ライン・ルール地域 2030年まで最大の消費 成長見込み コピーライト: By Elemaki - trabajo propio, cropped from File: Dusseldorfaire.JPG, CC BY 3.0 マッキンゼー・グローバル・インスティテュート(MGI)が世界各地の消費動向の 調査結果を発表。ライン・ルール地域が全ドイツでナンバーワンの消費成長が見込 まれる地域となった。後押ししたのは増加するシルバー人口とその購買力 ワシントンのシンクタンク、マッキンゼー・グローバル・インスティテュート( MGI)が4月4日に発表した消費者行動に関する調査「Urban World: The Global Consumers to Watch」によると、2030年まで消費成長が見込まれる地域はドイツでは5地域に限 られるという。その5地域の中でも、特にライン・ルール地域が抜きんでており、 ミュンヘン、ライン・マイン地域、ベルリン、ハンブルクを抜きトップとなった。 ライン・ルール地域だけで2030年の売上高は4000億ユーロ、年平均成長率1.5%と なる見通しだ。今日すでに1100万人以上の人口を擁するライン・ルール地域は欧州 最大のメトロポールである。 ドイツにおける消費の変化で最も重要なファクターが高齢化だ。高齢化は特に都市 部での消費に著しい影響を与えている。2015年は60歳以上の約1500万人が都市部 に居住しており、2030年には500万人ほど増加し2000万人に達する見込みだ。一方 、その間、60歳未満の人口は約440万人減少するであろう。消費の伸びの80%を支 えているのが60歳以上の人々だ。そのため企業は、製品やマーケット戦略をこの消 費者層になお一層合わせなければならない。特に、レストランやホテル利用などラ イフスタイル関連のサービスが重要で、またシルバー層をターゲットとする健康、 教育、文化やレクリエーション関連のサービスも重要な役割を担う。 news-japan.nrwinvest.com NRW.INVEST News 2016-04 さらに重要なのはヘルスケア部門である。先進国における60歳以上の消費者はヘル スケアサービスへ積極的に支出しており、これが先進諸国における消費伸び率の 1/3を占めている。都市部での平均年齢がイタリアと日本に次ぎ3位の高さとなった ドイツでも、ヘルスケア部門が消費伸び率の26%を達成し、60歳以上の消費伸長に 最も貢献している。 マッキンゼー調査報告全文 news-japan.nrwinvest.com NRW.INVEST News 2016-04 Industrie 4.0をテーマに「日独経済シンポジウム」開催 (5月23日 in デュッセルドルフ) 「日独経済シンポジウム」は多くの日系企業が集積するNRW州および州都デュッセ ルドルフで開催される、ハイレベルの日独経済交流プラットフォーム事業 毎年恒例となったデュッセルドルフでの文化・経済イベント「デュッセルドルフ/ NRW 日本デー」。経済イベントの中核「日独経済シンポジウム」の今年のテーマは Industrie 4.0 だ。基調講演にはロボット革命イニシアティブ協議会事務局長の久保智彰氏と M2Mアライアンス代表理事のヨアヒム・ドレスラー氏が登壇。日独の各専門家が企 業の事例紹介を行い、パネルディスカッションでは本課題について意見交換する。 インダストリー4.0とデジタル革命の実現可能性 - 日独企業の新しいビジネスモデル 日時:2016年5月23日(月)14:00 19:00 会場: ホテル・インターコンチネンタル・デュッセルドルフ プログラム詳細(フライヤー) お申込み (5月12日締め切り) 日独語(同時通訳あり) 参加費無料 news-japan.nrwinvest.com NRW.INVEST News 2016-04 ドイツの医療機器産業 過去最高の売上高 国内外の成長の恩恵を受け売上高は二桁の伸び。ただし収益動向は予断を許さない 状況 ドイツの医療機器メーカー約1240社の売上高は2015年11.6%増加し、総売上額は 284億ユーロとなった。業界団体SPECTARISによると、国内事業の売上高は92億ユ ーロで前年比13%のプラス。また国外事業の売上高は11%の増加で、およそ192億 ユーロを記録。従業員数は4%増加し、約13万人に達した。 2015年、全世界で需要はユーロ安、石油価格の低下、そして長引く金融緩和政策に より伸長した。殊に医療機器業界は、新興国における人口動態の変化や医療システ ムの構築・最新化から恩恵を受け、またドイツ国内でも景気回復や良好な消費者心 理が成長を後押しした。しかし、開発コストが上昇し、規制関連要求が益々複雑化 する一方で、ドイツおよびその他先進諸国においては、医療コストを抑制する動き にある。そのため、多くの企業の収益動向は予断を許さない状況だ。 さらに医療機器は多種多様であり、消費財から大きな画像診断装置まで包括するた め、各々の製品分野別に大きく状況が異なる。例えば「手術用ハサミ」は生産台数 の伸びが収益の伸びには繋がらない、というように、ドイツの補助器具産業では病 院が経費削減策を講じる中、収益確保がますます難しくなっている。 ドイツ医療機器の70%弱が輸出されていることから、国外事業は非常に重要だ。