M Forex Watch Daily Market Comment Forex Watch Koujiro Mori 2015 年 1 月 30 日 米 10- 10-12 月期 GDP 速報値、下振れリスクに注意 円の対主要通貨相場の騰落率 (NYクローズベース) NYクローズベース) 2015/01/23 ⇒ 01/29 01/29 6.00 円高 % 4.00 4.14 円安 2.00 2.12 1.39 0.00 1.03 -0.43 -0.95 -1.43 -2.00 USD 6.00 EUR GBP CHF AUD CAD NZD ドルの対主要通貨相場の騰落率 (NYクローズベース) NYクローズベース) 2015/01/23 ⇒ 01/29 01/29 % 4.94 4.00 ドル高 2.00 2.51 ドル安 1.81 1.49 0.43 0.00 -0.51 -1.01 -2.00 JPY EUR GBP CHF AUD CAD NZD 世界の主要株価指数・週間騰落率 <終値ベース 2015/01/23⇒ 01/29 01/29 % 1.0 0.83 0.54 0.0 -0.20 -0.33 -0.97 -1.0 -1.49 -1.45 (米) S&P500 (米) NYダウ ダウ NY -1.57 (米) NASDAQ -2.0 2.50 A 2.25 2.3378 08/28 (英) FTSE100 2.4358 10/03 C 2.382 11/06 2.1728 11/28 B A 2.0608 12/16 債券価格 1.75 C A 2.1288 10/15 2.00 1月 月29日 日 1.7563% % 2.2694 12/23 C B (日) 日経225 225 日経 米長期金利とリスク選好の関係 Aは「良い金利上昇」と「株高・円安」 は「良い金利上昇」と「株高・円安」 Bは「悪い金利低下」と「株安・円高」 は「悪い金利低下」と「株安・円高」 Cは「良い金利低下」と「株高・円安」 は「良い金利低下」と「株高・円安」 Dは「悪い金利上昇」と「株安・円高」 は「悪い金利上昇」と「株安・円高」 2.3065 12/05 2.3891 10/01 (仏) CAC40 (独) DAX 米10年物国債利回りの推移 10年物国債利回りの推移 2014/08/012014/08/01-2015/01/29 2015/01/29 2.6216 09/17 % (加) トロント300 トロント300 2.0179 01/08 1.8752 01/21 B 下 落 米金利 上 昇 米金利 米株価 A 円安・株高 C 円安・株高 米株価 D 円高・株安 B 円高・株安 1.7275 1.719 01/15 01/28 1.50 ※当レポートは、投資の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を意図するものではありません。 投資の決定はご自身の 判断と責任でなされますようお願い申し上げます。 記載された意見や予測等は、作成時点における 森 好治郎 個人の見解であり、 その正確性、完全性を保証するものではなく、今後予告なく変更されることもありますのでご留意ください。 ― 1 ― Techno-fundamental Analysis TechnoDaily Market Comment 昨日の為替マーケットは、FOMC 声明の解釈を 巡り市場参加者のコンセンサスは定まらなかった ものの、米ドルは資源国通貨やスイスフランを中 心に一段高となるなど、概ね堅調に推移した。 資源国通貨安は世界経済の減速懸念が背景に あり、とりわけ足下でオセアニア通貨の下落が顕 著となっているのは、オーストラリアとニュージーラ ンドの利下げ観測が浮上していることがある。 両国にとって重要な貿易相手国である中国政府 は、2015 年の経済成長率目標を 7%前後に設定 する方針であると報じられており、ばら積み船運賃 の国際市況を示すバルチック海運指数は、中国か らの需要が低迷するなか 1986 年 8 月以来、29 年 ぶりの安値を記録している。 豪準備銀行は、来週 2 月 3 日の金融政策理事 会で利下げに踏み切るとの観測が高まっており、 一段の下落余地を探る展開が想定されている。 スイスフランについては、SNB(スイス国立銀 行)が今月 15 日にフランの対ユーロ相場の上限を 撤廃しているものの、SNB が 26 日に発表した 1 月 3 週の当座預金残高が 2013 年 3 月以降で最 大の増加幅となったことにより、フラン押し下げの ために中銀が介入したとの観測が浮上している。 