米雇用統計の推移

FUTURES
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REPORT
DAIICHI COMMODITIES CO.,LTD.
2016/03/05
2月の米雇用統計=
米雇用統計=雇用改善
雇用改善に
改善に勢いが戻る
米労働省が3月4日発表した2月の雇用統計によると、景気動向を反映する非農業部門就業者数は季節調整済みで前
月比24万2000人の増加と、市場予想の19万人増加、前月の17万2000人増加(改定値)から伸びが加速し
た。海外の景気減速などの逆風を受けながらも、雇用が堅調に回復していることが示された。失業率は4.9%と市場
予想・前月と同水準だった。
2月の民間部門の就業者数は23万人増加(前月18万2000人増加=同)
。このうち物品生産部門は1万500
0人減少(同2万9000人増加=同)と昨年9月以来5カ月ぶりのマイナス。内訳は鉱業・林業が1万8000人減
少(同9000人減少)とマイナスが続き、建設業は1万9000人増加(同1万5000人増加=同)
、製造業は1
万6000人減少(同2万3000人増加=同)と5カ月ぶりのマイナスとなった。一方、小売りや医療保険関連など
サービス部門は24万5000人増加(同15万3000人増加=同)と大きく伸びた。政府部門は1万2000人増
加(同1万人減少=同)と2カ月ぶりのプラスに転じた。
平均時給は25.35ドルと前月比0.1%減少し、市場予想の0.2%増加、前月の0.5%増加を下回った。前
年同月比では2.2%増加と前月の2.5%増加から伸びが鈍化した。週平均労働時間は34.4時間と0.2時間減
少。
働く意欲のある人の多さを示す労働参加率は62.9%と前月から0.2ポイント上昇。半年以上の長期失業者は増
加し、フルタイム勤務を望みながらパートしか職が見つからない人は増減なしだった。
2月の非農業部門就業者の増加幅が市場予想を上回ったうえ、1月が当初発表の15万1000人増加から17万2
000人増加、昨年12月が同26万2000人増加から27万1000人増加にそれぞれ上方修正されたのを受け、
市場では米連邦準備制度理事会(FRB)による年内の追加利上げ観測が強まりそうだ。ただ今回、物価上昇につなが
るとされる賃金は減少したほか、FRB高官らは金融市場の混乱などによる影響に懸念を示しており、3月15-16
日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)では、利上げが見送られるとの見方が多い。
○11月
11月の米利上げ
米利上げ観測が
観測が浮上=
浮上=2月の米雇用統計受け
米雇用統計受け上昇
2月の米雇用統計が雇用の拡大が示されたのを受け、米短期金利先物市場は11月の米利上げ観測が強まった。
先物が織り込む今年11月の利上げ確率は、統計発表前の約45%から53%に上昇。2月の米雇用統計発表前では
米連邦準備制度理事会(FRB)が年内は利上げを見送るのではとの観測が流れていた。ただ、3月米FOMCで利上
げが実施される公算は低いとの見方には変わりはない。
米雇用統計の
米雇用統計 の 推移
60 0,00 0
1 1.0%
40 0,00 0
1 0.0%
20 0,00 0
9 .0 %
0
8 .0 %
- 20 0,00 0
7 .0 %
- 40 0,00 0
6 .0 %
- 60 0,00 0
- 80 0,00 0
非農業部門雇用者数・
非農業部門雇用者数 ・ 増減
失業率
5 .0 %
- 1,00 0,00 0
4 .0 %
08 年 1 月 0 9 年 3 月 1 0 年 5 月 1 1 年 7 月 12 年 9 月 13 年 1 1 月 15 年 1 月 1 6 年 2 月
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○NY金
NY金は乱高下=
乱高下=米雇用統計
雇用統計な
統計などを受けて
週末3月4日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は、為替のドル安・ユーロ高を背景に買いが優
