Daily Market Comment;pdf

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Forex Watch
Daily Market Comment
Forex Watch Koujiro Mori
2015 年 3 月 31 日
ドル/円、
「21
「 日平均線」を巡る上抜け攻防次第の展開に
%
世界の主要株価指数・週間騰落率
<終値ベース 2015/03/27
2015/03/27⇒ 03/31
03/31
2.0
1.83
1.5
1.49
1.22
1.15
1.0
0.98
0.65
0.5
0.65
0.53
0.0
(米)
NASDAQ
(米)
NYダウ
ダウ
NY
(米)
S&P500
(英)
FTSE100
(加)
トロント300
300
トロント
(仏)
CAC40
(独)
DAX
(日)
日経225
225
日経
■2015年
年3月
月・ユーロ圏景況感指数
・ 総合景況感指数はECBが政策判断で重視する指標とされている
が政策判断で重視する指標とされている
総合景況感指数は
年10月の
月の84.3がボトムとなり
がボトムとなり15年
月は103.9まで上昇
まで上昇
・ 2012年
月の
がボトムとなり 年3月は
月は
・ 2015年
年3月は
月は4カ月連続の上昇で
月以来の高水準となる
月は カ月連続の上昇で11年
カ月連続の上昇で 年7月以来の高水準となる
・ ECBによる「拡大版資産購入プログラム」が奏功
による「拡大版資産購入プログラム」が奏功し始めた兆候を示す
による「拡大版資産購入プログラム」が奏功し始めた兆候を示す
120
3.0
ユーロ圏景況感指数とGDP
ユーロ圏景況感指数とGDPの推移
GDPの推移
200/01200/01-2015/03
データ:欧州委員会
(3月
月30日
日発表)
112.1
(2007/05)
2007/05)
103.9
2.0
102.6
(2015/03)
(2014/05)
2014/05)
107.9
(2011/02)
110
1.0
0.8
1.0
100
0.7
0.4
0.4
0.3
0.2
91.1
0.3
0.1 0.2
90
0.0
88.6
-0.3 -0.2
84.3 -0.5
(2012/10)
-0.3
-0.4
80
-1.0
70
-2.0
-1.9
ユーロ圏GDP
ユーロ圏GDP(右目盛:前期比%)
GDP(右目盛:前期比%)
64.6
-2.5
(2009/03)
60
Jan-07
-3.0
Jan-08
2
1.275
1.2569
12/16
1.225
1.2247
12/08
1.175
1.125
ユーロ圏景況感指数(左目盛)
Jan-09
Jan-10
Jan-11
Jan-12
Jan-13
Jan-14
EURUSD Daily Chart
Global Range
2014/12/012014/12/01-2015/03/30
Runaway gap
1.2001⇒1.1947
1.1680
4
01/21
1.1534
1.1450
02/03
02/19
1.1460
01/16
1.1270
3
02/09
1.1115
01/23
(3)
)-2
c
1.1062
03/18
1.075
a
1.0802
03/27 b
5
1.025
Jan-15
1.0463
ⅴ 03/13
(3)
)-1
※当レポートは、投資の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を意図するものではありません。 投資の決定はご自身の
判断と責任でなされますようお願い申し上げます。 記載された意見や予測等は、作成時点における 森 好治郎 個人の見解であり、
その正確性、完全性を保証するものではなく、今後予告なく変更されることもありますのでご留意ください。
― 1 ―
Techno-fundamental Analysis
Daily Market Comment
週明けの為替マーケットは、四半期末に絡むド
ル買いフローにより米ドルが全面高となったほ
か、世界的に緩和的な金融環境が続くとの見方
が広がるなか世界同時株高に乗じて円が売り戻
される展開となった。
この日は中国人民銀行の周小川総裁が、政策
当局には金利や量的な措置の面で対応する余地
があると発言したことが好感され、上海総合指数
が 2.59%の大幅高となり、7 年ぶりの高値水準へ
上昇したほか、欧米主要株価指数も軒並み 1%
前後の大幅高となった。
ユーロ圏では、ECB が政策判断で重視する指
標とされる 3 月の総合景況感指数が 4 カ月連続で
上昇し、2011 年 7 月以来の高水準を付けたこと
や、ドイツの 3 月消費者物価指数・速報値が EU
基 準 で 前 年 比 0.1 % 上 昇 と 、 前 月 の マ イ ナ ス
0.1%からプラスに転じたことが好感され、ドイツ
DAX 指数は 1.83%の大幅高となった。
一方、ギリシャの債務問題を巡っては、同国が
27 日に提出した一連の改革案に対して、最大の
債権国であるドイツが一段と詳細な改革リストを
提示するまではユーロ圏として追加金融支援を行
わないとの考えを表明しており、追加金融支援の
目途は立っていない状況が続いている。
ギリシャは、ユーロ圏から新たな融資が受けら
れない場合には、4 月 20 日までに資金が枯渇す
る可能性が指摘されており、4 月 1 日に行われる
予定のユーロ圏財務相らの電話協議が次の焦点
となってくる。
こうしたなか、ユーロ/ドルは一時 1.0810 ㌦ま
で軟化する場面が見られたものの、前週末の安
値 1.0802 ㌦の手前で下げ止まり、NY クローズは
1.0833 ㌦と「21 日平均線」(=1.0832 処)でサポ
ートされている。
日足均衡表では、上向きで推移する「転換線」
(=1.0821 処)が NY クローズのサポートとなる一
方、下向きの「基準線」(=1.0928 処)がレジスタ
ンスとなっており、「遅行線」が日々線に衝突する
までに「基準線」を NY クローズで上抜くことができ
るかがユーロ上昇のカギを握ることになりそうだ。
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Forex Watch