今 日、ドイツの医療機器輸出の約40%はEU加盟国向けであり、従って、EU加盟国に おける需要の安定した伸び(9%増)は、業界の成長に影響を及ぼす基礎を成して news-japan.nrwinvest.com NRW.INVEST News 2016-04 いる。さらに北米事業(16%増)の活況や、アジア(16%)およびその他新興諸国 におけるヘルスケア投資に起因する二桁成長によって、2015年の売上高が押し上げ られた。その一方でロシア事業(25%減)は引続き低調だ。 今回の調査結果は事前の期待を大きく上回るものとなった。特に2015年度第4四半 期は予想とは裏腹に非常に良好な数値を叩き出した。2016年の見通しは、不安材料 にも関わらず概して楽観的でプラス成長の継続が見込まれているものの、2015年ほ どではない、という意見が大勢を占めている。特に成長が期待されているのは国外 事業で、中国市場の成長が鈍化する可能性はあっても、アジアは引続き良好と判断 されている。また、北米事業においても再び増加が見込まれる。 出典 news-japan.nrwinvest.com NRW.INVEST News 2016-04 ドイツ航空宇宙センター (DLR) と宇宙航空研究開発機構(JAXA)が連携協定を 締結 コピーライト: DLR ドイツ航空宇宙センター (DLR) と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2月25日、在東京ドイツ連邦共和国大使館で「戦 略的連携のための機関間協定」を締結した。研究開発のさらなる相乗効果を目指し 、両国の国際競争力の強化が図られる 世界中の社会が抱える問題解決のために、航空宇宙技術を開発・利用することが今 般の協定の目標である。具体的には宇宙航空技術の研究・開発、日独協力の相乗効 果を図ること、また、両国の競争力強化が目的だ。 協定に署名したDLRパスカール・エーレンフロイント長官とJAXA奥村直樹 理事長 は、これまでの協力成果を強調し、今後の協力関係にも自信を見せた。またエーレ ンフロイント長官は日本を重要なパートナー国と位置づけた。 現在、両機関は既に地球観測、惑星研究、国際宇宙ステーションロボティクス、飛 行機設計および大気研究の分野で、日本の18の研究機関や大学と共に30以上のプロ ジェクトを推進している。奥村理事長は、航空宇宙産業の大きな変化に鑑み、国際 協力が益々重要になっていることを強調。特に民間部門や宇宙新興国の台頭ならび に宇宙開発・利用が著しいことを上げ、国の宇宙当局の役割を新たに定義付けるこ とが重要と指摘した。また今回の相互補完によって戦略的連係がさらに向上するこ とを期待すると述べた。今後の協力ではレーダー地球観測でのLバンドとXバンドの 利用や、再利用可能なロケット開発に重点を置く他、太陽系システムの研究も進める。 現在、DLRラボの小型着陸機であるMASCOT(マスコット)がJAXAの「はやぶさ 2」に搭載されている。2018年には小惑星Ryuguに到着し、地表特性を研究する予 定である。さらに国際宇宙ステーションISSを共同利用し、医療、素材開発および news-japan.nrwinvest.com NRW.INVEST News 2016-04 基礎研究における諸問題を解決することが期待されている。 出典 news-japan.nrwinvest.com NRW.INVEST News 2016-04 ビール純粋令から500年: デトモルトのシュトラーテ醸造所 コピーライト: Brauerei Strate Detmold 地元を愛し、環境にとことん配慮したビール作り。NRW州北東部の町デトモルトで は、5代目女性社長が2人の娘と共に奮闘中 ビール愛好家の間でも、ビール醸造は中世まで女性の仕事だったことは余り知られ ていない。デトモルトのシュトラーテ醸造所においては今でもその伝統が守られて いる。150年の歴史を持つ家族経営の醸造所の現社長は5代目で女性。レナーテ・シ ュトラーテ社長は2人の娘 -フリーデリケとシモーネと共に醸造所を経営している。醸造所は1853年にアドルフ・ヒュッペが設立。現在 、従業員33人を有する企業に成長している。 フリーデリケ・シュトラーテは1983年、ドイツ最年少となる19歳にしてビール醸造 マイスターとなった。担当は販売・マーケティング、並びにビールの味である。一 方シモーネは財務を担当し、社長のレナーテはマネジメント戦略の責任を負ってい る。女性3人のチームワークにより、年間生産量は1980年代初頭の1万ヘクトリット ルから今、16万ヘクトリットルにまで増加している。 シュトラーテ醸造所の特徴は環境にやさしいウィンクトップ(Bügelverschluss)の 瓶。この栓タイプの瓶ビール生産量では1980年から第2位の座につけている。年間 生産量は3900万本。つまり3900万個の王冠を節約していることになる。さらに、瓶 のラベリング工程でのアルミ蒸着の回避、また熱回収の新技術の導入など強い環境 志向が特徴だ。 シュトラーテ醸造所のモットーは「地域に生き、地域のために生きる」。ビールに news-japan.nrwinvest.com NRW.INVEST News 2016-04 は選りすぐりの材料のみを使用している。トイトブルク山地のベアレベック水源の 「軟水」、ドイツ産の大麦、ならびに世界でも有名なテットナンクとハラータウ地 方の高品質のホップ。