Daily Market Comment

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Forex Watch
Daily Market Comment
Forex Watch Koujiro Mori
2015 年 2 月 10 日
ギリシャの瀬戸際政策、水面下での政治的な決着に期待
円の対主要通貨相場の騰落率
(NYクローズベース)
NYクローズベース)
2015/02/06 ⇒ 02/09
1.00
%
0.50
0.52
0.31
0.25
0.23
0.00
-0.14
-0.07
円高
-0.51
-0.50
円安
-1.00
USD
EUR
GBP
CHF
AUD
CAD
NZD
ドルの対主要通貨相場の騰落率
(NYクローズベース)
NYクローズベース)
2015/02/06 ⇒ 02/09
%
0.50
0.12
0.00
-0.08
-0.12
-0.24
-0.31
-0.45
-0.50
ドル高
-0.91
ドル安
-1.00
JPY
EUR
GBP
CHF
AUD
CAD
NZD
世界の主要株価指数・週間騰落率
<終値ベース 2015/02
2015/02/06⇒
06⇒ 02/09
02/09
%
0.5
0.36
0.11
0.0
-0.39
-0.24
-0.42
-0.5
-0.53
-0.85
-1.0
-1.5
-1.69
(米)
NASDAQ
-2.0
(米)
S&P500
(米)
NYダウ
NYダウ
(加)
トロント300
トロント300
3.0263
12/31
%
3.00
(英)
FTSE100
(仏)
CAC40
(独)
DAX
(日)
日経225
225
日経
米10年物国債利回りの推移
10年物国債利回りの推移
2013/10/012013/10/01-2015/02/09
2015/02/09
2.8027
04/02
2.6532
06/17
2.75
2.50
2.4850
10/23
2.25
債券価格
2.00
2.5752
02/03
2.4449
05/28
2.6216
09/17
2.3820
11/06
2.3378
08/28
2.1288
10/15
1.9775
02/09
下 落
1.75
上 昇
1.50
1.6390
01/30
※当レポートは、投資の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を意図するものではありません。 投資の決定はご自身の
判断と責任でなされますようお願い申し上げます。 記載された意見や予測等は、作成時点における 森 好治郎 個人の見解であり、
その正確性、完全性を保証するものではなく、今後予告なく変更されることもありますのでご留意ください。
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Techno-fundamental Analysis
TechnoDaily Market Comment
週明けのマーケットは、早朝取引で米ドル買い
が先行したものの、前日に発表された中国の 1 月
貿易統計で輸出入が大幅に落ち込み、世界景気
減速の兆候を示唆したことや、ギリシャの債務交
渉を巡る対立激化、さらにウクライナ情勢の悪化
がリスクオフにつながり、米市場が「ドル安・株安・
債券安(金利は上昇)」のトリプル安となるなか、
円が買い戻される展開となった。
ギリシャの債務問題を巡っては、ツィプラス首相
が 2 月 28 日に期限を迎える現行の国際支援プロ
グラム延長を改めて拒否するとともに、支援条件
として義務付けられていた改革措置の一部撤回も
表明した。 その上で、今月 28 日から 6 月 1 日ま
でのつなぎ措置で合意するよう、関係国に重ねて
呼び掛けたが、ドイツなどは支援プログラムの延
長なしに資金援助をすることはできないと一蹴し
ており、双方の溝を埋めるには至っていない。
ユーロ圏金融市場では、対立激化を嫌気してギ
リシャの銀行株が過去最安値付近に下落し、国
債利回りは大幅に上昇、さらにスペインやイタリア
国債利回りも上昇し、ユーロ圏各国の主要株価指
数が軒並み安となるなど売りが波及した。
もっとも、額面通りに受取れないのが政治家発
言であり、ギリシャは政府自身の資金繰りに加え
て、銀行の資金繰りという切迫した問題に直面し
ており、ギリシャ側が折れない限り同国政府は 3
月末までに資金繰りに窮すことになる。
つまり、ギリシャは極めて弱い立場に置かれて
おり、ロイターによればギリシャへの債権団側の
当局者は、表向きの姿勢とは異なり、ギリシャ新
政権の論調は最近のトロイカとの話し合いでやや
協力的な方向へと変わってきたと述べている。
11 日には緊急のユーロ圏財務相会合、12 日に
は EU 首脳会議が開催され、ギリシャ問題では政
治的な落し処が焦点となってくるが、仮に同会議
で決着がみられなかったとしても、水面下ではギ
リシャが資金繰りに行き詰まらない方法が模索さ
れているとみられるため、政治的な駆け引きと割
り切って目先的なリスクオフ局面と、その後のリタ
ーンリバーサルをトレードチャンスにつなげたい。
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Forex Watch
