24 FUTURES REPORT DAIICHI COMMODITIES CO.,LTD. 2015/03/07 2月の米雇用統計= 米雇用統計=力強い雇用の 雇用の改善が 改善が継続 米労働省が3月6日発表した2月の雇用統計によると、景気動向を反映する非農業部門就業者数は季節調整済みで前 月比29万5000人増加と、市場予想の24万人増加を上回った。失業率は5.5%と前月から0.2ポイント低下 し、2008年5月(5.4%)以来、6年9カ月ぶりの低水準となった。 統計によると、民間部門の就業者数は28万8000人増加と前月(23万7000人増加=改定)から伸びが拡大。 このうち物品生産部門は2万9000人増加(前月6万4000人増加=同)と伸びが鈍化し、建設業は2万9000 人増加(同4万9000人増加=同) 、製造業は8000人増加(同2万1000人増加=同)だった。一方、サービ スは25万9000人増加(同17万3000人増加=同)と大きく伸びた。 政府部門は7000人増加(同2000人増加=同)だった。 平均時給は24.78ドルと前月比0.03ドル増加。前年同月比では2.0%上昇した。週平均労働時間は34. 6時間と横ばいだった。 フルタイムを望みながらパート勤務しか見つからない人は663万5000人と前月(681万人)から減少。こう したパート勤務者らも加味した広義の失業率(U6)は前月比0.3ポイント低下し、11.0%に改善した。 働く意欲のある人の多さを示す労働参加率は0.1ポイント低下し、62.8%となった。 ○雇用市場 雇用市場の 市場の力強い回復で 回復で、米国の 米国の早期利上 早期利上げ 利上げ観測が 観測が強まる 2月の米雇用統計では、非農業部門就業者数が市場予想と前月(23万9000人増加=改定)を大幅に上回り、雇 用の持続的改善を示すとされる20万人増加を12カ月連続で維持し1994年以来最長を記録、雇用市場の堅調な回 復傾向が改めて示された。また、2月の失業率は5.5%と、米連邦準備制度理事会(FRB)当局者が完全雇用とみ なす水準(5.2-5.5%)の範囲内に入った。 米FRBは、雇用の持続的回復とインフレ率が目標の2%に向かうことを確認して利上げに踏み切る方針で、今後も 推移を注視する。市場では平均時給の伸び率は前月を下回ったものの、3月17-18日開催される連邦公開市場委員 会(FOMC)で、利上げに向けて「忍耐強く」対応するとしている指針(フォワードガイダンス)が削除されるとの 見方から、早期利上げ観測が強まっている。 また、米リッチモンド連銀のラッカー総裁は6日、米ラジオ番組で、事実上のゼロ金利解除について「雇用統計の内 容を踏まえれば、6月の利上げが最も妥当だ」と指摘した。米メディアによると、総裁は3月17-18日のFOMC で、利上げに向けて「忍耐強く」対応するとしている指針(フォワードガイダンス)を削除するのが妥当との考えも示 した。ラッカー総裁は金融引き締めに積極的な「タカ派」として知られ、今年のFOMCの投票権を持つ。 米雇用統計の 米雇用統計の 推移 60 0,000 1 1.0% 40 0,000 1 0.0% 20 0,000 9 .0 % 0 8 .0 % -20 0,000 7 .0 % -40 0,000 6 .0 % -60 0,000 -80 0,000 -1 ,00 0,000 08 年 1 月 非農業部門雇用者数・ 非農業部門雇用者数・ 増減 09 年 6 月 10 年 11月 11 月 12 年 4 月 失業率 13 年 9 月 5 .0 % 4 .0 % 1 5 年2 月 第一商品株式会社 〒150150-0045 東京都渋谷区神泉町 9 番 1 号 神泉プレイスビル 神泉プレイスビル フューチャーズ・ フューチャーズ・24 このレポートは、投資の参考となる情報提供を目的としたもので投資勧誘を意図するものではありません。投資の最終的な決定はご 自身の判断と責任でなされますようお願い致します。