このような努力により、シュトラーテ醸造所のビールは毎年 ドイツ農業協会(DLG)から表彰されている。 他とは異なるビールを欲する昨今の強いトレンドがシュトラーテ醸造所の成長を後 押ししている。製品には、伝統的な小麦ビール、ピルスナー、ラント・ビール、セ ラー・ビールの他にも、製造特許権を持つグリュービールも生産している。これは クリスマスの香辛料入りのビールで、温めて飲むので寒い日には最高だ。ビール消 費量が落ち込む冬に備える独自の対策である。なかでも特に人気が高いのがデトモ ルトの「トゥスネルダ・ビール」だ。この名称は、ファルスとの戦いに勝利したゲ ルマン族長のアルミニウスの妻の名前に因んでいる。紀元9年、アルメニウスは、 デトモルト近郊のトイトブルク山地でローマのファルス将軍に勝利した。2000年経 った2009年の「ファルス年」にはこの歴史的勝利を祝う一連の展示やイベントが行 われ、トゥスネルダ・ビールの販売も始まった。このビールは2013年、「ビール・ オブ・ザ・イヤー」に選ばれ、メルケル首相も試飲した。 デトモルト・シュトラーテ醸造所ホームページ news-japan.nrwinvest.com NRW.INVEST News 2016-04 NRW州の the Best 企業インタビュー動画 日本語字幕付 コピーライト: NRW.INVEST GmbH 産業用自動化技術のフェニックス・コンタクト社や刃物のツヴィリング等、それぞ れの分野でグローバル・リーダーとして事業展開するNRW州の the Best 企業のインタビュービデオが、Youtubeに公開されている。日本語字幕付き動 画10本のうち、今号では5本を紹介する NRW州の立地マーケティングキャンペーン「Germany at its Best」のパートナー企業や研究所/機関と共に、デュッセルドルフの NRW.INVEST(NRW州経済振興公社)がプロモーションビデオを制作した。NRW州 に立地するグローバル・リーダー企業のトップ等がインタビュー形式で、自社と NRW州をPR。Youtubeに公開されている日本語字幕付きの動画10本のうち、下記 5本(各々1分半強)をご紹介。是非閲覧ください。 1. デュッセルドルフ国際空港 (空港の革新的サービス 駐車場ロボット が登場。車を預けるとロボットが空いてい る駐車スペースを自分で探し駐車してくれる) 2. Fraunhofer IML (フラウンホーファーのロジスティクス研究所。「蟻の群れ」原理を取り入れた最新 物流システムを実験中) 3. ケルン大聖堂 / Farina (ケルン大聖堂とその建設に大きく貢献したファリナ家の物語。ファリナ家は「オー デコロン」を世に送り出した) 4. Phoenix Contact (産業自動化技術の世界的マーケットリーダー。Industrie 4.0 に積極的に取り組み、its' OWL のメンバーとなっている) 5. Zwilling (双子マークで知られるNRW州ゾーリンゲンに拠点を置く刃物メーカー。たゆまぬ 新製品開発への努力が語られている) news-japan.nrwinvest.com NRW.INVEST News 2016-04 他5本は次号ニュースレターにて紹介予定。 news-japan.nrwinvest.com NRW.INVEST News 2016-04 2016年3月NRW.BANK.ifo景況感指数 (速報) コピーライト: NRW.BANK 景況感に明るい日差し。現況評価の大きなプラス指数が、先行き動向の悪化予測を 上回り、2016年3月の景況感指数はマイナスを脱した 3月のNRW.BANK.ifo景況感指数は、直近2ヶ月間の大幅な冷え込みから回復した。 調査回答企業は現況をポジティブに評価。しかし6ヶ月間の先行き動向へは懐疑的 な見方が再び増加した。 製造業の景況感は明らかな改善を見せた。現況への満足度は上がったものの、先行 き動向では前月比で評価が若干下がった。建設業の景況感も前月比で大きく改善。 現況への厳しい見方が減少し、また先行きへの悲観的な見方が影を潜めた。小売業 の景況感は3ヶ月連続で冷え込んだ。現況評価は2015年2月以降初めて「不満」が大 半を占めた。しかし、6ヶ月間の先行き動向では、前月見られた悲観的予想は減少 した。卸業の景況感は再び明るさを取り戻した。現況評価は直近の数ヶ月比で大き く改善した。一方、先行きに関しては楽観的見方が再び弱まった。 NRW州の景況感指数(季節要因調整済) 月/年 04/15 05/15 06/15 07/15 08/15 09/15 10/15 11/15 12/15 01/16 02/16 03/16 景況感指数 3.6 6.7 5.1 5.3 7.5 6.2 9.0 6.3 7.7 2.9 -1.3 0.3 現況 7.8 8.4 8.7 11.5 11.3 8.0 12.5 10.1 10.1 8.5 5.3 9.2 期待 指数 -0.7 4.9 1.6 -0.7 3.7 4.5 5.5 2.5 5.4 -2.6 -7.7 -8.2 出典:NRW.BANK news-japan.nrwinvest.com NRW.INVEST News 2016-04
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