1 太陽風プロトンの月面散乱による 散乱角依存性の研究 東京大学大学院地球惑星科学専攻 齋藤研修士課程1年 上村 洸太 月周回衛星「かぐや(SELENE)」 打ち上げ:2007/09/14 軌道:極軌道 高度:2007/12/14 - 2008/12/26 100km 2009/02/26 - 2009/04/16 50km 2009/04/16 - 2009/06/10 10km 周期:2h 姿勢:3軸制御 プラズマ観測器(MAP-PACE) -IMA-S(月面) イオン -IEA-S(反月面) -ESA-S1 電子 -ESA-S2 2 イントロダクション • 固有磁場なし • Atmosphereless • 太陽風は月面と直接相互作用 • 観測に基づく理解はされていない 3 イントロダクション 4 It has been tacitly assumed that the plasma is almost completely absorbed (<1% reflected) in the surface material.[Crider and Vondrak, 2002; Schmitt et al., 2000; Feldman et al., 2000; Behrisch and Wittmaack, 1991] 太 陽 風 イントロダクション 5 Chandrayaan-1 During nominal solar wind conditions SARA observed that up to 16–20% of the proton flux impinging on the lunar surface is reflected back to space as energetic neutral hydrogen atoms. [martin et al 2009] イントロダクション SELENE…月周辺のプラズマ環境の詳細観測 • 0.1~1%程度が月面で散乱[saito et al 2008] • 特徴的なエネルギー幅を持つ 太 陽 風 6 イントロダクション • 最大エネルギーは太陽風より少し低く一定 • 最小エネルギーは赤道付近でもっとも小さい 7 太陽風プロトンの月面散乱 1. 散乱イオンの月面に対する散乱角は? 2. エネルギー幅は何に依存しているのか? •太陽風 かぐやの軌道面内に入射してほしい ☞かぐやの軌道と月の位置により選出 •散乱プロトン 月面で散乱後、直線的にIMAに入射してほしい ☞太陽風の誘導電場が小さい観測日を選出 8 9 10 太陽風プロトンの月面散乱 • 散乱角の定義 散乱角 90° 前方散乱 0° 太陽風 入射角 後方散 180°乱 月面 結果 – 角度 赤道 極域 前方散乱 後方散 乱 11 結果 – エネルギー 1 0.4 0.1 1 0.4 0.1 1 0.4 0.1 12 結果 – 纏め 前方散乱と後方散乱の両方が見られる 13 Eforward ≒ Eback 太 陽 風 Eforward > Eback 前方散乱が多く、ただし後方散乱も わずかだが起こっている まとめ 14 1. 散乱プロトンの月面に対する散乱角は? ・太陽風プロトンは様々な角度で散乱 ・月面に対する太陽風プロトンの入射角が散乱角を決める一因 1. エネルギーは何に依存しているのか? ・入射角によって散乱プロトンのエネルギーは決まる 発展 ・中性粒子とあわせた理解 ・月面の微視的な起伏の影響 ・誘導電場の影響 ☞ Chandrayaan-1,IBEX ☞実験を計画中 ☞誘導電場のある観測日での解析 15 補足 16 自己ピックアップ加速 太陽風電場 が反転 • 月面で散乱/反射されたイオンの太陽風電場による加速 自己ピックアップ加速 磁場 太陽風 エネルギー低 北極 電 場 エネルギー高 南極 初速度を持って太陽風電場で加速 17 月起源イオンの観測 18 北向きの 太陽風電場 • 月面で生成されたイオンの太陽風電場による加速 月起源イオンの観測 磁場 加速距離⇒短 エネルギー⇒低 太陽風 電 場 北極 加速距離⇒長 エネルギー⇒高 南極 初速0で太陽風電場で加速 19
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