日経平均株価は大幅下落、10年国債利回りは史上初のマイナスに

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2016年2月9日作成
日経平均株価は大幅下落、10年国債利回りは史上初のマイナスに
今回のポイント
 米国の金融政策と世界経済の先行きの不透明感が強まる中、リスク回避の姿勢が強まったことを背景
に、8日の欧米の株式市場は大きく下落しました。9日、東京市場でも株価は円高の進行とともに大幅下
落し、10年国債利回りは史上初のマイナスとなりました。
 各国の景気先行きに不透明感が強く、金融市場は神経質な展開が予想されます。ただし、各国の政策
対応が進み、金融ショックや大きな景気後退が回避できる可能性が高まれば、日本株を始めとする各国
の株価は次第に落ち着きを取り戻し、下値を固めていくとみられます。
足元の金融市場動向
日米の株価指数の推移
1月29日に日銀の想定外の追加緩和がなされたも
のの、足元では引き続き米国の金融政策と世界経済
の先行きの不透明感が強まる環境にあります。米国
の景況感指数は鈍化傾向を示す一方で、雇用関連
の統計は比較的堅調さを示していることから、FRB
(米連邦準備制度理事会)の利上げが3月にもあると
の観測が金融市場の悪材料となっています。
為替市場では1月29日に1米ドル=121円台をつけ
て以降ほぼ連日、米ドル安が進行しています。日本
の第3四半期の企業業績では下方修正する企業が
多く、円高が加わり業績の先行き懸念が強まる状況
で、優良株もポジション調整の対象となりました。ま
た、ドイツの大手銀行に資金繰りへの懸念が強まる
中、CDSスプレッド(信用リスク)が急拡大するなど信
用問題へのリスク要因も加わり、短期筋のファンドが
売りを仕掛けやすい環境となりました。
(円)
22,000
(2015年2月6日~2016年2月8日)
(米ドル)
19,000
20,000
18,000
18,000
17,000
16,000
16,000
日本(左軸)
米国(右軸)
14,000
15/2
15/6
15/10
15,000
16/2
(年/月)
※日本は日経平均株価、米国はダウ・ジョーンズ工業株価平均を使用。
金利の推移
(%)
2月8日、欧州株式市場では、金融株が大きく下落
し、米国株式市場では金融株に加えて成長株として
評 価 さ れ て き た IT 関 連 銘 柄 群 が 売 ら れ 、 ダ ウ ・
ジョーンズ工業株価平均は約1.1%下落の16,027.05
米ドルで取引を終えました。
0.6
9日、日経平均株価は海外市場の流れを受けて大
幅安で始まり、昼前後からは為替が114円台に大きく
円高が進んだことから下げ幅が拡大し、前日比
918.86円安(約5%の下落)と今年最大の下げ幅とな
り16,085.44円で引けました。また、10年国債利回りは
史上初のマイナスとなりました。
0.2
(2015年2月6日~2016年2月8日)
0.5
0.4
0.3
0.1
0.0
-0.1
15/2
15/6
15/10
16/2
※金利は日本10年国債利回りを使用しています。
(年/月)
(出所:BloombergのデータをもとにDIAMアセットマネジメント作成)
※上記は、将来の市場動向を示唆・保証するものではありません。※巻末のご注意事項等を必ずご確認ください。
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金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第324号
加入協会/一般社団法人投資信託協会
一般社団法人日本投資顧問業協会
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160209情報日経平均株価-1
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今後の市場見通し
為替の推移
主要国の株式市場では、米国の利上
げペースが各国の景気回復に与える影
響が不透明なことや、原油価格も不安定
な動きが続くと予想されることから、引き
続き神経質な展開が予想されます。
米ドル高
(円安) (円)
128
今後のイベントについては、10日と11
日に予定されているイエレンFRB議長の
議会証言があります。このような金融情
勢の中、金融政策等に関するコメントに
注目が集まっています。また、欧州金融
機関の資金繰り懸念も予断は許さない
状況です。しかし問題視される金融機関
には支払い能力が十分あるともいわれ
ており、市場の感応度が高まり過ぎてい
るという可能性もあります。
為替
レート 120
(2015年2月6日~2016年2月8日)
124
116
米ドル安 112
(円高)
15/2
15/6
15/10
16/2
(年/月)
原油価格の推移
(米ドル/バレル)
(2015年2月6日~2016年2月8日)
70
一方で、投資家の押し目買い意欲は
強く、各国の政策対応が進み、金融
ショックや大きな景気後退が回避できる
との見方が強まれば、日本株を始めとす
る各国の株価は次第に落ち着きを取り
戻し、下値を固めていくとみられます。
60
50
40
30
20
15/2
15/5
※WTI原油先物価格を使用。
15/8
15/11
16/2
(年/月)
(出所:BloombergのデータをもとにDIAMアセットマネジメント作成)
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