肝癌の治療外科の役割 - e-CLINICIAN

︵
図
!
︶
が
推
奨
さ
れ
て
い
る
︵
グ
レ
ー
ド
B
:
治
療
法
の
選
択
基
準
と
し
て
﹃
幕
内
班
ア
ル
ゴ
リ
行 ズ
う ム
﹄
(2
1
2)
生
体
肝
移
植
の
保
険
適
応
が
拡
大
さ
れ
肝
移
植
も
肝
癌
腫
瘍
径
3
"
・
3
個
以
内
︶
を
満
た
す
肝
癌
に
対
し
て
、
ガ
イ
ド
ラ
イ
ン
で
は
、
肝
細
胞
癌
の
病
態
に
応
じ
た
肝
癌
治
療
ア
ル
ゴ
リ
ズ
ム
と
肝
切
除
の
役
割
ま
た
、
近
年
#
ミ
ラ
ノ
基
準
$
︵
腫
瘍
径
5
"
・
単
発
、
の た
。
一
方
、
療 ラ
法 ジ
に オ
も 波
長 腫
足 瘍
の 焼
進 灼
歩 術
が ︵
見 R
ら F
れ A
て ︶
い な
る ど
。
に
ま
で
減
少
し
肝
切
除
の
安
全
性
・
確
実
性
が
確
立
し
に
対
す
る
肝
切
除
後
の
死
亡
率
は
、
ほ
ぼ
0
%
レ
ベ
ル
・
周
術
期
管
理
︶
に
よ
り
、
肝
細
胞
癌
︵
以
下
肝
癌
︶
近
年
の
肝
臓
外
科
の
進
歩
︵
術
前
評
価
・
手
術
手
技
は
じ
め
に
肝
切
除
と
肝
移
植
の
立
場
か
ら
概
説
す
る
。
癌
治
療
に
お
け
る
標
準
的
治
療
法
の
提
案
が
な
さ
れ
て
に 重
基 要
づ な
く 因
肝 子
癌 と
診 な
療 る
ガ 。
イ 2
ド 0
ラ 0
イ 5
ン 年
が に
出 は
版 科
さ 学
れ1)的
、 根
肝 拠
療
の
根
治
性
の
み
な
ら
ず
肝
機
能
温
存
・
低
侵
襲
性
も
は
慢
性
肝
疾
患
︵
肝
硬
変
︶
を
有
し
て
い
る
た
め
に
治
い
る
。
本
稿
で
は
肝
癌
治
療
に
対
す
る
外
科
の
役
割
を
肝
癌
の
治
療
−
治
療
の
現
実
的
な
外
科
オ
プ
シ
ョ
ン
と
な
っ
た
。
ablation
肝
癌
治
療
の
選
択
に
お
い
て
は
、
肝
癌
患
者
の
多
く
外
科
の
役
割
肝
癌
の
最
新
の
知
見
島
田
光
生
CLINICIAN ’06 NO. 547
82
!肝癌治療のアルゴリズム(幕内班2
0
0
5年一部改変)
は
2
!
以
上
5
!
未
満
の
単
発
症
例
に
推
奨
さ
れ
る
が
、
83
的
切
除
﹂
が
推
奨
さ
れ
︵
グ
レ
ー
ド
B
︶
、
外
科
切
除
機
能
良
好
で
単
発
小
型
の
肝
細
胞
癌
に
対
し
て
は
外
科
さ
ら
に
肝
切
除
に
関
し
て
、
ガ
イ
ド
ラ
イ
ン
で
は
﹁
肝
化
学
療
法
が
選
択
さ
れ
る
場
合
が
あ
る
と
な
っ
て
い
る
。
症
例
で
は
肝
切
除
が
、
肝
外
転
移
を
有
す
る
症
例
で
は
て
い
る
。
な
お
、
脈
管
侵
襲
を
有
す
る
肝
障
害
度
A
の
"
腫
瘍
数
が
4
個
以
上
な
ら
ば
緩
和
ケ
ア
が
推
奨
さ
れ
い
て
は
、
!
