既存の銀行基幹系システムから 迅速な戦略対応へ IBM次世代金融サービス・システム 規制緩和等により業界を超えた金融サービス競争が激化す IBM次世代金融サービス・システム(NEFSS)による実現 る一方、顧客側も安全性や利便性等の観点から金融機関を選 別する傾向にあります。グループ企業や提携先を含めた自行 NEFSSは、これらの課題に次のように対応しています。 内外の幅広い品揃えをダイナミックに実現し、個々の顧客の 1. 顧客中心のデータモデルの採用 多様なニーズに応える商品・サービスを即時に提供する能力 IBMは金融機関が戦略的な視点で情報を活用するための独 が「選ばれる金融機関」として勝ち抜く重要な鍵となります。 自のサービス・データモデルを提唱し、すでに世界で100社を 超える大手金融機関様で活用されています。NEFSSの銀行 基幹業務機能はこの実績あるデータモデルを採用しており、自 行の勘定系システムやサブシステムはもとより、提携先の商品 銀行基幹系システムに新たに求められる機能とは も含めて、契約されているすべての内容を「顧客」単位で総 合的に管理できるようになっています。そのため、優遇サービ 既存の銀行勘定系はピーク性の高い膨大なトランザクション スや真のパートナーを求める顧客の信頼を勝ち取る施策とし 処理型のサービス機能に特化し堅牢に構築されており、シス て自行独自の魅力的な対応を実現することができます。 テム、データ、事務プロセスが一体化し最適化されています。 2. 業務機能を、組み合わせや再利用が可能な「部品」として提供 一方で自行内外の多彩な商品やサービス機能を柔軟に組み NEFSSには金融商品の設計に必須な個々の知識や情報が、 合わせ、顧客が望む商品・サービスをタイムリーに提供するた 数多くの「金融商品やサービスの業務部品」として用意され めには、大きく3つの新しい機能が必要になると考えられます。 ています[図1/図2]。 「利息」、 「手数料」等の機能部品を組み 1. 顧客視点での情報統合 合わせる「プロダクト・ビルド」という手法で、定期預金や住 業務単位や商品単位でなく、 「顧客」単位で情報を統合し、 宅ローンその他のさまざまな新商品を形成できます。 個々の顧客のライフスタイルや経営スタイルを常に把握 NEFSSの「標準(機能)部品」は、世界中の数多くの主要金 2. 顧客視点での商品設計 融機関様との共同検証を通じて構築された汎用的な部品を 求められる商品やサービスを短期間で構築したり、契約の ベースに構築されており、さらにカスタマイズのための標準 場で商品の仕様を動的に変更・設定 インターフェースを装備しています。汎用的な部品と柔軟な 3. 自行内外の異なるシステム環境との連携の実現 カスタマイズ対応により、各銀行様の戦略に合致した革新的 既存の勘定系システム、グループ企業や提携先など自行内 な金融サービスを短期間で確実に構築することができます。 外の異なるシステム環境との連携 3.SOAにより、自行内外の「サービス」を融合 IBMの金融ソリューションは、再利用可能なサービス提供を 実現するSOA(サービス指向アーキテクチャー) を機軸とし 図1 ています。NEFSS上で提供される商品はもとよ 商品定義のイメージ り、自行内の既存システムや提携先の商品・サー 通帳/証書 カード 資金移動 ステートメント その他 通貨 実行方法 期間範囲 金額範囲 取引制限 返済方法 返済金額算出方法 返済スケジュール その他 サービス属性 利息属性 商 品 商品属性 手数料属性 Copyright ©Fidelity Information Services, Inc. 2005 All Rights Reserved. 利息種類 基準金利 金利タイプ 優遇幅 利息周期 利息計算式 金額段階 付利単位 付利最低残高 計算対象残高 その他 手数料種類 徴収周期 基準手数料額 優遇幅 算出方法 その他 ビスをアクセスハブ(EAI)やESB(SOAのサー ビス共通伝達路)で組み合わせ、より魅力的な複 図2 商品定義設定画面 図3 SOAによる自行内外のサービスの融合 経営課題や経営環境に応じ、さまざまな形態で活用可能 チャネル(営業店、 コンタクト・センター、Web、他) NEFSSは、銀行基幹系システムに求められる機能をJ2EE™、 アクセス・ハブ、 ESB※ SOA、コンポーネント化など最新技術の上に実装しており、 「銀行基幹系システムの全面刷新」を推進中の日本国内の複 NEFSS 組み合わせ機能 数の銀行様で、すでに採用いただいています。 