1/5 グリーンの公式 の応用 調和関数 電通大数学:山田 2/5 空間内で,点 P(p, q, r) として √ − → rP = kPXk = (x − p)2 + (y − q)2 + (z − r)2 とおくと, 1 rP は 点 P 以外で定義された 調和関数である. ∇ 2 ∇ −1 rP 1 rP =0 ∇2 ϕ = div ∇ϕ 1 − → = PX の面積分は「点 P を中心とした立体角」である. 3 rP ・点 P を中心とする半径 ε の球を Bε とすると ∫ −1 − → · dS = 4π ∇ rP ∂Bε ∂Bε は半径 ε の球面 3/5 連続関数 ϕ について, ε がじゅうぶん小さいと,点 x が Bε で動いても ϕ(x) の ϕ(P) からの誤差は小 さいはず.すると ∫ −1 − → lim ϕ(x)∇ · dS = ε→0 ∂B rP ε ∫ −1 − → ϕ(P)∇ · dS rP ∂Bε = 4π ϕ(P) 一方,点 P を含まない閉領域 V では,発散定理により ∫ ∫ −1 − → 2 1 ∇ dv = 0 · dS = −∇ rP rP ∂V V V この積分に ϕ を挿み込む. 4/5 よって(説明が厳密ではないが),一般の閉領域 V で ∫ 4πϕ(P) P ∈ intV 1 −ϕ∇2 dv = 0 rP V P が V の外 グリーンの(大)公式の1つ ∫ ∫ ) ( ψ∇2 ϕ − ϕ∇2 ψ dv = V ( − ) → → − ψ n (ϕ) − ϕ n (ψ) dS ∂V → − n は境界 ∂V の外向き単位法ベクトル でψ= 1 rP とおき,ϕ を調和関数(∇2 ϕ ≡ 0)とすると P ∈ intV のとき ( ∫ 4πϕ(P) = ∂V ) 1 1→ → − − n (ϕ) − ϕ n ( ) dS rP rP 5/5 調和関数は 領域 V の 中の点 P での値が 境界 ∂V の観測だけで決まる! !
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