FX Market Daily Comment
Forex Watch Kojiro Mori
一方、米国ではこの日発表された 2 月の個人消
費支出(PCE)が前月比 0.1%増と、市場予想の
0.2%増を下回ったことを受け、1-3 月期の経済成
長が沈滞していることを示唆する新たなデータとな
った。 アトランタ連銀が重要な指標が発表される
毎に独自のモデルによって予測する 1-3 月期 GDP
成長率は、2 月の個人消費支出の結果を反映した
3 月 30 日時点で 0.2%にとどまっている。
この日は 2 月の米中古住宅販売成約指数が
3.1%上昇し、2013 年 6 月以来、約 1 年半ぶりの
高水準となったものの、米債券市場では 30 年債を
除く全て年限で利回りが低下し、米長期金利の指
標となる 10 年債利回りは 1.9527%と前週末の
1.9597%から低下している。
また、市場の金利観を反映する FF レート先物市
場では、9 月限のインプライド金利が 0.245%とな
り、9 月の FOMC での利上げ確率は 36%と今月 6
日の 2 月雇用統計発表後に付けた 66%をピークに
して低下基調を辿っている。
こうしたなか米株式市場は、前週末にイエレン議
長が年内の利上げを予想した上で、その後のペー
スは緩やかなものとなるとの見解を示したことが引
き続き買い安心感につながったほか、ヘルスケア
業界などでの M&A が追い風となり、米主要 3 株価
指数は揃って 1%超の上昇となった。
ドル/円は、東京午前中盤に付けた 119.12 円
が押し目となり、NY 中盤に 120.23 円まで上昇す
る 場 面が 見 られた ものの 、 「 21 日平 均線 」 (=
120.37 処)がレジスタンスとして意識されており、
NY クローズは 120.03 円で着地している。
本日 10 時過ぎには 120.36 円まで急伸する場面
が見られたものの、「21 日平均線」で抑え込まれ、
120.20 円前後へ伸び悩んでいる。
現状では、上向きで推移する「89 日平均線」が
サポートとなる一方、「21 日平均線」がレジスタンス
となっており、目先的な焦点は NY クローズによる
「21 日平均線」を巡る上抜け攻防となりそうだ。
同線を NY クローズで上抜く場合は、120.62 処
(=61.8% of 122.03⇒118.33)や同 76.4%の
121.16 処に向けた上昇余地が想定されるが、レジ
スタンスとなる場合は「89 日平均線」や新たに引き
直した「上昇チャネルライン」の下限を試す展開に
備えたい。
ドルの対主要通貨相場の騰落率
(NYクローズベース)
NYクローズベース)
2015/03/27
2015/03/27 ⇒ 03/31
03/31
ドル高
%
1.50
ドル安
1.28
1.00
0.93
0.77
0.50
0.56
0.53
0.45
0.44
0.00
JPY
EUR
GBP
CHF
AUD
CAD
NZD
■15年
年1-3月期
月期GDP
アトランタ連銀予測モデルは+0.2%
%
月期
アトランタ連銀予測モデルは
・ 1-3月期
月期は
月期は悪天候や西海岸港湾ストの影響により減速が必至に
悪天候や西海岸港湾ストの影響により減速が必至に
・ エネルギー関連の設備投資の落ち込みが成長率を押し下げる
・ ドル独歩高の悪影響が顕在化している可能性も指摘
ドル独歩高の悪影響が顕在化している可能性も指摘されて
可能性も指摘されている
されている
・ アトランタ連銀のGDP予測は
予測は2月上旬の
%から0.2%へ低下
%へ低下
アトランタ連銀の
予測は 月上旬の2.3%から
月上旬の
%から
2.5
2.3
2.3
アトランタ連銀・1-3月期
月期GDP予測
予測
アトランタ連銀・
月期
2015/02/02-03/30
2.0
アトランタ連銀 GDP Now forecast
1.4
1.5
1.2
1.0
米GDPの算
の算出で使用される主な項目の
の算出で使用される主な項目の推移
出で使用される主な項目の推移
・PCE個人消費
個人消費支出
月=▲0.2%
% 2月=
月=0.1%
%
個人消費支出 1月=▲
月=▲
月=
・小売売上高(コア売上高) 1月=▲
月=▲0.1%
% 2月=変わらず
月=変わらず
月=▲
・耐久財受注(コア資本財出荷) 1月=▲
月=▲0.4%
% 2月=
月=+0.2%
%
月=▲
月=
・企業在庫 1月=
月=+0.1%
%
月=
・卸売在庫 1月=
月=+0.2%
%
月=
・貿易収支 1月=▲
月=▲417.5億㌦
億㌦
月=▲
0.5
0.0
02/02
02/09
124.0
02/16
02/23
03/02
0.6
0.2
03/09
03/16
03/23
03/30
ⅴ
USDJPY Daily Chart
Global Range
2014/12/012014/12/01-2015/03/30
ⅲ
5 121.70
122.0
⑤
122.03
③ 03/10
12/08
120.89
12/23
①
120.48
02/11
120.23
03/30
120.0
118.87
01/20
118.0
118.33
03/26
118.24
02/17
④
116.87
02/03
116.0
115.57
12/16
105.20
10/15
114.0
4
115.85
01/16
②
ⅳ
NYクローズと移動平均線
NYクローズと移動平均線
120.37
120.03
119.16
120.0
21
(3 月 31 日 11:20 記)
115.0
89
112.10
200
110.0
※当レポートは、投資の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を意図するものではありません。 投資の決定はご自身の
判断と責任でなされますようお願い申し上げます。 記載された意見や予測等は、作成時点における 森 好治郎 個人の見解であり、
その正確性、完全性を保証するものではなく、今後予告なく変更されることもありますのでご留意ください。
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