リーマン・ショック前の高値を更新。

情報提供資料
マーケットレポート
2015年2月19日作成
日経平均株価、リーマン・ショック前の高値を更新。今後の見通しは?
今回のポイント
 2月18日、ECBはギリシャの銀行向けの支援を継続、ギリシャも融資延長申請を行うとの観測が台頭しまし
た。米国の政策金利も当面維持されるとの見方が台頭したことなどから米国株は値を戻しました。
 19日の東京市場では、海外の金融市場動向を受け、日経平均株価は節目となる2007年2月26日の取引
時間中の高値18,300円を超えるなど上昇、リーマン・ショック前の高値を更新し18,264円79銭で引けました。
 今後、日本の株式市場は、景況感の下げ止まりや株主還元・資本政策に前向きな発表をする企業が増え
ていることから投資環境は良好であると考えられます。
足元の金融市場動向
日本の株価指数の推移
足元の金融市場では、2月16日のユーロ圏財
務相会合でギリシャの金融支援が合意に至らな
かったものの、18日のECB(欧州中央銀行)の政
策委員会でギリシャの銀行向けの緊急流動性
支援(ELA)を683億ユーロ(従来は650億ユー
ロ)に増額し、またギリシャ政府が融資合意の6
カ月延長を申請するとの観測も伝わりました。同
日、米国でも1月のFOMC(米連邦公開市場委
員会)の議事録が公表され、多くのメンバーは、
経済のリスク要因を踏まえて政策金利を過去最
低水準で維持することが望ましいと判断したこと
が判明し、国債利回りは低下し、米国株は値を
戻す展開となりました。
(2007年7月9日~2015年2月18日)
(円)
20,000
18,000
16,000
14,000
12,000
10,000
8,000
6,000
07/7
09/1
10/7
12/1
13/7
※株価指数は日経平均株価を使用しています。
日本では、18日に日銀金融政策決定会合で
金融政策が維持されましたが、19日の東京市場
では、海外市場の流れを受けて、日経平均株価
は前場で節目とされた2007年2月26日の取引時
間中の高値である18,300円を一時超える展開と
なり、終値は、18,264円79銭と2007年7月9日に
つけていたリーマン・ショック前の終値ベースの
高値(18,261円98銭)を上回りました。また、日本
の国債利回りは低下(価格は上昇)傾向となる中、
為替は円高米ドル安となっており1米ドル=118
円台後半で推移しています。日本の企業業績は
第3四半期(10-12月期)決算がおおむね発表さ
れ、2014年度の最高益更新に続き、2015年度の
増益とROE(株主資本利益率)など収益性改善
に期待が強まる状況にあり、賃上げの動向など
も注目される環境にあります。
15/1
(年/月)
米国の株価指数の推移
(米ドル)
(2007年7月9日~2015年2月18日)
20,000
18,000
16,000
14,000
12,000
10,000
8,000
6,000
07/7
09/1
10/7
12/1
13/7
15/1
(年/月)
※株価指数はダウ・ジョーンズ工業株価平均を使用しています。
(出所:BloombergのデータをもとにDIAMアセットマネジメント作成)
※上記は、将来の市場動向を示唆・保証するものではありません。※巻末のご注意事項等を必ずご確認ください。
商 号 等 / DIAMアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第324号
加入協会/一般社団法人投資信託協会
一般社団法人日本投資顧問業協会
1/3
150219情報日経平均高値-1
情報提供資料
マーケットレポート
今後の市場見通し
金融市場では、2月20日がギリシャ支援の融資
延長申請期限とされていることから、引き続き支
援をめぐる動向に注目が集まります。なお、欧州
の経済指標は景気底打ちの兆しを見せています
が、一方ではロシア・ウクライナ問題によるロシア
への経済制裁が始まってから約半年が経過して
いることから、欧米企業への悪影響の表面化や、
カナダやオーストラリア等の資源国の景気悪化リ
スク、足元の原油価格の戻りに一服感があること
などにも注意を払う必要があると思われます。ただ
し、ユーロ圏の量的金融緩和が3月から始まる予
定であり、金融市場の下支え要因になるものと考
えられます。
米国では、当面エネルギー企業の低迷が続くも
のの、企業全体としては時間の経過とともに増益
基調への回復や、豊富な内部留保を背景とした
M&A(企業の合併・買収)や株主還元(自社株買
い、配当)の動きなどにより米国株は株価が支えら
れる展開になると考えています。
日本では、日銀が流動性を供給する中、消費増
税実施時期の先送りや緊急経済対策などの効果
から景況感の下げ止まりや、第3四半期決算発表
で株主還元や資本政策に前向きな発表をする企
業が増えており投資環境は良好であると考えられ
ます。DIAMでは、そのような環境下、主要企業の
業績予想は、2014年から2015年にかけて連続増
益の基調が継続する環境にあると考えています。
ただし、株価にはやや高値警戒感があり、3月の
期末を控えていることから、内外投資家のポジショ
ン調整により上値を抑えられる可能性もあり、海外
動向をにらんだ一進一退の展開となることが予想
されます。
為替の推移
米ドル高
(円安) (円)
(2012年2月17日~2015年2月18日)
130
120
為替
レート
110
100
90
80
米ドル安
(円高) 70
12/2
12/8
13/2
13/8
14/2
14/8
15/2
(年/月)
金利の推移
(2012年2月17日~2015年2月18日)
下落 (%)
1.3
3.6
日本(左軸)
米国(右軸)
1.1
3.0
0.9
2.4
債券
価格 0.7
1.8
0.5
1.2
0.3
0.6
上昇 0.1
12/2
12/8
13/2
13/8
14/2
14/8
※金利は10年国債利回りを使用しています。
0.0
15/2
(年/月)
原油価格の推移
(米ドル/バレル)
120
(2012年2月17日~2015年2月18日)
100
80
60
40
12/2
12/8
13/2
13/8
14/2
14/8
15/2
(年/月)
※WTI原油先物を使用。
(出所:BloombergのデータをもとにDIAMアセットマネジメント作成)
※上記は、将来の市場動向を示唆・保証するものではありません。※巻末のご注意事項等を必ずご確認ください。
2/3
情報提供資料
マーケットレポート
【各指数の著作権等】
・日経平均株価(日経平均)は、株式会社日本経済新聞社によって独自に開発された手法によって算出される著作物であり、株式会社日本経済
新聞社は、日経平均自体及び日経平均を算定する手法に対して、著作権その他一切の知的財産権を有します
・ Standard & Poor‘s®並びにS&P®は、スタンダード&プアーズ・ファイナンシャル・サービシーズLLC(以下「S&P」)の登録商標です。Dow Jones®
は、ダウ・ジョーンズ・トレードマーク・ホールディングズLLC(以下「ダウ・ジョーンズ」)の登録商標です。これらはS&P ダウ・ジョーンズ・インデック
スLLCに対して使用許諾が与えられており、DIAMアセットマネジメント株式会社に対しては特定の目的のために使用するサブライセンスが与えら
れています。 ダウ・ジョーンズ工業株価平均はS&P ダウ・ジョーンズ・インデックスLLCが所有しており、DIAMアセットマネジメント株式会社に対し
て使用許諾が与えられています。S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスLLC、ダウ・ジョーンズ、S&Pおよびその関連会社は、DIAMアセットマネジメン
ト株式会社の商品を支持、推奨、販売、販売促進するものではなく、また投資適合性についていかなる表明をするものではありません。
3/3