1[再]・イントロダクション 2012.04.18. 成蹊教養・文化人類学の考え方 1[再]・イントロダクション 2012/04/18 - [2] 「文化人類学」とは? とりあえずは「文化」+「人類」学、ということで、文 化と人間との関わりについて考える学問 もしくは「異文化理解」についての学問 文化は国単位にあるのではないのでは? ある「集団」ごとにあ るのでは? (国-地域-学校-家族---個人?) 「日本の文化」「長野県の文化」「大正文化」「若者文化」「成 蹊文化」「サラリーマン文化」「オタク文化」……地域や時代、 世代・性別・職業、趣味、その他さまざまな単位の「文化」 あるひとびとの間に共有されるルールや感覚が文化 他の集団と接触することで、自分の文化に気づく 1[再]・イントロダクション 2012/04/18 - [3] 4つのキーワード 普遍性 1. たとえば「人類」であるかぎり、どこかで共通点はあるはずで、 なにかしらわかり合える部分はあるだろうし、地球上で暮らす ひとびとが持っている文化に違いはあれど、ひとが「文化を持 っている」こと自体は普遍的であろう 多様性 2. とはいえ、個々のひと・文化の特徴はさまざまであろうし、そ の多様性を留保することは、おそらく大事なことだろう 個別性 3. 普遍性と多様性の両方をつきつめていけば、「個別性」とその 尊重というのがひとつの究極点にあるのかもしれない 相対性 4. 個別性の尊重について考慮するには、お互いを入れ替え可能と する考えかた=「相対性」についての理解が必要となろう 1[再]・イントロダクション 2012/04/18 - [4] 人間・文化・普遍性/多様性/個別性/相対性 集団としての「人間」 人類文化の多様性と普遍性の両面への着眼 多様性を考える際、単純な優劣・先後・進んだ/遅れたという基準 を排除→相対主義 個としての「人間」 個人の多様性・固有性の重視 文化/社会に支えられる個人・個人が支える文化/社会 1[再]・イントロダクション 2012/04/18 - [5] 文化とはどういうものだろう? 「ある一定のひとびとの間に共有されるルールや規則・ 慣習・知識・感覚のようなもの」 ほかにもいろいろな説明・定義は可能だし、この講義のなかでも いろいろな表現をしていくことになるが、まずはこれを叩き台と して考えてみよう 文化人類学の古典的な定義としては次のようになる 「文化とは、後天的、歴史的に形成された、外面的および内面的 な生活様式の体系であり、集団の全員または特定のメンバーによ り共有されるものである」(KLUCKHOHN & KELLY [1945:98]) この定義のポイントは3点 1. 2. 3. 文化とは、学習されるものである(=自然にもって生まれてくるもの ではない) 文化とは、体系的なものである(=部分や要素に還元できない) 文化とは、共有されるものである(=個人ではなく、集団が想定され ている)
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