平成26年度 学力向上プラン 釧路市立鳥取西小学校 1 昨年度 の学力向上に向けた取組の成果と課題 習熟度別少人数指導では少人数指導教員の役割の明確化,評価方法などが課題として残った。全 国学力・学習状況調査,釧路市標準学力検査等においては,ある一定の成果が見られた。学習規律 の徹底のため,月別行事予定表に重点を明示,各教室には『鳥西小の心得』を掲示,各家庭にも配 布した。研修部と連携し自己評価も実施した。徐々にではあるが成果が見られてきている。『家庭 学習の手引き』をより見やすく活用されるものになるように見直した。自主的取組と宿題のどちら を中心にしていくのかなど,家庭学習の考え方が学校として統一しきれていない部分もあり課題と なった。放課後や長期休業中の学習サポートは,方法,内容,指導体制など定着している。学級に より,児童の参加率に差が見られ,意欲付けの仕方に改善が求められる。 2 今年度 の学力向上に向けた取組計画 (1)学力向上推進の重点 『鳥西小の心得』『家庭学習の手引き』『学習サポート』など,これまでの取組がより効果的なも のとなるように改善・修正しながら実践を積み上げ,学力の向上を目指していく。 (2)学校全体の取組計画 【視点① 授業づくり】 ○算数での習熟度別指導の実施 学級数+1学級編成での習熟度別指導を実施する。下位グループは必ず担任が担当し,学力 の引き上げを目指す。また,評価方法についても検討を加えていく。 ○学習規律の徹底 月別行事予定表に重点を明示,各教室には『鳥西小の心得』を掲示,各家庭にも配布する。 昨年度に引き続いた取組の中で指導徹底していく。 ○指導と評価の一体化 ABCの評価規準を例示し,的確な評価と,それに基づいた指導を目指す。 【視点② 環境づくり】 ○日常的な学習環境づくり 家庭学習や,調べ学習の成果を掲示するなど,より良い取り組みや現在の学習内容がわかる ようにし学習環境を整える。また,各学級の良い取組を交流していく。 ○授業以外の学習機会の充実 放課後や,長期休業中に補充的な学習サポートを実施。今後も継続的な取り組みの中で,自 主的に学習に取り組もうとする習慣作りを目指す。学級間での取組の差もなくしていく。 ○朝読書,読み聞かせによる読書環境作り 教師が共に読書をする,保護者に協力をお願いして読み聞かせを実施するなど,読書に親し む環境作りを継続していく。 【視点③ 習慣づくり】 ○学習サイクルの構築 今年度は予習の習慣づけに重点を置く。『家庭学習の手引き』にも例示し,研修の取組の中 でも取り上げ,予習と授業とのより良い関わりについても検証していく。この取組を通して, 主体的でかつ自発的な学習サイクルの構築をねらっていく。 ○家庭との連携の強化 学習習慣や生活習慣をまとめた『鳥西小の心得』を配布し,全家庭で共通認識されるように 努める。学級懇談会やPTA関連の集まりなどを利用して継続的に呼びかける。 1 釧路市標準学力検査 の活用による児童の課題解決のための取組 (1)釧路市標準学力検査から明らかになった自校の課題 【教科に関する調査の結果】 第3学年【国語】 (1)目標値との比較 「話す・聞く能力」 「言語についての知識・理解・技能」ともに目標値とほぼ同様であるが, 「関心・意欲・態度」「書く能力」「読む能力」では目標値を下回っている。 (2)改善すべき課題 ・第2学年配当漢字を書くこと,書き順がわかることに課題がある。 ・指定された長さで書くこと,自分の考えが明確になるように具体的に書くことに課題がある。 第3学年【算数】 (1)目標値との比較 「数学的な考え方」「数量や図形についての技能」「数量や図形についての知識・理解」とも に目標値とほぼ同様であるが,「関心・意欲・態度」では目標値を下回っている。 (2)改善すべき課題 ・位取り記数法を理解し数を表すこと,数の相対的な大きさを理解することに課題がある。 ・乗法の式に合った文章問題を選ぶことに課題がある。 第4学年【国語】 (1)目標値との比較 全ての観点において,目標値とほぼ同様である。 (2)改善すべき課題 ・情報を読み取り,書き方の工夫を理解したり,内容を補って書くことに課題がある。 第4学年【算数】 (1)目標値との比較 「数学的な考え方」「数量や図形についての技能」「数量や図形についての知識・理解」とも に目標値とほぼ同様であるが,「関心・意欲・態度」では目標値を下回っている。 (2)目標値との比較 ・□を使って加法の式に表すこと,□を使った乗法の式にあう文章問題を選ぶことに課題があ る。 ・棒グラフの数値を読み取り各項目を比べたり,足りない部分を全体の数値から計算して補っ たりすることに課題がある。 