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欧州
2016年2月26日
ロシア、政策金利に引き下げ余地も
ロシア中銀が発表したロシアの外貨準備高は3,794億ドルとなり、年初来で増加傾向を示しています。外貨準備が増
加傾向を示し、インフレ率が低下傾向にある中、景気対応のため、ロシア中銀が利下げする可能性もあると考えます。
ロシア:
外貨準備は年初来で92億ドル増加
ロシア中央銀行が、2016年2月25日に公表した週次の外貨
準備高統計によると、2016年2月19日時点のロシアの外貨準
備高は3,794億ドルとなり、前の週から30億ドル減少しました。
しかし2016年年初からでは92億ドル増加しており、概ね上昇
傾向を維持しています(図表1参照)。
ロシアの外貨準備は、2015年中頃まで急速に減少していま
したが、その後、外貨準備残高の推移には落ち着きも見られ
る展開となっています。
その結果、外貨準備高は徐々にではありますが回復傾向を
示す一方、政策金利は高止まりする状況となっています。
しかし、足元の経済状況を見ると、ロシアのインフレ率は低下
傾向である一方、景気回復は鈍い状況が続いています。原油
価格は底打ちしたとの確信はありませんが、一部の産油国内
で生産維持の合意が見られるなど、下落傾向に歯止めがか
かる兆しも見られます。
一方で、ルーブルの動きは未だ不安定ではありますが、経済
の状況などを勘案すると、2016年3月18日に開催される政策
会合では、利下げが実施される可能性もあると考えます。
図表1:ロシアの外貨準備高の推移
どこに注目すべきか:ルーブルの動向、イン
フレ率、政策金利の水準
ロシアルーブルの動向には今後も注意が必要ながら、外貨
準備高に落ち着きが見られること、インフレ率も低下傾向で
あること、景気てこ入れの必要性が高いことなどを踏まえると、
ロシア中銀は政策金利を引き下げる可能性もあると見られま
す。
まず、ロシアルーブルの最近の動きを簡単に振り返ると、原
油価格の動向と(恐らく)米国の金融政策にルーブルの動向
は左右されてきたと考えられます。特にロシアの主要な輸出
品である原油の価格下落がルーブルの動向に与える影響は
大きいといえます。原油安などによりルーブルが下落したこと
で、輸入価格が高騰しインフレ率は急上昇しました。
このようにインフレ率上昇とルーブル安が進む中で、ロシア
中銀は、利上げと介入による対応を行ってきました。ロシアの
政策金利は2014年末には17%まで引き上げられました(図表
2参照)。また、ルーブルを下支えするために為替市場で介入
を行った結果、外貨準備高が2015年中頃まで急激に低下し
ました(図表1参照)。足元では、ロシア中銀は介入を減らして
いる模様で、中銀総裁の最近の発言でも、金融不安がない
限り介入しない方針が示されています。一方で、政策金利に
ついては、その後17%から引き下げてきましたが、ルーブル安
への対応もあり、2015年中頃からは11%で据え置いています。
ピクテ投信投資顧問株式会社
(週次、期間:2011年2月25日~2016年2月19日)
600
10 億ドル
550
500
450
400
350
300
11年2月
12年2月
13年2月
14年2月
15年2月
図表2:ロシアの政策金利推移
(日次、期間:2014年2月24日~2016年2月24日)
18 %
16
14
12
10
8
6
4
14年2月
14年8月
15年2月
15年8月
16年2月
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
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