<マーケット・レター> 2016年3月10日 レッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社 ニュージーランド準備銀行は0.25%の利下げを決定 ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は0.25%の利下げを決定。ウィーラー総裁は今後の追加利下げの可能性も示唆。 RBNZの90日物銀行間金利の見通しは、2017年に向けて政策金利が2%程度まで引き下げられる可能性を示す。 インフレ率は2018年にかけて2%への上昇が予想されている。インフレ環境の改善は政策金利の下支え要因に。 移民流入や金融緩和などから国内経済は底堅い成長を持続。RBNZは2016年度の経済成長率を+3.1%と予想。 図1:ニュージーランドの政策金利とインフレ率 RBNZは政策金利を2.25%へ引き下げ ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は、2016年3月10日 9 の政策決定理事会において政策金利を2.25%へ0.25% (%) RBNZ予想 8 引き下げる決定をしました(図1)。 ニュージーランド準備銀行 政策金利 7 ウィーラーRBNZ総裁は声明において、世界経済見通し の悪化や、(乳製品価格下落による)乳業セクターの減速、 6 インフレ期待低下などのリスク要因を指摘し、緩和的な金 5 融政策を継続する方針を示しました。また、「将来の平均 4 インフレ率が目標レンジの中心近辺で推移することを確実 にするため、追加緩和が必要となる可能性がある」と述べ、 今後の追加利下げの可能性も示唆しました。 銀行間金利予想は追加利下げの可能性を示唆 先行きの金融政策の目安となるRBNZの90日物銀行間 90日物銀行間金利 消費者物価指数 (CPI、前年比) ( 上限) 3 2 2.25% インフレ・ターゲット(中心値) 1 ( 下限) 0 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 (年) 金利の見通しは、2017年に向けて政策金利が2%程度ま (出所)ニュージーランド準備銀行(RBNZ)、ニュージーランド統計局 (期間)政策金利:2004年3月末~2016年3月10日 で引き下げられる可能性を示しています。 CPI・90日物銀行間金利:2004年1-3月~2015年10-12月(実績) もっとも、燃料価格の下落等の要因によって2015年 図2:ニュージーランドの実質GDP成長率予想 10-12月期には前年比+0.1%まで低下した消費者物価 指数(CPI)伸び率は、2017年から2018年にかけてインフ レ目標レンジの中心値である2%へ上昇すると予想されて (前年比、%) 5 (RBNZ予想) います。インフレ環境が改善に向かえば、政策金利を下支 4 えする要因となると期待されます。 3 ニュージーランド経済は底堅い成長が継続へ 2 また、ニュージーランド景気に関しては、堅調な移民流 入や観光業、建設活動、緩和的な金融政策が経済成長 を支援しているとの見方が示されました。今回示された 1 0 RBNZの経済見通しでは、ニュージーランドの実質GDP成 -1 長率は2015年度の+2.3%から2016年度には+3.1%へ -2 回復が予想されています。特に、足元ではオークランドの 住宅販売が鈍化する兆しがあるものの、オークランド以外 の地域で住宅建設の動きが拡大するなど、景気拡大が全 国的な広がりを示しつつあります。 【年度予想】 2015年度 2016年度 2017年度 2.3% 3.1% 3.1% -3 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 (年) (出所)RBNZ (期間)2005年1-3月~2015年7-9月(実績) (注)年度は各年4月~翌年3月。 ●当資料は、説明資料としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社(以下「当社」)が作成した資料です。●当資料は、当社が各種データに基づいて 作成したものですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証す るものではありません。また記載されている見解、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。●この書面及びこ こに記載された情報・商品に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で 配布することはご遠慮ください。●当資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、証券の売買の勧誘を目的としたものではありません。
© Copyright 2024 ExpyDoc