*グローバル投資環境 No.1349 * ご参考資料 髙木証券投資情報部 日本の1-3月GDP1次速報値 ~市場予想を上回る成長でリセッション入りを回避 2016年5月18日作成 *内閣府が18日に発表した日本の1-3月のGDPの1次速報値は前期比0.4%増加、年率換算 では1.7%の増加となり、市場予想の平均(前期比0.1%増、年率換算0.3%増)を大幅に上 回った。一方、昨年10-12月の成長率は前期比が0.3%減から0.4%減へ、年率換算では 1.1%減から1.7%減に下方修正されたが、1-3月の成長率については一部にマイナス予想も あった中で、とりあえず日本経済のリセッション入りは回避されたことになる。 *1-3月の成長率について、前期比でやや詳しくみておくと、国内需要が昨年10-12月の修正 値である0.5%減から0.2%の増加に転じ、GDPを0.2ポイント押し上げた。このうち、民間需要は 0.1%増加(10-12月は0.7%の減少)、家計最終消費支出も10-12月の0.8%減少から 0.5%のプラス成長に転換、年率換算では1.9%の高い伸びとなった。一方、民間企業設備は 10-12月の1.2%増から1.4%の減少に転じた。また、輸出が0.6%増加したのに対して、輸入 が0.5%減少したため、純輸出(外需)はGDPに対して0.2ポイントのプラス寄与となった。 *このところの株式市場では、企業収益よりも、景気刺激策や日銀の金融政策に投資家の関 心が向いているように見受けられる。1-3月GDPの高い伸びの背景として「うるう年」効果を指 摘する向きも多いものの、市場の予想を上回ったことは、政策に対する過度の思惑を後退させ る要因だと思われるため、決算がほぼ出揃ったタイミングで、今期の業績見通し、つまり予想 EPSに対して何倍まで評価するかという、株式市場の大原則に立ち返ってみてはどうだろうか。 (文責:勇崎 聡) ▼GDP項目別の推移[季調済,前期比,%] 2015年度 2014年度 10-12月 1-3月 1~3月 4~6月 7-9月 従来発表 今回修正 1次速報 寄与度 前期比GDP 1.3 -0.4 0.4 -0.3 -0.4 0.4 年率換算 5.4 -1.7 1.6 -1.1 -1.7 1.7 国内需要 1.2 -0.1 0.3 -0.4 -0.5 0.2 国内需要寄与度 (1.2) (-0.1) (0.3) (-0.4) (-0.5) (0.2) 民間需要 1.7 -0.4 0.5 -0.5 -0.7 0.1 (0.1) 民間最終消費支出 0.2 -0.8 0.5 -0.9 -0.8 0.5 (0.3) 家計最終消費支出 0.2 -0.9 0.5 -0.9 -0.9 0.5 (0.3) 民間住宅 2.1 2.2 1.7 -1.2 -1.0 -0.8 (-0.0) 民間企業設備 3.8 -1.6 0.7 1.5 1.2 -1.4 (-0.2) 民間在庫品増加寄与度 (0.6) (0.3) (-0.1) (-0.1) (-0.1) (-0.0) 公的需要 -0.2 0.9 -0.3 -0.1 -0.1 0.6 (0.2) 政府最終消費支出 0.3 0.5 0.2 0.6 0.7 0.7 (0.1) 公的固定資本形成 -2.8 3.0 -2.2 -3.4 -3.5 0.3 (0.0) 輸出 2.2 -4.8 2.6 -0.8 -0.8 0.6 (0.1) 輸入 1.5 -2.6 1.7 -1.4 -1.1 -0.5 (0.1) 純輸出寄与度 (0.1) (-0.3) (0.1) (0.1) (0.1) (0.2) (内閣府より髙木証券作成) 1/1 《ご注意いただきたいこと》当資料は投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資の最終決定はご自身でなさるようお願い いたします。当資料は信頼できると思われる各種データに基づいて作成されていますが、その正確性・完全性を保証するものではありませ ん。株式、債券、投資信託等は、価格の変動や発行者の信用状況の悪化等により投資元本を割り込むおそれがあります。また、当資料の いかなる部分も一切の権利は髙木証券に帰属しており、電子的または機械的な方法を問わず、いかなる目的であれ、無断で複製または転 送等を行わないようお願いいたします。 当社で取り扱う商品等へのご投資には、当該商品等の契約締結前交付書面、上場有価証券等書面、目論見書、お客様向け資料等をよく お読みください。 商号等:髙木証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第20号 【広告審査済】 加入協会:日本証券業協会 髙木証券インターネットホームページ:http://www.takagi-sec.co.jp/
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