螺旋面と懸垂面 において直交座標 x, y, z を考える。 3 zx 平面の懸垂線(カテナリ曲線)を z 軸の周りに回転してできる回転面は 懸垂面と呼ばれ、 a > 0 を定数として a cosh u cos v π π x ( u , v ) = a cosh u sin v , −∞ < u < ∞ , − < v ≤ 2 2 av というパラメータ表示ができる。また z 軸と垂直に交わる直線が一定の速度 で回転しながら、上昇するときの軌跡である曲面は螺旋面と呼ばれ a sinh u cos v π π x ( u , v ) = a sinh u sin v , −∞ < u < ∞ , − < v ≤ 2 2 av というパラメータ表示ができる。懸垂面と螺旋面の第 1 基本形式は同一で ( = g a 2 cosh 2 u ( du ) + ( dv ) 2 2 ) であることが知られている。コンピュータグラフィックによるとこれらは次の ような形状をしている 螺旋面 懸垂面 この2つの曲面は見かけ上異なり、実際違うものである。しかし、第 1 基本形 式を計算してみると偶然一致してしまう。そのことは、片方から他方へ変形に よって移り変わるという事実に反映される。しかしこの変形にははさみを入れ る必要がある。実際、懸垂面の経線に沿って 1 本鋏を入れねじると螺旋面が現 れる。小学 4 年生の孫に頼んで模型を作ってもらった。まず設計図において描 かれた短冊をもとに 設計図をのりづけして組み立てる (放送大学オープンコースウエア「空間とベクトル」第 8 回 http://ocw.ouj.ac.jp/tv/1860704/08.html の設計図をコピーした) 「懸垂面の作成」 これに鋏をいれひねる。その結果螺旋面が現れるのだがぐにゃぐにゃして 形が定められないので、針金で固定する 「螺旋面の作成」 テレビでは簡単そうに見えたが意外にむつかしい。しかし、いろいろ触ったり 動かしたりしているうちに実感できるものがある。自分の手で実行することが 大切である。
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