FX Market Daily Comment
Forex Watch Kojiro Mori
昨日のユーロ/ドルは、Fibonacci point の
1.1275 処(=61.8% of 1.1115⇒1.1534)を達成
する 1.1270 ㌦まで下押したあと、日通し高値の
1.1359 ㌦の手前まで切り返し、NY クローズは
1.1323 ㌦で着地している。
波動面では、1.2887(10/15)を起点にⅴ波目
の下落波動を形成しており、小勢 3 波(五波構成)
で 1.1115(01/23)まで下落したあと、小勢 4 波に
よる日柄調整的な中段揉み合いを形成中とみら
れる。 当面の焦点は、「21 日平均線」(下向き)を
巡る上抜け攻防となり、同線を NY クローズで上
抜く場合は N-計算値の 1.1689 処に向けた一段
高が想定されるが、「21 日平均線」がレジスタンス
となる場合は 1.1214 処(=76.4% of 1.1115⇒
1.1534)を試す一段安に備えたい。
いずれにしても、波動面からは小勢 5 波の下げ
が続くため、小勢 3 波のボトムである 1.1115 ㌦を
下抜く場合は 1.1040 処(=1.2887-【1.3995⇒
1.2501】×1.236)を目指す展開を念頭に置いて
おきたい。
日足均衡表では、「三役逆転」による売りの現
在性が維持されており、「基準線」(下向き)をレジ
スタンスとする戻り売りが有効となっている。
当面の焦点は、「遅行線」が日々線(下向き)に
接近・衝突する局面の動向となり、日々線が引き
続きレジスタンスとなる場合は 1.1115 ㌦を試す展
1.2887 ⅳ
10/15
EURUSD Daily Chart
Global Range
2014/10/132014/10/13-2015/02/09
2
1.2602
11/19
1.2569
12/16
1.250
1.2358
1 11/07
1.2247
12/08
Runaway gap
1.2001⇒1.1947
1.200
1.1680
01/21
1.1534
02/03
4
1.150
1.1460
01/14
1.1270
02/09
3 1.1115
01/23
1.100
1.400
5
ⅴ
NYクローズと移動平均線
NYクローズと移動平均線
200
1.300
1.2854
89
1.2199
1.200
21
1.1461
1.1323
1.100
1.500
EURUSD Global Range
Ichimoku Equilibrium Daily Chart
2014/06/02
2014/06/02-
4/06/02-2015/02/09
76+1
1.400
1.3701
07/01
1.3503
06/05
1.300
65+1
1.3333
08/06
ⅳ
1.2995
09/16
42
1.2602
11/19
ⅲ
1.200
02/12
1.2887
10/15
1.2501
10/03
●一目均衡表「基本数値」
基本数値
記号
呼称
9
×
一節
17
△
二節
26
○
一期
(三節)
複合 4
33
一期一節
複合 5
42
一期二節
複合 6
65
76
一巡
複合 7
(三期)
複合 8
129
複合 9
172
複合10
200200- 257
単純 1
単純 2
単純 3
1.2358
11/07
1.2569
12/16
1.2247
12/08
基準線
1.100
1.1115
01/23
遅行線
転換線
ⅴ
(3)
)-1
33+1
42+1
1.000
※当レポートは、投資の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を意図するものではありません。 投資の決定はご自身の
判断と責任でなされますようお願い申し上げます。 記載された意見や予測等は、作成時点における 森 好治郎 個人の見解であり、
その正確性、完全性を保証するものではなく、今後予告なく変更されることもありますのでご留意ください。
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Forex Watch
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開に備える必要が生じるのに対し、「遅行線」が日々線に衝突したあと転換線を上抜く場合は打診買いのシ
グナルとなり、次の焦点は上方に位置する基準線を巡る上抜け攻防となる。
尚、日柄面では、1.2569 ㌦(12/16)から「一期二節」(42 日目)の節目を EU 首脳会議が開催される
02/12 に迎えるため、同日前後を境とする急変動の可能性には注意したい。
(2 月 10 日 11:27 記)
※当レポートは、投資の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を意図するものではありません。 投資の決定はご自身の
判断と責任でなされますようお願い申し上げます。 記載された意見や予測等は、作成時点における 森 好治郎 個人の見解であり、
その正確性、完全性を保証するものではなく、今後予告なく変更されることもありますのでご留意ください。
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