第5学年【国語】 (1)目標値との比較 「関心・意欲・態度」「話す・聞く能力」「書く能力」「言語についての知識・理解・技能」 ともに目標値とほぼ同様であるが,「読む能力」では目標値を下回っている。 (2)改善すべき課題 ・連体,連用修飾語や指示語の使い方についての理解に課題がある。 ・登場人物の気持ちを読み取ることや,場面の様子を読み取ることに課題がある。 第5学年【算数】 (1)目標値との比較 「関心・意欲・態度」「数学的な考え方」「数量や図形についての知識・理解」ともに目標値 とほぼ同様であるが,「数量や図形についての技能」では目標値を下回っている。 (2)改善すべき課題 ・正方形の面積を求めたり,四角形の定義や特徴を理解することに課題がある。 ・垂直な関係や,垂直な直線の作図の仕方を理解することに課題がある。 【生活・学習意識調査の結果】 第3学年・国語,算数ともに「将来,社会に出た時に役に立つ」とは考えていない児童が多い。 第4学年・TVなどの視聴時間,ネット,携帯などの使用時間が3時間を超えている児童が多い。 ・国語,算数ともに好きと,授業内容の理解が十分ではないと感じている児童が多い。 第5学年・TVなどの視聴時間が3時間を超えている児童が多い。 ・ 「国語は好き」「算数は好き」と感じている児童が少ない。 (2)課題改善のための補充的な指導の計画 実施期間 実施場所 取 組 名 取組問題 7~9月 ※日常の授業では,苦手ポイントを補充するように意識的に指導する。 各教室 朝学習,学習サポート(夏季休業中及び放課後) 主に補充問題,チャレンジテスト夏休み版 4 全国学力・学習状況調査 の活用による指導の改善・充実のための取組 (1)全国学力・学習状況調査から明らかになった自校の現状と課題 【教科に関する調査の結果】 ○国語《伝国,特質》故事成語の意味と使い方を理解することに課題がある。 ○算数《量と測定》 二つの数量関係について,単位量あたりの大きさを調べる場面と図とを関連 付けることに課題がある。 《図 形》 円周の長さを求めること,作図の約束や性質,立体図形の見取り図や位置関 係の理解に課題がある。 【質問紙に関する調査の結果】 ○生活習慣 学級での協力について,全道,全国と比較して満足していない児童が多い。 自分のよさについて,全道,全国よりも否定的に捉えている児童が多い。 ○学習習慣 地域行事に参加したり新聞を読むなどの面で全道,全国より低い傾向にある。 1~2時間程度の家庭学習や読書に取り組む児童は全体の半数ほどになるが,長時間 をかけての家庭学習や読書に取り組む児童は全国や全道と比較して割合が少ない。 (2)課題改善のための方策 *学力向上プランの中間評価及び今後の取組 【視点① 授業づくり】 ○算数での習熟度別指導の継続実施:学級数+1学級編成での習熟度別クラスでの実施を継続 し,下位児童のグループに担任を配置するなどの工夫をして,学力の底上げを図る。 ○具体的かつ短期的指導目標の明示: 「始業時には,学習準備が整っているように指導する」を 2学期の目標と定め,授業時間45分間の前後も含めた中での指導に心がける。 ○見通しが持てる授業づくり:毎時間,本時の課題を明示し,見通しを持った授業づくりに心が けるとともに,学習のまとめや練習問題(適用問題)に取り組み,学習の定着を図る。 【視点② 環境づくり】 ○日常的学習環境づくり:日常の学習や家庭学習の取り組みの成果や足跡がわかるような掲示物 の作成・掲示・更新を行い,日頃から教室環境の整備に努める。 ○授業以外の学習機会の充実:放課後や,長期休業中の学習サポートに継続的に取り組む中で, 学習習慣の定着を図り,自主的に学習へ取り組む態度の育成を目指す。放課後学習サポートで は,「マスタークラス」を新設し,下位児童に,よりきめ細やかで適切な指導に努めていく。 ○読書環境づくり:朝読書時には教師が共に読書をする。低学年では学校ボランティアの読み聞 かせを実施する。 国語の読書教材と連動して読書の機会を増やすとともに,全校で読書月間 を設定し,全校放送での発表の機会を設ける。 【視点③ 習慣づくり】 ○学校での学習習慣づくり:本校の基本的な学習・生活習慣についてまとめた「鳥西小の心得」 の啓発に当たり,研修部が研究仮説の検証のための資料として作成している自己評価カードと 連動させ,教師の授業改善や児童の学び合いを高める中で,望ましい習慣づくりを進めていく。 ○家庭での学習習慣づくり:4月に児童に向けて各家庭に配布した「家庭学習の手引き」をもと に,家庭学習ノートを使用した予習・復習を学年・学級の実態に応じた啓発を継続していく。
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