2014/12/1 電力工学 演習 7 学籍番号: 氏名: 問1 1. 表皮効果とはどのような現象か答えよ。 2. 電流を流す物質が鉄、電流の周波数が 1GHz の時、表皮厚さを求めよ。 ただし、鉄の比抵抗、比透磁率はそれぞれ、9.0×10-8 [Ω・m]、5000 とする。 3. 特性インピーダンス Z0、伝搬定数γ、長さなる図のような線路の受電端に 負荷 ZR を接続し、送電端に電流源 Vs を接続した。 a) 電源から距離 x の点における電圧 V を求めよ。 b) ZR を取り外し受電端開放時の x での電圧 V を求めよ。 ただし線路基本方程式の一般解は以下のように表される。 V = C 1 e −γ x + C 2 e γ x 1 −γ x γ x − C2e I = Z C1 e 0 ( ) 解) 1. 高周波電流が導体を流れる時、電流密度が導体の表面で高く、表面から離れると低くなる現象のこ とである。周波数が高くなるほど電流が表面へ集中するので、導体の交流抵抗は高くなる。 2. 電気導電率 σ = 1 より σ = 1.1× 107 ρ 透磁率 μ = 5000 × μ0 = 6.28 × 10 −3 周波数 ω = 2πf = 2 × π × 1 × 10 9 = 6.28 × 10 9 よって、 δ = 2 ωσm 2 = 6.28 × 10 × 1.1 × 10 × 6.28 × 10 9 a) 境界条件 x=0 で V(0)=Vs より、 ( ) Vs = C 1 + C 2 ・・・(1) また、x=で V () = I () ZR より、 ZR = ( ) Z 0 C 1 e −γ + C 2 e γ ・・・(2) C e −γ − C e γ 1 2 となる。(1)、(2),より、 (Z R + Z 0 )Vs e γ C1 = 2 (Z R cosh γ + Z 0 sinh γ ) (Z R − Z 0 )Vs C = e −γ 2 2 (Z R cosh γ + Z 0 sinh γ ) 7 −3 = 6.8 × 10 −8 [m] が得られる。上式を一般解に代入すると以下となる。 Z cosh γ ( − x ) + Z 0 sinh γ ( − x ) V = Vs R Z R cosh γ + Z 0 sinh γ b) a)の解を変形すると以下の式となる。 Z0 sinh γ ( − x ) ZR Z cosh γ + 0 sinh γ ZR cosh γ ( − x ) + V = Vs 上式で ZR→∞とすることで以下の解が求まる。 cosh γ ( − x ) V = Vs cosh γ 問2 1. 点 p における磁界の強さは、アンペールの法則より、 I H= 2. 2πx + I 2π (d − x ) 現象が定常状態であると考えると導線を流れる電流は電荷と考えることができる。線路における単 位長さあたりの電荷を Q とした場合、点 p に作る電界はガウスの法則より、 E= 3. Q 2πε 0 ε r x + Q 2πε 0 ε r (d − x ) 磁束密度 B は、 B= µ0 µr I µ0 µr I + 2π (d − x ) 2πx であるから、磁束密度を R から d − R まで積分することにより導線間に存在する磁束 Φ を求めると、 Φ=∫ d −R R Bdx = ∫ d −R R µ µ I d−R µ µ I µ0 µr I µ0 µr I d −R dx = 0 r [ln x − ln (d − x )]R = 0 r ln + R 2πx 2π (d − x ) 2π π となる。よって、 Φ = LI の関係より、 L= 4. µ0 µr d − R ln π R 電界を R から d − R まで積分することにより導線間の電位 φ を求めると、 φ=∫ d −R Edx = ∫ d −R R R Q 2πε 0 ε r x となる。よって、 C = C = φ Q dx = 2πε 0 ε r (d − x ) Q 2πε 0 ε r の関係より、 πε 0 ε r ln 5. Q + d −R R 無損失線路であるので、波の伝搬速度 v は、 v= 1 LC であるので、ここに各値を代入すると、 v= 1 LC = 1 µ 0 µ r d − R πε 0 ε r × ln d−R π R ln R = 1 µ 0 µ r ε 0ε r [ln x − ln(d − x )]dR− R = Q πε 0 ε r ln d−R R
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