情報提供資料 マーケットレポート 2015年8月21日作成 世界経済に対する先行き懸念が強まり米国・日本ともに株式大幅下落 今回のポイント 新興国を中心とした景気の先行き懸念は世界全体の景気回復への自信を揺るがせ、8月20日のダウ・ ジョーンズ工業株価平均は終値で2014年10月29日以来の17,000米ドル割れとなり、本日21日は、日経 平均株価が7月13日以来の2万円割れとなって始まっています。 金融市場では、世界的な景況感の先行きを見極めようと当面は今回の株価調整のきっかけとなった中 国を中心に、主要国の政策動向や経済指標に敏感な相場展開となるものとみられます。 引き続き原油安の進行が相場に与える影響にも注視する必要があるものの、中期的には足元の下落 により割安感を強めるバリュエーション面が株価の下支えとなることが期待できると考えています。 足元の金融市場動向 米国の株価指数の推移 8月中旬に実施された中国での人民元切り下げ は、アジア域内での高金利通貨のキャリー取引の ポジション調整のきっかけになると同時に、中南米 においても資源輸出国が中国の経済成長観測か ら受ける影響について警戒感が高まる要因となり ました。さらに、中国の天津での大規模爆発事故 によるサプライチェーン寸断の可能性や、原油の 供給過剰問題が持続していることに加え、各国中 央銀行の金融政策動向への思惑も金融市場に影 響をもたらし、新興国を中心とした景気の先行き懸 念は世界全体の景気回復への自信を揺るがせて おり、日米欧の金融市場に対して調整色を強める という形で徐々に影響を与えてきました。 (米ドル) (2012年8月20日~2015年8月20日) 20,000 18,000 16,000 14,000 12,000 10,000 12/8 13/2 13/8 14/2 14/8 15/2 15/8 (年/月) ※株価指数はダウ・ジョーンズ工業株価平均を使用しています。 20日の米国市場では、前日の原油価格の軟調 な展開やFOMC(米連邦公開市場委員会)の議事 録公表もあり、米国の利上げ時期の不透明感が強 まる中、利益確定やヘッジ売りが集まり、ダウ ・ ジョーンズ工業株価平均は終値で2014年10月29 日以来の17,000米ドル割れとなる大幅下落となり ました。米国10年国債利回りは2.06%台に低下 し、為替は米ドルが対円で下落し1米ドル=123円 台となりました。 日本の株価指数の推移 (2012年8月20日~2015年8月20日) (円) 22,000 20,000 18,000 16,000 14,000 12,000 21日の東京市場では、海外市場の流れを受けて 株式が大きく売られる展開で始まっており、日経平 均株価は7月13日以来の2万円割れとなる19,612 円93銭(前日比420円59銭安)で午前中の取引を 終えています。 10,000 8,000 12/8 13/2 13/8 14/2 14/8 15/2 15/8 (年/月) ※株価指数は日経平均株価を使用しています。 (出所:BloombergのデータをもとにDIAMアセットマネジメント作成) ※上記は、将来の市場動向を示唆・保証するものではありません。※巻末のご注意事項等を必ずご確認ください。 商 号 等 / DIAMアセットマネジメント株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第324号 加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 1/3 150821情報ダウ、日経平均節目割れ-1 情報提供資料 マーケットレポート 今後の市場見通し 今後金融市場では、世界的な景況感の先行 きを見極めようとする市場参加者が多く、当面 は今回の株価調整のきっかけとなった中国を 中心に主要国の政策動向や経済指標に敏感 な相場展開となるものとみられます。 原油価格の推移 (米ドル/バレル) 120 (2012年8月20日~2015年8月20日) 100 80 特に、8月3日から始まったとされる「北戴河会 議(中国共産党の長老・現役指導部が集まる非 公式会議)」の終了後に発表される各種政策の 方向性に注意が必要と思われます。 60 40 一方、国際政治面では、8月27∼29日に米国 ジャクソンホールで経済シンポジウム、9月4∼5 日に20カ国・地域(G20) 財務相・中央銀行総 裁会議が予定されていることから、景気悪化の 防止に向けた姿勢が示されると考えています。 20 12/8 13/2 13/8 14/2 14/8 15/2 15/8 (年/月) ※WTI原油先物価格を使用しています。 (出所:BloombergのデータをもとにDIAMアセットマネジメント作成) 引き続き原油安の進行が相場に与える影響 にも注視する必要があり、主要な株式・債券市 場はともに方向感が定まらない展開が続くとみ られますが、中期的には足元の下落により割安 感を強めるバリュエーション面が株価の下支え となることが期待できると考えています。 日本株式については、日本企業の増益見通 しや収益性改善、および株主還元や資本政策 に前向きな発表をする企業が増えていることか ら投資環境は良好であり、中期的には株価は 堅調に推移するとみています。 ※上記は、将来の市場動向を示唆・保証するものではありません。※巻末のご注意事項等を必ずご確認ください。 2/3 情報提供資料 マーケットレポート 【各指数の著作権等】 ・日経平均株価(日経平均)は、株式会社日本経済新聞社によって独自に開発された手法によって算出される著作物であり、株式会社日本経済 新聞社は、日経平均自体及び日経平均を算定する手法に対して、著作権その他一切の知的財産権を有します ・ Standard & Poor‘s®並びにS&P®は、スタンダード&プアーズ・ファイナンシャル・サービシーズLLC(以下「S&P」)の登録商標です。Dow Jones® は、ダウ・ジョーンズ・トレードマーク・ホールディングズLLC(以下「ダウ・ジョーンズ」)の登録商標です。これらはS&P ダウ・ジョーンズ・インデック スLLCに対して使用許諾が与えられており、DIAMアセットマネジメント株式会社に対しては特定の目的のために使用するサブライセンスが与えら れています。 ダウ・ジョーンズ工業株価平均はS&P ダウ・ジョーンズ・インデックスLLCが所有しており、DIAMアセットマネジメント株式会社に対し て使用許諾が与えられています。S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスLLC、ダウ・ジョーンズ、S&Pおよびその関連会社は、DIAMアセットマネジメン ト株式会社の商品を支持、推奨、販売、販売促進するものではなく、また投資適合性についていかなる表明をするものではありません。 3/3
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