第03回 10月20日

電磁気学 2 秋学期 レポート問題
第 3 回 2015/10/20
レポート提出日 : 2015/10/27 の授業中
各レポートの問題と解答は
http://www-het.ph.tsukuba.ac.jp/˜ishizuka/Link/gakumu.html
にあります。
1. 静電ポテンシャルが
ϕ(⃗r) =
Q 1 −mr
e
4πϵ0 r
( r = |⃗r| , m > 0 )
(1)
である場合を考える。
⃗ r) と 電荷密度 ρ(⃗r) を求めよ。
(a) 微分形の Gauss の法則 から、電場 E(⃗
(b) 半径 R の球面を S とする。この球面上で、
∫
⃗
q(R) = ϵ0
dS ⃗n · E
(2)
S
を計算せよ。
(c) Gauss の法則によれば、前問で求めた q(R) は、半径 R の球内 V に含まれる電荷と等
しいはずである。これを実際に以下の積分を計算して確かめよ。
∫
d3 rρ(⃗r)
(3)
V
ここで、ρ(⃗r) は 問題 (a) で求めた電荷密度である。
(d) 全電荷を求めよ。
裏へ続く
1
2. 無限に広がった xy-平面 の z = −h と z = h ではさまれる領域に一定電荷密度 ρ0 で電荷が
分布している場合を考える。静電ポテンシャル ϕ(⃗r) は、以下の Poisson 方程式を満たす。
∇2 ϕ(⃗r) = −ρ(⃗r)/ϵ0
(4)
ここで、ρ(⃗r) は位置 ⃗r での電荷密度であるが、今の問題の場合、以下であたえられる。
ρ(⃗r) = ρ0 · Θ(h − z)Θ(h + z) ,
(
⃗r = (x, y, z)
)
(5)
⃗ r) は以下の形をとる。
xy-平面内の並進対称性より、静電ポテンシャル ϕ(⃗r) と電場 E(⃗
ϕ(⃗r) = ϕ(z)
⃗ r) = E(z) · ⃗ez
E(⃗
,
(
⃗r = (x, y, z)
)
(6)
(7)
従って、(4) は以下となる。
d2
ϕ(z) = −(ρ0 /ϵ0 ) · Θ(h − z)Θ(h + z)
dz 2
(8)
(a) (8) を x < −h, −h < z < h, h < z の三つの領域に分けて積分し、ϕ(z) を求めること
を考える。ここで、ϕ(0) = 0 ととることにする。
積分で求めた ϕ(z) には、いくつかの未定定数が含まれるが、条件 :
z = h と z = −h で、ϕ(z) と E(z) が連続である。
(9)
から、未定定数が一意に決定する。これらを使って ϕ(z) を求めよ。また、ϕ(z) から
E(z) を求めよ。
(b) 積分型 Gauss の法則を使って、電場を求め、前問の答えと比較せよ。
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