レポートに記載の内容等は作成時点のものであり、当社はその正確性、完全性 を保証するものではなく、今後予告なく修正、変更されることがあります。商品先物取引業者 日本商品先物取引協会会員 当社お客様相談窓口 0120-770-266 日本商品先物取引協会相談センター03-3664-6243。 2| ○NY金 NY金は大幅続落 大幅続落= 続落=終値で 終値で約4カ月ぶりの安値 週末3月6日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は、2月の米雇用統計改善を受けた売りが加速 し大幅続落。中心限月期近4月限は、前日終値比31.90ドル安の1164.30ドルと、中心限月の終値としては 2014年11月13日(1161.50ドル)以来約4カ月ぶりの安値で取引を終了。下落はこれで5営業日連続。 米労働省が朝方発表した2月の雇用統計は、景気動向を反映する非農業部門就業者数の増加幅が前月と市場予想を上 回った。失業率も前月から低下し、雇用市場の力強い伸びを示す内容となった。これを受けて市場に早期利上げ観測が 広がり、金相場は一段安となった。また、外国為替市場でドル高が進行し、ドル建てで取引される金に相対的な割高感 が生じたことも売り材料となり、一時は前日比33.30ドル安の1162.90ドルと、1月に付けた年初来安値を 更新し、2014年12月1日(1141.70ドル)以来の安値を付けた。 ○東京金は 東京金は続落= 続落=先限は年初来安値 年初来安値を 安値を更新 東京商品取引所の金先物相場は3月9日付けの夜間取引で、NY金が2月の米雇用統計改善による米早期利上げ観測 で急落したのを受け、売り物が先行し続落。中心限月の2016年2月先限は一時、前日比105円安の4512円と 年初来安値を更新し、2014年12月18日(4490円)以来、約3カ月ぶりの安値を付けた。 日本時間3月7日午前4時現在、2016年2月先限は前日比97円安の4520円。 ○円相場は 円相場は下落= 下落=約3カ月ぶりの円安・ドル高 ドル高水準 週末3月6日のニューヨーク外国為替市場の円相場は、良好な2月の米雇用統計を受けて下落し、1ドル=120円 台後半に下落した。 2月の失業率低下や非農業部門就業者数の伸びを受けて米長期金利が上昇したのを受け、円売り・ドル買いの動きが 進行、一時は1ドル=121円25銭と、2014年12月8日(121円77銭)以来、約3カ月ぶりの円安・ドル 高水準を付けた。円は売り一服後に小幅に値を戻したものの、米FRBの利上げが早まるとの思惑が根強い中で、買い 戻しは限定的だった。市場では「利上げは6月か9月かまだわからないが、17-18日に控える米FOMCで声明か ら『忍耐強く対応できる』という文言が消える可能性がある」ことから、円売り・ドル買い地合いが続くとみられてい る。 ○NYダウ NYダウは ダウは急反落= 反落=利上げ 利上げ警戒で 警戒で1カ月ぶり安値 ぶり安値 週末3月6日のニューヨーク株式市場は、堅調な米雇用統計を受けて、米国の早期利上げに対する警戒感が強まり急 反落。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比278.94ドル安の1万7856.78ドルと、2月9 日以来、約1カ月ぶりの安値で終了した。 2月の米雇用統計で、非農業部門就業者数と失業率がいずれも市場予想を上回る改善となったのを受け、米国の利上 げ開始が想定より早まるとの警戒感が強まったことで売り物が膨らみ、ダウ平均の下げ幅は一時310ドルに達した。 今後は、米FRBが3月17-18日のFOMCで利上げに関してどういうスタンスを示すかが焦点となる。市場関係 者からは、 「FOMCに向けてさらに売りが強まる可能性がある」との指摘が聞かれた。 YâàâÜxá EG
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