(第25回) 最終処分場所の記載方法について

廃棄物管理の実務
第 25 回【
~こんな時、どうする?どうなる?廃棄物処理法~
最終処分場所の記載方法について 】
こんな時…
産業廃棄物処理委託契約書の法定記載事項である
「処理施設の所在地」とは、焼却・破砕などの
中間処理業者の所在地のことだが、
例えば中間処理業者が、委託した廃棄物をすべて
固形燃料化(再生)し製紙会社に売却している場合、
「最終処分場所の所在地」はどのように記載すれば良いか?
どうなる?
今回のケースは、中間処理されたものが固形燃料として製紙会社に売却されることから
「再生」を委託していることになります。
このため、
【廃棄物処理法施行令第 6 条の 2 第 4 ハ】に基づき、処理委託契約書の「処理施
設の所在地」には、
「再生」の場所の所在地等を記載することになります。
また、
「再生」は最終処分に該当するとされているので、最終処分を委託していることにも
なり、最終処分場所の所在地等を記載する必要はありません。
もし中間処理(再生)後に残さが生じている場合は、この残さは中間処理産業廃棄物に該
当します。それを埋立処分するとなると、それを行う場所が最終処分場所の所在地等に該
当すると考えられますので、注意して下さい。
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■参考■
※条文抜粋※ 廃棄物処理法施行令第 6 条の 2 第 4
四 委託契約は、書面により行い、当該委託契約書には、次に掲げる事項についての条項
が含まれ、かつ、環境省令で定める書面が添付されていること。
イ 委託する産業廃棄物の種類及び数量
ロ 産業廃棄物の運搬を委託するときは、運搬の最終目的地の所在地
ハ 産業廃棄物の処分又は再生を委託するときは、その処分又は再生の場所の所在地、
その処分又は再生の方法及びその処分又は再生に係る施設の処理能力
ニ 産業廃棄物の処分又は再生を委託する場合において、当該産業廃棄物が法第十五条
の四の五第一項の許可を受けて輸入された廃棄物であるときは、その旨
ホ 産業廃棄物の処分(最終処分(法第十二条第五項に規定する最終処分をいう。以下
同じ。
)を除く。
)を委託するときは、当該産業廃棄物に係る最終処分の場所の所在
地、最終処分の方法及び最終処分に係る施設の処理能力
監修:弊社顧問
尾上雅典氏(行政書士エース環境法務事務所代表)