既存基幹系 基幹系の全面刷新に限らず、NEFSSとアクセスハブやESB 提携先 (SOA) との組み合わせは、既存勘定系の安定した従来業務 基盤への影響を最小限に抑えつつ、急務となる戦略対応を 他商品/サービス 顧客 商品 契約 取引 実現するための過渡的な基盤としても非常に高い効果を発揮 元帳 します。 「顧客中心」のサービス基盤として、あるいは、ダイナ ※ESB:SOAでいうサービスを連携させるための共通の伝送路 ミックに新商品を設計・提供するための戦略商品基盤として、 NEFSSは既存勘定系と並存・連携しながら競争への勝ち残 合商品、複合サービスを実現します[図3]。 りを強力にご支援します。 <NEFSSによる戦略的な金融サービス例> なお、銀行基幹系システムに必要な堅牢性をJ2EE上に実装 NEFSSの活用により、従来では困難だった次のような戦略 した、オープン技術によるミッションクリティカル・システム基盤 的な金融サービスが実現します。 である「NEFSSライブラリー」だけのご提供も可能です。この 「NEFSSライブラリー」は複数の国内金融機関様(銀行以外) ●顧客単位ポートフォリオと損益情報把握に基づく提案 NEFSSは標準部品として、顧客単位でのポートフォリオと損 で構築中の次期基幹システムに採用いただいており、さらに 益情報の把握機能を装備。自行の預貸商品はもとより、自 本年12月から全世界向けに販売が開始される予定です。 行内外の商品システムの契約情報をも含め、複数の商品や NEFSS:Next Evolution in Financial Services Systems サービスを利用する「優良顧客」向けの さまざまな優遇サービスをタイムリーに 図4 顧客単位でのポートフォリオと損益情報の把握機能を装備 提供することができます[図4]。 顧客別ポートフォリオ 一括ステートメント ● ポイント・サービス ● 優遇サービス ● ● ●商品やサービスをその場で 顧客 パーソナライズ NEFSS 顧客単位で すべての契約を 把握可能 顧客 NEFSSは標準部品として、 「利率優遇 条件」や「手数料優遇条件」の設定機能 総合口座 を装備。 「優良顧客」の総合的な契約内 定期預金 口座 容や顧客の要望に応じて、商談の場で ダイナミックに「そのお客様だけの優遇 サービス」を組み立てることができます NEFSS以外の システム 投資信託 口座 投資信託 システム 連 携 ・ 調 達 各種保険 システム 残高情報 顧客別 ステートメント ステートメント 作成 評価額 外為関連 システム … [図5]。 図5 商談現場で商品・サービスのパーソナライズが可能に 例)オプション選択型の商品の契約 キャンペーン期間中に、 外貨定期預金を新規で申し込んだ顧客は 優遇オプションを選択できる 外貨定期預金 商品A オプション1 (金利優遇4.0%) その場で選択して 契約に紐付け プライシングを決定するカテゴリーごとに、 各優遇オプションの選択肢を設定 金利優遇 オプション2 (繰越時金利優遇4.0%) 商品B オプション3 (為替手数料優遇0.5円) ⋮ ⋮ 利率や手数料の「現場での裁量範囲」を事前にNEFSSで設定 利率の選択肢 手数料の選択肢 利率① 利率② 利率③ 手数料① 手数料② 手数料③ 繰越時金利優遇 IBM製品・サービスの詳細情報は、IBMホームページ http://www.ibm.com/jp/ をご利用ください。 IBM金融ソリューションについては、IBMホームページ http://www.ibm.com/jp/finance/ お問い合わせeメール・アドレス [email protected] をご利用ください。 ●掲載されている情報は2005年11月現在のものです。事前の予告なしに変更する場合があります。 プライシングを決める カテゴリー 顧客条件:A 商品条件:X1 顧客条件:A 為替手数料優遇 商品条件:X2 顧客条件:A 商品条件:X3 IBM, IBMロゴは、International Business Machines Corporationの米国およびその他の国に おける商標。JavaおよびすべてのJava関連の商 標およびロゴは Sun Microsystems, Inc.の米国 およびその他の国における商標。他の会社名、製 品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標。 2005.11 4
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