日経平均株価は17000円割れ

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マーケットレポート
2015年9月29日作成
世界的な景気先行き警戒感が一段と強まる中、日経平均株価は17,000円割れ
今回のポイント
 中国の経済先行き懸念が一段と強まったことで9月28日の欧米の株式市場は下落しました。東京市場で
も海外市場の流れを受け、29日の日経平均株価は、終値では今年1月16日以来となる17,000円割れと
なり、16,930円84銭と前日比714円27銭安で取引を終えました。
 8月に起こった中国発の世界同時株安がどの程度世界の景況感や企業行動に影響をもたらしているの
かを見極めようとする市場参加者が多い中、今後金融市場では徐々に落ち着きを取り戻し、世界主要
国の経済指標、企業業績に加え、商品市況の動き等をにらんだ展開になっていくとみています。
足元の金融市場動向
株価指数の推移
9月16-17日のFOMC(米連邦公開市場委員会)
で政策金利の据え置きが決定されてから、投資家
が世界経済の先行きにも警戒感を強める状況となり
ました。さらに、ドイツ大手自動車メーカーによる排
ガス規制をめぐる不正問題や、米国では連邦債務
の法定上限引き上げの期限を11月に控えて下院
議長が辞職することになったことが債務問題の再燃
懸念となり、金融市場に影響を与える状況となって
いました。
(2014年9月26日~2015年9月28日)
(円)
22,000
(米ドル)
19,000
日本(左軸)
米国(右軸)
9月28日には、中国の工業関連の経済指標が大
きく悪化したことが材料視され、ダウ・ジョーンズ工
業株価平均は一時16,000米ドルを割り込むなど欧
米の株式市場は下落し、為替市場では米ドルが対
円で119円台と円高が進み、米国10年国債利回り
は 2.09 % に 低 下 し ま し た 。 こ こ も と の 原 油 価 格
(WTI)の下落から、大手総合天然資源会社の財務
状況が不安視されたことで同社の株価が急落する
など、リスク回避の動きは強まっています。また、先
行き警戒感を強める金融市場は保守的な企業行動
を促しており、スペインの大手金融機関の起債も延
期されました。
20,000
18,000
18,000
17,000
16,000
16,000
14,000
14/9
14/12
15/3
15/6
15,000
15/9
(年/月)
※日本は日経平均株価、米国はダウ・ジョーンズ工業株価平均を使用。
VIX指数の推移
(2014年9月26日~2015年9月28日)
50
40
30
20
海外市場の流れを受け、29日の日経平均株価は
大きく下落して始まり、終値で今年1月16日以来の
17,000円割れとなる16,930円84銭で取引を終えま
した。
10
0
14/9
14/12
15/3
15/6
15/9
(年/月)
※VIX指数とは、シカゴ取引所が算出・公表している「ボラティリ
ティ・インデックス」の略で、20を超えると、一般的に市場が混乱
していると判断されます。
(出所:BloombergのデータをもとにDIAMアセットマネジメント作成)
※上記は、将来の市場動向を示唆・保証するものではありません。※巻末のご注意事項等を必ずご確認ください。
商 号 等 / DIAMアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第324号
加入協会/一般社団法人投資信託協会
一般社団法人日本投資顧問業協会
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150929情報日経平均株価-1
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今後の市場見通し
為替の推移
主要国の株式市場は足元の株価調整に伴い割安感 米ドル高 (米ドル/円) (2014年9月26日~2015年9月28日)
(円安) 130
が出てきていますが、依然として、経済指標や企業業
績の下振れには敏感に反応する状況は変わっていま
125
せん。引き続き、世界各国の経済指標の変化度合や、
120
各国の企業業績の期待値とのかい離、およびマクロと
ミクロ両面でファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を 為替 115
レート
精査しながら下値固めをする時間がしばらく必要とみ
110
ています。
今後、各国経済指標では10月1日の日銀短観、中国
105
のPMI(購買担当者景気指数)と米国ISM製造業景況
100
指数、2日の米国雇用統計が注目されます。
米ドル安
14/9
14/12
(円高)
15/3
15/6
ただし、主要国の企業業績については、内需関連を
原油価格の推移
中心とした非製造業の業績は底堅く、過去の業績下
方修正局面に比べると、下振れは軽微とみており、企 (米ドル/バレル) (2014年9月26日~2015年9月28日)
100
業の公表するガイダンス(解説)などの詳細情報に注
目しています。
15/9
(年/月)
80
8月に起こった中国発の世界同時株安がどの程度
世界の景況感や企業行動に影響をもたらしているの
かを見極めようとする市場参加者が多い中、今後金
融市場では徐々に落ち着きを取り戻し、世界主要国
の経済指標、企業業績に加え、商品市況の動き等を
にらんだ展開になっていくとみています。
60
40
20
14/9
14/12
15/3
15/6
15/9
(年/月)
※WTI原油先物価格を使用。
株価指数およびPERの推移
(2014年9月26日~2015年9月28日)
1,800
(ポイント)
(倍)
25
TOPIX(東証株価指数)(左軸)
PER(右軸)
1,600
20
1,400
15
1,200
10
1,000
14/9
14/12
15/3
15/6
5
15/9
(年/月)
(出所:BloombergのデータをもとにDIAMアセットマネジメント作成)
※上記は、将来の市場動向を示唆・保証するものではありません。※巻末のご注意事項等を必ずご確認ください。
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