
0.90
0.85
豪ドル高
0.80
80
0.75
75
しかし、足元のオーストラリア経済は内需拡大を背景に底
堅さを増しており、米国の利上げ観測が後退したことから、
2016年1月以降の豪ドル対米ドル相場は、緩やかな豪ドル
高米ドル安傾向となっています。
1.10
1.05
対円レート(左軸)
85
豪ドルの対米ドル相場は、中国経済の減速や商品価格の下
落、利下げなどの要因から、2012年末から約28%下落し
た水準で推移しています(2016年6月末時点)(図4)。
オーストラリアは、他の先進国と比較して、政府債務残高
(対GDP比)が低く健全な状態にあり、金利水準が高い
ことも、引き続き、豪ドル相場の下支えとなると考えてい
ます。
2016/1
(年/月)
図4:豪ドル相場の推移
豪ドルの為替動向について
一方、年初来の豪ドルの対円相場は下落傾向となりました
が、依然、市場では日本銀行の追加緩和観測が根強く、急
速に進んだ米ドル安円高も修正されつつあり、今後豪ドル
は対円でも底堅く推移していくと考えています。
2014/1
豪ドル安
70
対米ドルレート(右軸)
65
2013/1
2014/1
(出所)ブルームバーグ
2015/1
0.70
0.65
2016/1 (年/月)
2013年1月初∼2016年6月末
図5:主要中央銀行の総資産対GDP比率の推移
90
(%)
75
60
日本銀行
米連邦準備銀行
欧州中央銀行
オーストラリア準備銀行
45
30
15
0
2000/3
(出所)ファクトセット
2005/3
2010/3
2015/3
(年/月)
2000年第1四半期∼2016年第1四半期
●当資料は、市場環境に関する情報の提供を目的としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメントの情報を基に、ニッセイアセットマネジメントが作
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