腫
瘍
が
ミ
ラ
ノ
基
準
内
な
ら
ば
肝
移
植
が
、
CLINICIAN ’06 NO. 547
動
注
が
推
奨
さ
れ
て
い
る
。
肝
障
害
度
C
の
症
例
に
お
$
腫
瘍
数
が
4
個
以
上
な
ら
ば
肝
動
脈
塞
栓
ま
た
は
肝
径
が
3
!
超
な
ら
ば
肝
切
除
ま
た
は
肝
動
脈
塞
栓
が
、
除
ま
た
は
経
皮
的
局
所
療
法
が
、
#
同
腫
瘍
数
で
腫
瘍
2
個
ま
た
は
3
個
で
腫
瘍
径
が
3
!
以
内
な
ら
ば
肝
切
ば
経
皮
的
局
所
療
法
も
選
択
さ
れ
る
︶
、
"
腫
瘍
数
が
し
、
肝
障
害
度
B
の
症
例
で
腫
瘍
径
が
2
!
以
内
な
ら
単
発
な
ら
ば
腫
瘍
径
に
か
か
わ
ら
ず
肝
切
除
が
︵
た
だ
障
害
度
A
ま
た
は
B
の
症
例
に
お
い
て
は
、
!
腫
瘍
が
よ
う
勧
め
ら
れ
る
︶
。
こ
の
ア
ル
ゴ
リ
ズ
ム
で
は
、
肝
(2
1
3)
行
わ
れ
る
こ
と
が
多
い
が
、
肝
機
能
が
良
好
な
︵
に
対
し
て
は
、
肝
動
脈
塞
栓
療
法
や
︶
単
発
症
例
で
は
再
切
除
が
推
奨
さ
れ
て
い
る
︵
グ
い
て
は
未
だ
明
確
な
結
論
が
出
て
い
な
い
。
再
な 発
ど 肝
が 癌
績 数
︶ 短
を 縮
報 な
告 ど
し の
て 短
き 期
た2)成
。 績
本 の
治
療 改
法 善
は と
、 同
症 等
例 の
を 長
選 期
択 成
科
治
療
と
し
て
、
鏡
視
下
肝
切
除
の
有
用
性
︵
在
院
日
侵
襲
性
︵
患
者
の
負
担
︶
の
バ
ラ
ン
ス
を
考
慮
し
た
外
わ
れ
わ
れ
は
こ
れ
ま
で
、
根
治
性
︵
治
療
効
果
︶
と
し
な
が
ら
系
統
的
切
除
に
関
し
て
は
、
切
除
の
︶ 範
に 囲
︵
つ 区
低
限
で
よ
い
︵
グ
レ
ー
ド
B
︶
と
さ
れ
て
い
る
。
し
か
る
︵
グ
レ
ー
ド
B
︶
一
方
、
肝
切
離
端
距
離
は
必
要
最
脈
の
走
行
を
考
慮
し
た
系
統
的
切
除
が
推
奨
さ
れ
て
い
肝
切
除
に
お
い
て
は
腫
瘍
の
局
在
領
域
を
支
配
す
る
門
major resection
(2
1
4)
す
る
必
要
が
あ
る
が
、
バ
ラ
ン
ス
の
よ
い
肝
癌
治
療
提
レ
ー
ド
B
︶
。
!
ま
で
の
深
在
型
肝
癌
や
多
発
肝
癌
に
関
し
て
は
、
R
急
に
必
要
で
あ
る
。
一
方
、
肝
障
害
度
B
の
腫
瘍
径
2
い
る
。
R
F
A
に
関
す
る
質
の
高
い
エ
ビ
デ
ン
ス
が
早
実
地
臨
床
で
は
、
R
F
A
が
多
く
の
症
例
で
行
わ
れ
て
推
奨
さ
れ
、
筆
者
も
肝
切
除
が
第
一
選
択
と
考
え
る
が
、
小
型
肝
癌
に
関
し
て
は
、
初
回
治
療
と
し
て
肝
切
除
が
域
切
除
・
亜
区
域
切
除
・
亜
々
区
域
切
除
etc
供
の
一
助
と
な
る
。
本
ガ
イ
ド
ラ
イ
ン
の
ピ
ッ
ト
フ
ォ
ー
ル
と
し
て
、
エ
ablation
ビ
デ
ン
ス
レ
ベ
ル
の
高
い
論
文
を
根
拠
と
し
て
作
成
さ
Child
れ
て
い
る
た
め
、
最
近
導
入
さ
れ
た
R
F
A
あ
る
い
は
A
凍
結
融
解
壊
死
療
法
な
ど
の
治
療
法
に
関
し
て
は
、
観
F
A
の
よ
い
適
応
で
は
な
い
か
と
考
え
ら
れ
る
。
は
必
要
と
し
な
い
︵
グ
レ
ー
ド
B
︶
。
式
に
つ
い
て
は
治
癒
切
除
が
可
能
で
あ
れ
ば
必
ず
し
も
A
︶
で
あ
れ
ば
切
除
が
推
奨
さ
れ
て
い
る
。
肝
切
除
術
2
!