27 日には SNB のダンティーヌ副総裁が、スイ スフランの対ユーロ相場上限撤廃で引き締められ た金融政策を緩和するため、外為市場に介入する 用意があると述べており、足下ではスイスフランが ドルやユーロなど主要通貨に対して 15 日に急騰 して以来の最低水準を付けている。 昨日は、シンガポール中銀が予想外の金融緩 和に動いたほか、デンマーク中銀が主要政策金 利をマイナス 0.5%へ 19 日以来 3 度目の引き下 げに踏み切るなど、今月に入って各国中銀は相次 ぎ異例の金融緩和措置を採っている。 FRB は今回の FOMC 声明で 2013 年 1 月以 来はじめて『国際情勢』を注視するとの文言を挿入 しており、市場関係者の間では俄かに利上げ時期 の後ズレ観測が浮上し始めている。 こうしたなか、米労働省が昨日発表した 24 日ま での週の新規失業保険申請件数は、26.5 万件と M Forex Watch FX Market Daily Comment Forex Watch Kojiro Mori Mori 2000 年 4 月以来、約 15 年ぶりの低水準となり、 ■米経済のリセッション明けの回復ペース 米経済のリセッション明けの回復ペース ・ 今回の景気後退は2007年 年12月~ 月~09年 月迄で戦後最長となった 今回の景気後退は 月~ 年6月迄で戦後最長となった 雇用市場の堅調さを示した。 ・ 1~ ~3年目の回復ペースは過去の景気回復局面の半分以下と 年目の回復ペースは過去の景気回復局面の半分以下と 市場はドル買いで反応したものの、この週はキ ング牧師生誕記念日の祝日が含まれており、休日 要因で申請件数が押し下げられた可能性もあると の慎重な見方がなされている。 また、このあと全米リアルター協会(NAR)が発 表した昨年 12 月の中古住宅販売成約指数は前 月比 3.7%低下し、市場予想の 0.5%上昇に反し て 1 年ぶりの大幅な落ち込みとなった。 中古住宅販売成約指数は、中古住宅販売の先 行指標とされているだけに、今後の販売実績の減 少が警戒されそうだ。 市場関係者の間では、世界景気の減速傾向が 強まるなか、米国だけが力強い成長を維持するこ とができるのか懐疑的な見方が浮上しており、今 後発表される米経済指標に対する注目度は一段 と高まっている。 本日は昨年 10-12 月期の米 GDP 速報値が発 表され、市場予想は前期比年率 3.0%の成長が見 込まれている。 7-9 月期の 5.0%からは減速が 想定されているものの、引き続き堅調な伸びが想 定されており、予想を上回る伸びとなれば「米株 高・ドル高」といった反応が想定されそうだ。 もっとも、28 日付のレポートで取り上げたよう に、昨年 12 月の米マクロ指標は軒並み市場予想 を下回る弱い結果となっており、耐久財受注や製 造業新規受注、小売売上高は GDP の算出に使 用される数値がいずれも悪化しているため、下振 れリスクに留意する必要がありそうだ。 ここで注目したいのは、米経済のリセッション (景気後退)明けの回復ペースであり、1949 年以 降の回復ペースは 1 年目で平均 6.2%、2 年目で 同 4.1%、3 年目で同 4.3%となっている。 今回のリセッション(2007 年 12 月~09 年 6 月 迄)は戦後最長となっており、FRB は政策金利を 実質ゼロ%に引き下げ、3 度に亘る量的緩和によ って景気を支えたものの、2009 年 6 月からの景気 拡大局面では 1 年目が 2.5%、2 年目が 1.8%、3 年目が 2.3%と過去の平均の半分以下の成長に とどまっており、オバマ政権下では、年間の成長率が一度も 3%を達成できない異例の状態が続いている。 米経済は独り勝ちの状態と言われているものの、重要先行指標とされる企業景況感指数は昨秋をピーク に軒並み低下傾向にあり、過度な楽観は禁物といえよう。 本日は 1 月のシカゴ連銀製造業景況指数が発表され、来週には 1 月の ISM による製造業景気指数と 非製造業景気が発表される予定となっており、世界景気の減速や原油価格の大幅安、そしてドル独歩高の 影響を確認する手掛かりになるとみておきたい。 (1 月 30 日 11:30 記) ※当レポートは、投資の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を意図するものではありません。 投資の決定はご自身の 判断と責任でなされますようお願い申し上げます。 記載された意見や予測等は、作成時点における 森 好治郎 個人の見解であり、 その正確性、完全性を保証するものではなく、今後予告なく変更されることもありますのでご留意ください。 ― 2 ―
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