勢となり、3営業日続伸。中心限月の期近4月限の清算値は前日比12.50ドル高の1270.70ドルと、中心限
月の清算値ベースでは2015年2月2日(1276.90ドル)以来1年1カ月ぶりの高値を付けた。
2月の米雇用統計発表前にテクニカル要因の買いや投資需要で前日比17.70ドル高の1275.90ドルまで上
昇。日本時間4日午後10時30分に発表された2月の米雇用統計では、景気動向を反映する非農業部門就業者数が前
月比24万2000人増加と、増加幅が前月の17万2000人増加、市場予想の19万人増加を上回り、良好な雇用
環境が確認されたのを受けて為替がドル高・ユーロ安となったことから、ドル建てで取引される金に割高感が生じ、雇
用統計発表直後に前日比8.10ドル安の1250.10まで下落。
その後は、2月の米雇用統計で平均時給と週平均労働時間が減少したのを受け、
「米連邦準備理事会(FRB)は利
上げを急がない」との見方が広がり、為替がドル安・ユーロ高に転じたことから金相場は割安感から買い戻され、一時
は前日比22.50ドル高の1280.70ドルまで急伸し、2015年2月3日(1286.50ドル)以来、1年
1カ月ぶりの高値を付けた。
しかし、NY株式市場のダウ平均が上昇し1万7000ドルを回復したことや、米ダラス連銀のカプラン総裁が「今
年の米経済は堅調に成長し、景気後退には陥らない」との予測を示したことが伝わると売り物が優勢となり、清算値確
定後の日本時間5日午前5時には一時、前日比0.20ドル安の1258ドルまで急反落した。
▽東京金は
東京金は続伸=
続伸=一時は
一時は8カ月ぶりの高値
東京商品取引所の金先物相場は3月7日付けの夜間取引で、2月の米雇用統計で非農業部門就業者数の増加幅が市場
予想を上回ったのを受け、NY金相場が急落したことから、中心限月の2017年2月先限は4日終値比32円安の4
542円まで下落。しかし、その後は2月の米雇用統計で平均時給が減少したことでドル安となり、NY金が急伸した
のを受け、先限は一時、同48円高の4622円まで急反発し、2015年7月3日(4625円)以来、8カ月ぶり
の高値を付けた。
中心限月の2017年2月先限は、日本時間3月5日午前4時現在、4日終値比17円高の4591円。
○円相場=
円相場=米雇用統計
雇用統計を
統計を受けて売り買いが交錯
週末3月4日のニューヨーク外国為替市場の円相場は、米雇用統計の発表を受けて売り買いが交錯した後、1ドル=
113円台後半となった。
朝方発表された2月の米雇用統計は、景気動向を反映する非農業部門就業者数の増加幅が市場予想を大きく上回った
のを受けて円売り・ドル買いが活発化し114円台前半まで下落。しかしその後は、平均時給や週平均労働時間の減少
が意識されたことからドルは値を消し、円は113円台前半まで買い戻された。ただ、雇用統計を受けた売り買いが一
巡した後は、徐々に値動きが落ち着く展開となった。
○NYダウ
NYダウは
ダウは続伸=
続伸=約2カ月ぶりに1
ぶりに1万7000ドル
7000ドル台回復
ドル台回復
週末3月4日のニューヨーク株式相場は、良好な米雇用統計の結果を受けた買いが入り4営業日続伸。優良株で構成
するダウ工業株30種平均は前日終値比62.87ドル高の1万7006.77ドルと約2カ月ぶりに1万7000ド
ル台を回復した。ハイテク株中心のナスダック総合指数は同9.60ポイント高の4717.02で終わった。
朝方発表された2月の米雇用統計は、非農業部門就業者数の増加幅が市場予想を大幅に上回ったことで、米連邦準備
制度理事会(FRB)の追加利上げへの警戒感からマイナス圏に沈む場面もあった。ただ、平均時給の伸びは前月比0.
1%減となったことで、賃金インフレが加速する兆しは小さいとの見方が広がると、利上げ警戒感の後退からダウはプ
ラス圏に浮上した。市場関係者からは「2月の雇用統計の結果は、米経済の底堅さを確認できた一方で、賃金上昇の伸
びは鈍化したため、株式市場にとってはいいとこ取りになった」との指摘も出ていた。
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