未
満
の
単
発
症
例
で
も
肝
機
能
良
好
︵
肝
障
害
度
床
と
の
乖
離
が
存
在
す
る
。
と
く
に
、
肝
機
能
良
好
な
論
文
が
少
な
く
、
現
在
日
本
で
行
わ
れ
て
い
る
実
地
臨
察
期
間
の
問
題
な
ど
か
ら
エ
ビ
デ
ン
ス
レ
ベ
ル
の
高
い
CLINICIAN ’06 NO. 547
84
体
肝
移
植
の
適
応
基
準
は
、
ほ
と
ん
ど
の
施
設
で
腫
瘍
て
は
推
奨
記
述
は
な
い
。
わ
が
国
の
肝
癌
に
対
す
る
生
に
行
わ
れ
て
い
る
肝
癌
に
対
す
る
生
体
肝
移
植
に
つ
い
ド
B
︶
。
﹂
と
な
っ
て
い
る
。
一
方
、
わ
が
国
で
積
極
的
よ
い
適
応
症
例
は
肝
移
植
の
成
績
よ
り
よ
い
︵
グ
レ
ー
プ
ア
ウ
ト
の
可
能
性
ま
で
含
め
て
検
討
す
る
と
切
除
の
肝
切
除
の
方
が
成
績
が
よ
く
、
移
植
期
間
中
の
ド
ロ
ッ
が
成
績
が
よ
い
可
能
性
が
あ
る
が
、
大
き
な
腫
瘍
で
は
に
お
い
て
も
こ
れ
ら
の
危
険
因
子
を
有
さ
な
い
症
例
の
数
は
再
発
に
関
係
し
な
か
っ
た
。
ミ
ラ
ノ
基
準
逸
脱
例
PIVKA$300mAU/mL
再
発
の
リ
ス
ク
フ
ァ
ク
タ
ー
は
、
腫
瘍
径
5
%
以
上
、
例
で
も
良
好
な
成
績
で
あ
っ
た
。
多
変
量
解
析
に
よ
る
年
無
再
発
生
存
率
は
7
4
%
で
あ
り
、
ミ
ラ
ノ
基
準
逸
脱
基
準
逸
脱
例
で
あ
っ
た
が
、
ミ
ラ
ノ
基
準
逸
脱
例
の
3
い り に た3)例 致 例 さ な 脈 因
自 る 適 、 。 1 例 の れ っ 管 子
験 。 応 逸 こ 7 79 23 た て 浸 と
例
基 脱 の 1 % % 肝 い 潤 し
で
準 例 事 例 、 ︶ 癌 る が て
は
拡 に 実 で 逸 の に 。 な !
