線形代数・練習問題 [10]
担当教員:劉 雪峰
問題 1: 以下のベクトルが一次独立であるか。理由を説明せよ。
1)
  
  
1
1
0
0, 0 ,1.
1
−1
1
2)
  
    
1
1
0
1
0, 0 ,1,2.
1
−1
1
3
3) 任意の m × n 行列の列ベクトル (m < n)
答え: m × n 行列 A の下に (n − m) 行の 0 行ベクトルを追加して、得られた行列
(A˜ とする) は n × n 正方行列となる。当該正方行列 A˜ の行列式が 0 であるので、A˜
の列ベクトルが一次独立ではないことが分かる。ですので、A の行列ベクトルも一
次独立ではないことが分かる。
問題2:V の部分空間 W1 と W2 の共通部分 W1 ∩ W2 は V の部分空間な
ることを証明せよ。
答え: 以下の3つを説明すれば O.K.。
1. 0 ∈ W1 ∩ W2
(理由:0 ∈ W1 , 0 ∈ W2 ⇒ 0 ∈ W1 ∩ W2 )
2. v1 , v2 ∈ W1 ∩ W2 ⇒ v1 + v2 ∈ W1 ∩ W2
(理由:v1 , v2 ∈ W1 ⇒ v1 + v2 ∈ W1 , v1 , v2 ∈ W2 ⇒ v1 + v2 ∈ W2 。よって、
v1 + v2 ∈ W1 ∩ W2 。)
3. v ∈ W1 ∩ W2 ⇒ kv ∈ W1 ∩ W2 (k: スカーラー)
(理由:v ∈ W1 ⇒ kv ∈ W1 , v ∈ W2 ⇒ kv ∈ W2 。よって、kv ∈ W1 ∩ W2 。)