10月の米ISM景況指数:製造業 - 東海東京証券

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ピクテ・マーケット・フラッシュ 2013年11月6日
先進国
Pictet Market Flash
10月の米ISM景況指数:製造業、非製造業ともに上昇
10月の米ISM景況指数は製造業指数が56.4、非製造業指数が55.4となり、前月からの低下を見込んでいた市場予
想に反して両指数ともに上昇しました。足元発表の経済指標には低調な数値も散見されますが、米国のGDP成長
率については、10月が3.1%(前期比、年率)、第4四半期が2.4%(同)に達するものとみています。
米ISM製造業景況指数は上昇基調を
維持
11月1日発表の10月の米ISM製造業景況指数(総合指
数)は56.4と、9月の56.2を僅かながら上回り、 2011年4
月以来の水準を回復しました(図表1参照) 。市場は前
月を下回る55.0を予想していました。
米ISM製造業景況指数、雇用指数(サ
ブ指数)は低下
図表1:米ISM景況指数の推移
(月次、期間:2004年1月~2013年10月)
製造業景況指数
60
56
52
48
非製造業景況指数
44
40
ISM製造業景況指数を構成するサブ指数の内容は、総
合指数が示唆するほど堅調ではありませんでした。新
規受注指数は好調を維持(60.6、9月は60.5)し、また、
入荷、在庫についても前月から上昇しましたが、一方、
生産指数は60.8と、高水準を維持したものの前月から
低下し、雇用指数も9月の55.4 から53.2に低下しました。
上述の生産指数の数値は、既に発表された製造業生
産とは相容れないものとなっています。 10月29日発行
のピクテ・マーケット・フラッシュ:「9月の米国鉱工業生
産」に記載の通り、第3四半期(7-9月期)の製造業生産
は緩やかながら改善しているからです。ISM景況指数も
先行きを期待させる数値となったことから、11月15日(現
地時間)発表予定の製造業生産(鉱工業生産)は、より
力強い数字となる可能性があるものとみています。
米ISM非製造業景況指数も
予想外の上昇
11月5日発表の、10月の米ISM非製造業景況指数は
55.4と、9月の54.4から上昇しました。市場は、54.0と前月
からの小幅低下を見込んでいました。もっとも、10月の
上昇が9月の大幅低下に続くものであること、また、 10
月の水準が第3四半期(7ー9月)平均の56.3を下回る水
準に留まっていることには留意が必要です。
ISM非製造業景況指数を構成するサブ指数では、事業
活動指数が59.7(9月は55.1)、雇用指数が56.2(同
52.7 )と、大幅上昇したことが注目されます。一方、新規
受注指数は56.8と、9月(59.6)から低下しました。
ピクテ投信投資顧問株式会社
36
32
04年
07年
10年
13年
出所:ピクテ・グループのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
ISM景況指数は10月の景気回復を
示唆
10月の米ISM製造業景況指数および米ISM非製造業景
況指数の両指数は、第3四半期(7-9月期)の米国経済
がかなり改善したことを示唆しています。両指数を用い
てGDP(国内総生産)成長率を予測するピクテの自社開
発モデルは、 第3四半期(7-9月期)の成長率が3.3%、10
月の成長率が3.1%に達するものと予測しており、10月の
連邦政府機関の一部閉鎖の影響が限定的なものに留
まるであろうことを示唆しています。
もっとも、特定の指数を過大評価するのは妥当ではな
いと考えます。事実、最近発表された主要指標には市
場予想を大きく下回るものが散見されます。11月7日(現
地時間)発表予定の第3四半期(7-9月期)GDP成長率
については2.25%程度になると予想しています。また、第
4四半期(10-12月期)成長率については、政府機関一
部閉鎖の影響をこなし、第3四半期の数値を僅かに上
回る2.4%に達するものとみています。
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