、
大 お は は 脱 3 対 本 い 肝
こ
の い ミ 38 例 年 す 邦 、 外
れ
可 て ラ 例 60 患 る で # 転
ま
能 も ノ ︵ % 者 生 2 腫 移
で
性 78 基 22 で 生 体 0 瘍 が
再
が % 準 % あ 存 肝 0 径 な
発
あ が の ︶ り 率 移 3 や い
し
る 無 妥 に 、 は 植 年 個 、
た
こ 再 当 再 ミ 、 3 12 数 "
全
と 発 性 発 ラ ミ 2 月 に 肝
例
を 生 を が ノ ラ 9 ま 制 内
が
示 存 示 認 基 ノ 例 で 限 の
ミ
唆 中 す め 準 基 ︵ に な 主
ラ
し で と ら 逸 準 成 施 し 要
ノ
て あ 共 れ 脱 合 人 行 と な
85
以
上
で
あ
り
、
腫
瘍
の
個
な
症
例
で
は
、
少
数
・
小
さ
な
病
変
で
は
肝
移
植
の
方
CLINICIAN ’06 NO. 547
優
れ
た
治
療
法
で
あ
る
。
一
方
、
双
方
の
治
療
が
可
能
移
植
︵
脳
死
全
肝
移
植
︶
は
成
績
が
よ
く
肝
切
除
よ
り
機
能
不
良
例
で
は
肝
癌
が
ミ
ラ
ノ
基
準
内
で
あ
れ
ば
肝
な
オ
プ
シ
ョ
ン
と
な
っ
た
。
ガ
イ
ド
ラ
イ
ン
で
は
、
﹁
肝
ら
は
生
体
肝
移
植
が
保
険
適
応
と
な
り
現
実
的
で
重
要
す
る
究
極
の
外
科
治
療
で
あ
り
、
2
0
0
4
年
1
月
か
ず
背
景
の
肝
硬
変
を
一
挙
に
治
癒
さ
せ
得
る
肝
癌
に
対
ル
不
能
な
肝
癌
に
対
し
て
、
肝
癌
そ
の
も
の
の
み
な
ら
肝
移
植
は
肝
機
能
不
良
肝
癌
あ
る
い
は
コ
ン
ト
ロ
ー
肝
癌
に
対
す
る
肝
移
植
(2
1
5)
!Milan criteria 逸脱例における PIVKA"と腫瘍径5#の意義
臓
器
病
態
外
科
︶
(2
1
6)
を
目
指
し
た
取
り
組
み
が
必
要
で
あ
り
、
ま
た
高
度
進
学
的
悪
性
度
を
考
慮
し
た
$
order-made
教
授
行
肝
癌
に
対
す
る
、
集
学
的
治
療
の
一
環
と
し
て
の
︵
生
%
基
準
作
成
療
法
と
な
る
が
、
適
応
基
準
に
関
し
て
は
肝
癌
の
生
物
肝
機
能
不
良
肝
癌
に
関
し
て
は
、
肝
移
植
が
唯
一
の
治
的 治
療
が
唯
一
に の
は 根
警 治
鐘 を
を 目
鳴 指
ら せ
す る
こ 方
と 法
が で
必 あ
要 り
で 、
あ 実
る 験
。
ablation
︵
徳
島
大
学
大
学
院
体
︶
肝
移
植
の
役
割
の
確
立
も
重
要
で
あ
る
。
一
方
、
3
#
を
超
え
る
進
行
肝
癌
に
対
し
て
は
、
外
科
性
の
観
点
か
ら
は
、
肝
切
除
が
第
一
選
択
と
考
え
る
。
と
の
乖
離
も
あ
る
が
、
初
回
治
療
と
し
て
確
実
な
根
治
R
F
A
が
施
行
さ
れ
る
こ
と
が
多
く
、
ガ
イ
ド
ラ
イ
ン
肝 ま
機 と
能 め
良
好
な
小
型
肝
癌
に
関
し
て
実
地
臨
床
で
は
応
基
準
を
提
唱
し
て
い
る
︵
図
"
︶
。
デ
ー
タ
に
基
づ
い
た
肝
癌
に
対
す
る
生
体
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86
!肝癌に対する肝移植:われわれの提唱する適応
DCP:PIVKA Ⅱ
Ijichi, H., et al. : Living
for hepatocellular carto a preoperative desvalue. Transplant. Proc.,
Shimada, M., Hashizume, M., Maehara, S., et al. :
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∼
Shimada, M., Yonemura, Y.,
donor liver transplantation
cinoma : a special reference
gamma-carboxy prothrombin
37, 1177 1179(2005)
∼
(2
1
7)
CLINICIAN ’06 NO. 547
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科 献
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根
拠
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